「何か困っていることはありますか?」という問い
はあー。これは反省文です。
マネジメント業をしていると、1on1の時に「何か困っていることはありますか?」という問いかけをする人(過去の自分も含む)もいると思うのですが、これはダメだと思うのですよ。
かの有名なドラッカーの『マネジメント』を読んでいたらですね、「最近は、愛想をよくすること、人を助けること、人づきあいをよくすることが、マネジメントの資質として重視されている。だがそのようなことで十分なはずはない。」と書いてあって、「そうですねー」と思ったんです。でも「そうですねー」ってなるほど俺は十分な振る舞いをしたのか?と。知性ある仕事してたか?と。
マネジメントが組織の成果に責任を負う仕事だとするならば、1on1で「困っていること」を当事者に聞きだそうとするのは最悪の手段だと思ったんですよね。マネジメント本や1on1本にはよく出てるメソッドですけれども。
僕が思う理由は2つありまして、「無能さの露呈だから」と「組織内不和に鈍感になるから」です。
1つ目については、仮説思考を放棄して、相手に愛想よくすることで自己陶酔してるに過ぎず、これは無能さの露呈に他ならない質問だよね、ということです。「ありますか?」じゃないんだよ。何で自分がこんな困ってるのかわかってたら、お前じゃなくて俺がマネジメントしとるわ、っていわゆる部下の方からしたら思うわけじゃないですか。すいません本当。
2つ目は1つ目に関連した話で、自己陶酔した上相手に「特に問題はないですね」とか言われちゃうと、潜在的に不和が起きてることに加速度的に鈍感になっていくからなんですね。「なんかいい感じに組織が動いてるのでヨシ!」ってお前現場猫かよっていう。チェックシートが埋められたからって「お前のこと嫌いだから特に問題ないっていってるだけ」とか、「なんもわからんけど本当に問題になった時に解決して貰えばいいや」とかいう相手の心情に気づけなくなっちゃう。でいずれ破綻する。
そういう問題が起きないように常にコミュニケーションしてたかっていうと、微妙だなーと。ちゃんと仮説持って面談しないとダメですね。ドラッカーさんいいこと言ってますね。がんばるぞい。(この記事はビールをのみながら10分で書きました)