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普通はまったく普通じゃない。

日本てさ、こんなんない?
なんかさ、「ふ・つ・う」ていうのがない?
今やっとさ、LGBTQとかさ、「いや、普通ってなによ?」って空気感出てきているけれど、僕ら子どもの時、「普通」てのがなんとなくここ(周囲の空気)にあって、そこから漏れるとなんか狙われるみたいな。

             山本シュウ


ふつう。

ふつう、ふつうについて問題にしねぇだろ、常識のある普通の大人ならさ。

なんて声がふつうに上がりそうな国なんだな、日本って国は。

普通であることが大事であり、普通であるために生きているような社会。

普通てのは、あまねく通ずる、ってことだ。

あまねくってことは、ひとり漏らさずってこと。
そこから漏れたら駄目!ではなくて、そこから漏れるものがいる以上、それは普通ではない!ってほうが理屈的には通る。

わたしが使っている、持っている、抱いている普通は、しょせんは勘違いでしかないってことでもある。

そういえば、わたしは物心がついたときから、普通サイズの服を着れたことがない。
小学校1年生の時には、1年生の普通サイズ、7〜9才むけの普通サイズでは入らなくなっていた。
そのまま順調にお育ちになられたので、普通サイズは着れないまま大人になり、老人となった。

普通じゃないね。

いや、それがオレの普通だし!

18才の時は90キロ弱あった体重が、19のときには60キロになった、それも3ヶ月位で。
普通じゃないね。
いや、オレにとては普通だし。
当り前だし。
90キロ弱から体重が落ちなかった3年間のほうが普通じゃないし。
あんだけ走り込んで、筋トレして、一切、体重が変わらないなんて普通じゃないくて、同じことを続けていて30キロ体重が落ちたほうが普通だし!
と、当時は思える。

でも、今は、いくら運動をしようが体重を落とすなんてことは困難である、てのが普通だ。

普通なんてもんはない。

日々変わるし、みんながみんな自分なりの普通を持っている。

14,5〜20代までは、3合の米を一回に食えて、焼き肉はカルビONLY10人前以上余裕が普通で、カルビ以外は焼き肉じゃねぇも普通で、ラーメンの特盛と餃子3人前とライス大が普通で、天丼大盛りと鍋焼きうどん大盛りのセットが普通で、メガマック・フィレオフィッシュ・ポテト大・コーンポタージュが寝る前の丁度いいが普通で、年の数の餅を食うが普通で、ガッコの帰り道に牛丼屋・ラーメン屋によって帰宅するとちょうど夕食てのが普通で、そんなのが普通だった奴が甥や後輩に飯をすすめると拒否られ、落ち込む。
そんな普通の昭和の爺さんだ。

普通なんてもんはない。

そりゃさ、ひとつの集団があって、そこをうまく回していくためには、ある程度の互いの譲り合いやそのための駆け引きや時には意に沿わぬことを飲まねばならないこともあるかも知れないが、そこで大多数が○だと思うものを、□だと、△だと言う人がいても、その人をはじいたり、貶めたり、叩いたりするのはよろしくない。

そういうのは嫌いだ。

最近の若者はセクシャルを超えつつあるようだ。
みんながみんなではないにしても、ファッショにしても、人間関係にしても、恋愛にしても、わたしのような昭和のジジイではついていけないくらいおおらかになってきている。
それでも、まだまだだという。
そんな若者の声を聞くと、とてもたのもしく、応援したくなる。

できればセクシャルだけではなく、国境も、年代も、氏素性も、ヒッチャカメッチャカにしちゃってくれよ!

たぶんおいていかれちゃうだろうけどさ、そうなったら。

不満タラタラで、最近のガキはよぉ〜!、とか僻んでブ〜たれるだろうけど😅
泣き伏して、枯れていくかもしれんけど。
そうあってほしいなぁ。

普通は普通で確かに大事な時はあるよ。
互いの意思疎通の方法のひとつとして。
でも、コトバに出すことではないよね。

コトバで「普通」といった瞬間、それは普通じゃないよ。
わかってんのよ、それをいうやつも、どこかで。
だから不安で「普通さぁ〜」と言わずにおれないのよ、確認したくて。
「オレ普通だよね?」
って。

自分の頭の片隅に、「普通さぁ」てコトバが湧いたらさ、一度疑ってみたほうがいい、本当にそれが一番いいのか、それともほかのやり方が、在り方があるのか。

普通と常識はほったらかしておいても、気づかないうちに自分の価値判断の秤を侵害している。
だから、自ら普通であろうとか、普通に殉じようとか、普通的な考えを持とう、なんて、常識人であろうなんてする必要なんてない。

しょせん、普通に常識的にしか生きられていない。

じゃ、敢えてそこから外れるってのも違う気もする。

だって、その自分が外れようと思っている「普通」自体が勘違いでしかないのだから。

今日の、いまのところの結論。
まんまでいい。


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