子供帰りを目指す。
「たったひとつの真実」というフレーズには気をつけたほうがいい。
緑に黄緑や青緑が重なるように、そこにはたくさんの真実が重なっている。
視点を変えれば、違う真実が現れる。
森達也
今日は何の日?
そう!
今日は成人の日だ!
オヤジ世代にとっては。
1月15日=成人の日は1999年までだったらしい。
てことは、あの、ノストラダムスがヤベ〜、世界時計がヤベ〜、コンピューターがヤベ〜、と騒いだ年には成人の日は1月15日でなくなっていたってことだ。
ほんじゃ、今年成人された方々が生まれたときには、既に成人の日は1月15日ではなくなっていたのだ。。。
なんてこった!
別にどうでもいいのだけれど。
で、体育の日(なんか、今年からスポーツの日になったらしい、ずっとかどうか知らんが)も2000年から10月10日でなくなったということだ。
成人の日の思い出ってあります?と、問われると、実はちゃんとある。
わたしは、成人式ってのには出ていない。
どこの市区町村からも呼ばれなかった。
別に海外留学とかしていたわけではない。
それを迎える年に住民票を練馬区から京都市に移した。
で、そのタイミングが実にナイスタイミングだったのか、練馬区からも京都市からもお呼びがかからなかった。
ま、京都で呼ばれても困るのだが。。。
練馬区では恒例となっている「としまえん」での成人式が行われたらしいが、ちゃんと集まったのかな?
何しろ、バブルにこれから突入します!って頃合だ、練馬区の地価がバンバン跳ね上がり、わたしの小中学校の頃の友人たちは、こんなバカ高い家賃のとこに住んでられねぇ、とばかりみんないなくなっていた。
残っていたのは、何代も前の昔から練馬に住んでいる人とか店や寺なんかの移れない人。
そんなこともあり、練馬の成人式に呼ばれたとして、行ったとしても、誰も知り合いがいない状態だ。
だからこちらでも呼ばれなくても問題なし。
というか、成人式には正直興味がまったくなかった。
芝居の稽古や友人と遊ぶことのほうが当時のわたしにとっては大事だった。
で、当日になると、みんな成人式に行っちゃって、稽古にもなんないし、遊ぶにしても誰もいない。
故にぼ〜として過ごしていた。
「ま、オレには関係ねぇ〜し、成人式」
なんて斜に構えて過ごしていたのよ。
そんな日の晩、前の年、その前の年に成人式を終えた友人3人が遊びに来てくれた。
「ケーキ食お、ケーキ」
って言いながら上がってくる。
それだけ。
余計なことはなにも言わない。
「成人式だろ?」とか「おめでとう」とか。
ケーキ食って、いつもどおりみんな好き勝手やっている。
ギター弾いているやつがいれば、マンガ読んでいるやつ、テレビ観ているやつもいる。
ケーキといつもそこにいる20才の奴等がいないってこと以外は、いつもの風景、情景。
それがとても良かった。
いつもどおりで、いつもいるやつがいてくれただけで、なんか、救われた気がした。
なんのことはない。
どこかで、
「オレだけ呼ばれなかった」というか、
「なんだよ、みんな成人式なんてでない、って言っていたのに」というか、
そんなのけ者にされた感、みたいなイジケた根性があったわけだ。
おかげさんで、いろんな事を忘れていくが、成人の日の思い出はちゃんといい思い出として残っている。
どうでも良かった日が、彼らのおかげで、結果、大切な日になってしまった。
でも、これ、なんもなければ、どうでもいい日だったと思うし、なんも覚えてないだろう。
出なかった、呼ばれなかった、ってこと以外は。
感慨どころか、怒りも、喜びも、どころか、感情がなかったのではないかな?
ちょっとしたきっかけで、そのものの形、意味合いは、簡単に大きく様変わりしてしまう。
で、キッカケってのは自分では作れない。
これこれこういうキッカケならいいほうにいく!なんて、ご都合にも乗ってくれない、キッカケは。
同じキッカケでも、展開次第では、嫌な方にもなるし良い方にもなる。
そんなもんだ。
読めないからおもしろい。
一方向からしか読み取れないとつまらない。
いろんな読み方捉え方が在るのを知ると面白い。
「空から見た桃太郎」という絵本がある。
桃太郎の物語を、ちょいと違った角度から見た解説が載っている。
これが面白い。
ひねくれてる!
といやぁ、それまでだ。
なるほどね、ものにはいろんな捉え方がるんだな!
と思うとおもしろい。
で、自分で自分なりの捉え方を探そうと試みるも、全然出てこない。
くそ〜〜〜!
と、また面白がれる。
なるべく自分の縛りを解放したいと思っては生きている。
でも、それがどうも苦手なようだ。
それなら他人の手を借りるしかない。
素直にいろいろな人の見方、聞き方、捉え方を参考にさせてもらう、というか、それをおもしろがる。
自分は一方向の捉え方しかできないからこそ、他の道を行く人を観察することしかできない。
それをおもしろがらない手はない。
そういやぁ〜、だんだん3回目の成人式が近づいてきたぜ。
また、改めて子供帰りしてやる!😁!
したら、少しはこの凝り固まった頭が柔らかくなるかなぁ〜〜〜、なんて淡い期待を抱いていたりする。