『「やりがいのある仕事」という幻想』
以前の記事でちらりと書いたとおり、受験勉強中心の生活をしているので、本を読む時間があまりとれていませんでした。
勉強と家事だけの生活もなぁと思って、最近ようやく本を読む時間を取り戻しました。
鬱を通して仕事に対する違和感を持ってから、”人生において”仕事とはどうあるべきかを考え直す必要があるな、と思っていました。そんな時に、帯に「働くことって、そんなに大事?」と書かれたこの本を見つけ、手にとらずにはいられませんでした。
普段はあまり書かない類の感想をまず書くと、筆者の1日の仕事時間は1時間で、1月1日から8日にかけて執筆をしたそう。つまりこの本は8時間で書き上げられたわけで、いかに日頃の筆者の思想が洗練されているか、というところにびっくり。私もそんな洗練された思考を持つ人間になりたいなと少し憧れを持ちました、という感想です。
さて、本編ですが、
「成功したい」と考えるまえに、「自分にとってどうなることが成功なのか」を見極める方が重要である。
この構文は色々な言葉に置き換え可能だと思います。
「幸せになりたい」と考えるまえに、「自分にとってどうなることが幸せなのか」を見極める。
「『やりがいのある』仕事をしたい」と考えるまえに、「自分にとってどうなることが『やりがいのある』なのか」を見極める。
すなわち、成功も幸せもやりがいも、与えられるものではなくて、自分で作って認識するものだ、というのがこの本を通しての主張です。
与えられるものでない、となると面倒臭さも相まって手強いもののように感じられる気もしますが、つまりは良くも悪くも自分次第だということ。他人の目から逃れることにだけ気を付けて、going my wayでオッケーだということ。もちろん、自由には責任が付き物ですが。
であれば私は、しばらくは、本当にしばらくは、今くらいの生活がキープできればそれでいいな、と思います。
今は受験勉強を頑張ってその後大学に行って何かしらの仕事に就くわけだけれども、その仕事も、今くらいの生活が維持できるくらいで。
今のマンションの家賃を払い続けて、たまにサイゼリヤに行って、ユニクロと無印で買いものをして、本屋で本を買って、コーヒーを飲んで。
あとは猫を愛でながら旦那さんと笑っていられればそれでいい。
身の丈にあった生活を見つけて、それを維持する。
こんな贅沢はありませんね。
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