夏なのでこの歌を、「ひまわり娘」です。
考えてみると、ものの形や色や音に、現実の利害や効用を超えたよろこびを感じる心が人間にそなわっているのは、おどろくべきことである。
神谷美恵子
昼食は「福しん」で手もみラーメン&チャーハン&ギョーザと張り込んでみた。
半チャーハンではなく、全チャーハンだ!
福しん?と、引っかかる方も多いと思われる。
福しんは東京も北西部で展開する店というか、中心部に全くと言っていいほどなく、それでも東京では有名なチェーン店なのだ。
(福しん分布図)
どう?
いかにもなセット😁
で、食べていると #伊藤咲子 の「ひまわり娘」が有線で流れてきた。
伊藤咲子?という方も多いと思う。
伊藤咲子は1974年、昭和も昭和、49年に「 #ひまわり娘 」でデビューしたバリバリのアイドル歌手。
いまのアイドルとはちょっと違うのはご存知かと思うが、当時でいうと、森昌子・山口百恵・桜田淳子・郷ひろみ・西城秀樹・野口五郎のように、レコード会社、所属事務所が「こいつで勝負だ!」という、メジャーデビューをバリバリの作詞家・作曲家に曲を提供してもらってする、最初からスター街道を歩いているような方々。
で、このひまわり娘伊藤咲子さんは、いわばバラドルの走りだったと思える。
バラドルってのを確立したのが松本明子・井森美幸・森口博子世代としたら、伊藤咲子はアイドルだってこんな事しますよ、ってのをオープンにした人だなと覚えている。
当時は、芸能人に限らず、昭和の年寄世代は、女子は少食、デートなんかで男の前では、一人前の半分も食べずに、「もうお腹いっぱいになっちゃたぁ♡」てのを良しとしていたへんてこな時代があった。
そんな中で、伊藤咲子はロケ番組なんかで、普通に大きな口を開けて、美味しそうにバクバク食べる。
その姿が好感が持てる、と、いろいろな番組に出ていた。
大食い(いま観たらそんなでもないかも、普通に食べているだけで)タレントのような扱いをされていた。
もちろん、本業の唄もうまかったよ。
これ16歳の時。
ま、なんか、昼食べていて、すごく久々に伊藤咲子の「ひまわり娘」を聴いちゃったら、ノスタルジーというよか、「あの頃というか、それから結構最近まで、へんなルールだったよな、女子は少食・男子は大食いって」と思い出して面白がっているだけのこと。
でも、昔ほどではないにしろいまでもそうなんだろうけど、当時の芸能関係の仕事、女優や歌手で主役路線を目指した方々は本当に痩せさせられていたから、普通に食べるだけでも稀有な存在になっちゃたんだよな。
30年以上前の話だけど、主役路線を目指す、映画・テレビドラマでの活躍を目指していた友人たちも、めちゃくちゃ痩せていたし、食事制限をしていた。
舞台の方は、体力勝負だ!というところもあったのでそんなことはあまりなかったけど。
映像で売れたい、CMを取った、なんて方々は大変だった。
友人の一人は、当時、160cm/45kgで太り過ぎ、と言われ、42kgまで絞って、
「だいぶいい感じになってきたな。あとちょっと、2〜3kg絞って」
と言われていた。
それ聞いて、オレなんざ、殺す気か?とか思っちゃったもんだ。
でも現に、その友人は、2キロ絞って、大手の会社の全国的なCMに抜擢されたり、なんやかやと映像の仕事が回ってきていた。
倒れる前にやめちゃったから良かったけど、あのまま続けていたら倒れんじゃね?そんな感じで見ていたもんだ。
だから元気印みたいな伊藤咲子さんてのは、ある意味、アイドルも歌手も俳優も、普通に元気でいいんだよ!普通に食べてもいいんだよ!の突破口を作った一人なのかもしれないな。
ま、デビューしたての頃の沢口靖子さんとか、実物、信じられないくらい細かったけど、その沢口靖子よりかも細くみえる女優やタレントがわんさかいたし、沢口靖子って、結構、健康的な部類に入っていたと思うし、それくらい細さへの間違った美意識信仰が盛んだったんだな、そんなことを思うわけでして。
ほんと、人間の美意識や感性てのは、良いも悪いも、本質ってもんを度外視させてくれるもんだな。
でもそれがあるからこそ、人間は文明や文化ってものを発展させてこれたのだろうし、無意味に対して大事を感じることができるんだな。
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