はる

好きなもの:クラシック音楽、絵、本、珈琲、料理、猫

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マガジン

  • 旅行記

    超不定期に更新します。

  • うつ体験記

    ちまちま更新します。

最近の記事

『「やりがいのある仕事」という幻想』

 以前の記事でちらりと書いたとおり、受験勉強中心の生活をしているので、本を読む時間があまりとれていませんでした。  勉強と家事だけの生活もなぁと思って、最近ようやく本を読む時間を取り戻しました。  鬱を通して仕事に対する違和感を持ってから、”人生において”仕事とはどうあるべきかを考え直す必要があるな、と思っていました。そんな時に、帯に「働くことって、そんなに大事?」と書かれたこの本を見つけ、手にとらずにはいられませんでした。  普段はあまり書かない類の感想をまず書くと、

    • 徒然#4 弱さの実感

       鬱になってから色々な本を読んで、自分の弱さを改めて認識しました。  そのうちの1つが、「対人関係」です。  最近、自分の弱さを再認識してから初めて、苦手な人に出会いました。  大学を卒業してから、話す人の数ががくんと減りました。  鬱で休職してからは、なおさらです。話すのは、家族だけ。  つまり、ここ2、3年ほど、対人関係でのストレスがなかった。  ちなみにどういうタイプの苦手かというと、話が通じないタイプの苦手。  あまりこちらの話を聞いてくれないような人です。  

      • 『かくれ繊細さんの「やりたいこと」の見つけ方』

         最近は、自分の生きづらさの正体を探す助けになりそうな本を読んでいます。何冊か読みかけのまま本屋に行き、かくれ繊細さん(HSS型HSP)って何だろう、と思って手にとりました。  繊細さんに関する本を読むのはこれが3冊目です。うち1冊は感想文を書いています。  少し前から、自分の性質について違和感があり、たびたび気になっていました。どんな違和感かというと、「”相反する性質”が自分の中に同居している気がする」という違和感です。  たとえば、「何かしらに没頭する」けれど「それが最

        • うつ体験記#2 もしかして

           うつ体験記#1はこちらから。  昨年5月6日木曜日、すなわちGW明けの出勤日、朝。  布団から出られない。  顔を洗って、服を着替えて、朝ごはんの用意とお弁当の用意と...やるべきことは頭に浮かぶけれど、体が動かない。  家を出るいつもの時間が過ぎた。  今日は休もう。そう決めて職場に電話をかけた。  実はこういうこと、つまり朝起きて布団から出られないことには慣れていた。中学生の時に不登校を経験していたからだ。懐かしいな、あの時は父さん母さんには迷惑かけたなと思い出し

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        • 旅行記
          3本
        • うつ体験記
          2本

        記事

          うつ体験記#1 序

           過去の記事で何回か書いていますが、昨年5月から鬱との闘いが始まりました。  昨年5月から休職、9月に復職、今年2月半ばから再休職して今に至ります。  2度目の休職中にようやく自分の鬱と向き合えるようになり、うつ闘病記も2冊ほど読んだことから、自分も闘病記というか、体験記を書いてみようと思いました。  なお、うつ闘病記の#読書感想文はこちら。  構成は今のところこんな感じで考えています。 #1 序 #2 もしかして #3 何もできない #4 復職しないと退職勧告 #5 有

          うつ体験記#1 序

          『嫌われる勇気』

           読み終わるまで、時間がかかりました。  難解だったからではなく、むしろ非常に面白く、そのあまりの面白さゆえに読むエネルギーを要したので、休み休み読んでいたら時間がかかっていた、という感じです。  幸せとは何か。自由とは何か。普通とは何か。  これら3つを考えることは、私が日々生きる中でぼんやりと、しかし常に頭の片隅に置いている”課題”です。  この超ベストセラー本をそういえば読んでいないなぁと思って数年が経過していたわけですが、いざ読んでみて、この3つの”課題”を持ち続け

          『嫌われる勇気』

          徒然#3 鬱から一大決心

           どうして自分は鬱になったのか。  鬱発症からもうすぐ1年が経ちますが、最近ようやく原因が見えてきたような気がします。  同棲を始めてから半年、仕事を始めてから4か月、というタイミングでの発症だったので、最初のうちは、環境の変化に適応できなかったからなんだろうな、くらいに考えていました。  ところが、復職して4か月後に再休職。  仕事も、新社会人・休職明けにしては普通以上にこなせていた頃だったので、これはちょっと、ちゃんと原因を追求しないとな、と思うに至ったわけです。  

          徒然#3 鬱から一大決心

          旅行記#3 神奈川・小田原 箱根①

           ご無沙汰になりました。  GWも近づいてきたことだし、まずは旅行記から再開しようと思います。  ちなみに今年のGW、2泊3日で長野に行こうとプランを練っていたのですが、GWってホテル代がめちゃめちゃ高くなるんですね。中高生の頃は部活三昧、音大生の頃は練習三昧、GWに遊んだことがなかったので、知りませんでした。  第3弾は神奈川・小田原 箱根の2泊3日旅。昨年7月のこと。  非常に充実していたので、2回に分けてお送りします。  今回は1日目と2日目前半を。 1日目 昼過ぎ

