3月11日、12年目の陸前高田
本日3月11日は、東日本大震災発生から12年目の日を迎えます。
あの日、誰と何をしていましたか?どこにいたのでしょうか。
また誰を想っていましたか?
多くの人が鮮明に思い出す事ができる日なのではないでしょうか。
岩手県出身の宮沢賢治は『春と修羅 序』の冒頭で上記の書き出しをしています。
脈々と受け継がれるいのち、私が存在する事を、「電燈」と「青い照明」に例えたのだと、私は解釈しています。
確かに存在していた「ひかりをたもつ」事。
それは大切な人を思い出す事なのかもしれません。
何でもない1日に感謝する、何気ない会話を大切に思う、そんな日になればと思います。
2023年3月の陸前高田
東日本大震災は、2011年3月11日14時46分に発生、マグニチュードは9.0という未曾有の地震でした。
地震と津波により壊滅的な被害を受けた東日本の沿岸部。
無論、陸前高田もその被害を受けます。
その後、日本中だけでなく世界中からの支援もあり、災害に強い安全な街の復興に取り組んできました。
震災当初は、「奇跡の一本松」が希望の象徴としてテレビや新聞で目にされた方は多かったはずです。
震災の復興が進むにつれ、メディアで取り上げられる事は少なくなりました。
なかなか訪れることのできない方々に陸前高田の「今」を、タイム缶詰視点でお伝えします。
◯東日本大震災津波伝承館「いわてTUNAMIメモリアル」
東日本大震災津波伝承館「いわてTUNAMIメモリアル」は、高田松原津波復興祈念公園内に整備された施設。
展示テーマは、「いのちを守り、海と大地と共にいきる」。
三陸の津波被害の歴史や、東日本大震災津波、復興の取り組みに関わる映像、写真、被災物などを展示し、東日本大震災津波の悲劇を繰り返さないため、震災の事実と教訓を後世に伝承するとともに、復興の姿を国内外の人々に発信し、支援をいただいた全ての方々に感謝の気持ちを伝えるものとなっています。
同じ敷地内には道の駅高田松原があり、自然豊かな陸前高田の海産物や農産品を購入する事ができます。
また、海鮮丼が食べれる食堂も人気です。
◯グリーンスローモビリティ
グリーンスロー モビリティとは、時速20㎞未満でゆっくり走る、環境に優しい小型の電気自動車です。
陸前高田では、観光施設や商業施設、災害公営住宅などを結ぶ、市民の皆さんや、市を訪れる方の新しい交通手段として、運行をスタートさせています。
2023年2月1日〜3月5日に、高田松原津波復興記念公園では、自動運転走行実験が行われました。
当日は、パークガイドが同乗する便も運行し、震災の教訓や体験を学ぶ機会ともなりました。
◯気仙中学校
奇跡の一本松や道の駅高田松原がある、気仙町にあった中学校です。
気仙川河口付近にあったため、津波が堤防を超えてからわずか数分で校舎屋上近くまで津波が達しました。
しかし、生徒達は津波が到達する前に高台へ避難していたため、全員無事でした。
災害遺構として残された気仙中学校は、津波の恐ろしさの日頃の学習と教訓の結果、犠牲となった方が一人もいなかったとして「防災教育の重要性を伝える遺構」に位置づけられました。
◯奇跡の一本松と陸前高田ユースホステル
陸前高田市の海岸沿いに広がっていた高田松原は、350年ほど前の江戸時代から菅野杢之助(もくのすけ)や松坂新右衛門らが植林し、約7万本とされる松が生い茂る白砂青松の名勝地として人々に親しまれていました。
松林の中にあった同市気仙町の陸前高田ユースホステルは1969年に開所し、2010年4月に休館するまで国内外の人々が宿泊の場として活用されてきました。
奇跡の一本松は、このユースホステルの建物に助けられ、奇跡的に残ったと言われています。
津波に耐えて唯一残った「奇跡の一本松」は、市民の復興のシンボルとなりました。
2012年5月に枯死が確認されましたが、現在は復興のモニュメントとして後世に受け継ぐために保存整備を行い、現在は震災遺構としてユースホステル同様、同じ場所に立っています。
◯ 陸前高田 発酵パーク CAMOCY(カモシー)
八木澤商店は創業文化4年(1807年)、陸前高田市で味噌・醤油などを醸造販売をする老舗。丸大豆による醤油づくりを手掛け、昔ながらの味を追求してきました。
震災で被災をしてしまいますが、自社の再開だけでなく、地域の復興を促進させる活動をされています。
八木澤商店さんが中心となり、2022年10月に「陸前高田 発酵パークCAMOCY(カモシー)」をオープン。食堂や売店など発酵を軸に、地元の人も旅行者も多くの人々が集う場所となっています。
これからも地域と共に
今、陸前高田では、「ここに生きる人のためのブランド」を作ろうという動きがあり、タイム缶詰もそのメンバーです。
当初、陸前高田のブランディングをしようという流れでメンバーが集まったのですが、ブランドって都会にいる人たちに向けて作るの?誰のためにブランディングするの?という根っこの議論になりました。そして「今、ここで暮らしている人がここに住んで暮らして良かったねと言えるブランド」を作ろうじゃないかという結論になりました。
昨年でようやくすべてのかさ上げ工事が終了し、まさにここからがスタート。
「陸前高田はいい所だから来てね」「これが私たちのところでできたモノなんだよ」と胸を張って言える、ここに暮らしていることに誇りを持てるブランド作りを進めています。
言葉で書けば簡単ですが、実際にそれを実現していくためには、まだまだ多くの課題が山積みだと感じています。
だからこそ、陸前高田に来てください、そして感じた事アイデアを私たちに教えてください。
震災の時もそうでした。多くの人に支えられ、陸前高田は前進してきました。
そして、これからも多くの人とつながりながら前に進んでいこうと思います。
世界では災害や戦争が続いています。宮沢賢治は「農民芸術概論要綱」で書いています。
「世界ぜんたいが幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」
自分、家族、地域、日本、そして世界。どれも自分の行動やかかわり方とつながっているのだと思います。すべてのことに感謝しながら、幸せな時間を作っていこうと思います。
(株式会社タイム缶詰 代表 吉田 和生)
〇タイム缶詰の商品はインターネットから御注文いただけます!
公式ネットショップ(株式会社登喜家)
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〒029-2201
岩手県陸前高田市矢作町字山崎78-3
株式会社タイム缶詰
https://time-kanzume.co.jp/
TEL 0192-58-2105
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