          旅行記#3 神奈川・小田原 箱根①

          『ハーバードの心理学講義』

           私はよっぽどの一目惚れをしない限り、その場で即決の買い物をしません。頭の中のほしいものリストに入れておいて、「今、必要な気がする」とびびっときた時に、買います。この本もそのパターンで、かなり前から目をつけていたのですが、つい数日前にびびっときて、ようやく買いました。  なぜ、びびっときたか。  「本当の自分」を探していたから、だと思います。  鬱になってから、いろいろなことを見直しました。頑張りすぎていた家事のことや、就職と引き換えに辞めてしまった音楽のことなど。  自

          『ハーバードの心理学講義』

          『もっともっとマイノート』

           手帳は紙派です。  特に音大生の頃はかなりマメで、1日の時間軸が印字されているバーチカルタイプの手帳を肌身離さず、予定を書き入れるだけでなく、楽器を練習したらその時間と内容を、演奏会や展覧会に行ったらその感想も書き入れる、というような使い方をしていました。  ところが、音大を卒業してから、書くことがなくなりました。楽器の練習はしなくなったし、予定も学生の時ほど詰まることがない。  けれど、何かしら書き残しておきたい。日記とはまた違う、何かしらのルールで書き残すことができない

          『もっともっとマイノート』

          徒然#2 メンタルトレーニングの本を読んでみた

           旦那さんに『うつヌケ』を読んでもらった。  そしたら、「これ読んでみなよ」とメンタルトレーニングの本を渡されたので読んでみた、という話。  渡されたのはこちら。  アスリートが最良のパフォーマンスを発揮するためのメンタルトレーニングメソッドが書かれた本。  なるほどな、と思うところはありつつも、でもこれって1のパフォーマンスを10にするための指南書であって、うつの私はマイナスを1以上にしたいわけで、需要と供給が一致していないんだよなぁ...と終盤で気付いて、最後の方

          徒然#2 メンタルトレーニングの本を読んでみた

          『なぜ人と人は支え合うのか』

           感想文をどうまとめるか非常に悩み、読了してからかなり日が経ちました。  うつ病のために休職2度目の現在。  ここ数日は落ち着いていますが、先週あたりまではかなり悲観的で、「このあと復職できてもまた休職してしまうのではないか」という不安感が強く、「今の仕事は辞めて、就労移行支援とかに頼るなり、障害者雇用で働くなりした方が良いんじゃないか」などと考えていました。  しかし、ここで疑問。自分のうつは”障害”なのだろうか?  ”障害”って、何なんだろう?と、シンプルな疑問を持ちま

          『なぜ人と人は支え合うのか』

          徒然#1 もし自分が男だったら

           旦那さんがあまりにも自発的に家事をしてくれないし、ずーっとゲームをしているので、もし仮に自分が男だったらどういう考え方をする人間になっていただろうかと、シャワーを浴びながら考えてみた。  幼少期から考えてみる。  まず気になるのは、男だったとしてもピアノを習っていただろうか、というところ。それ次第で、私と音楽の距離感は大きく異なることになると思う。  それから、何で遊んでいただろう。着せ替え人形とかシルバニアが好きだったから、組み合わせるものとかミニチュアが好きだったんだ

          徒然#1 もし自分が男だったら

          『妄想美術館』

           大好きなお2人の対談ということで、即購入しました。  私はあまりフィクションを読まないのですが、マハさんの本だけは好きでよく読んでいます。初めて読んだのは『デトロイト美術館の奇跡』で、ほっこりと気持ちがほぐされ、次に手にとったのが『暗幕のゲルニカ』、今度はずどーんと気持ちが落とされ、衝撃を受けました。  マハさんの本(美術史に基づく類)を読んでいると、どこまでがノンフィクションで、どこからがフィクションかの区別がつかないことが多々、というかほぼそうなのですが、つまり、妄想

          『妄想美術館』

          『うつ病九段』

           『うつヌケ』に続き、うつ闘病記。  読書家で医学有識者の父に「これだけ重いうつの人が、ここまで書けるのはすごいことだから」と勧められ、読みました。  将棋界への復帰3か月前、つまり”うつ病回復期末期”に書かれていて、最後までリアリティたっぷり、一昨日と昨日の2時間ほどで読み切ってしまいました。  書きながら私は何度も頭を抱えた。エピソードが少なすぎるのである。ほとんど書くことがないのだ。基本的に横になってました、散歩しました、将棋のリハビリを頑張りました、気がついたらほと

          『うつ病九段』

          『仕事にしばられない生き方』

           マリさんの本を読むのは、『たちどまって考える』、『多様性を楽しむ生き方』に続いて3冊目です。  以前読んでいたこれら2つの本から、なんとなくマリさんの半生を知っていたのですが、この本の半分以上を使って書かれているマリさんの半生をあらためて読むと、まるでフィクションかのような強烈な半生。  この本を読み始めたとき、うつの波がきていて調子が悪く、暗い気分だったのですが、そんな気持ちも吹き飛ぶくらいのインパクトの強さです。  例えば、マリさんは14歳の時に初海外(1人旅)を経

          『仕事にしばられない生き方』