![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/24903967/rectangle_large_type_2_40ec55293d82425933f3f888965d6950.png?width=1200)
人生は「引き算」で輝く 感想文
全てを成長に繋げなきゃいけないなんてことはない。大切なのは「自分の命」が喜んでいるかどうか。
人生の足し算。
それは、お金を得ること、権力を得ること、物を得ること、昇進すること、などによって幸福感、満足感、充実感を得る、耳にすれば心が弾むようなことである。
人生の引き算。
これは、喪失感、劣等感、悲しみ、苦しみ、を引き起こすもののことである。
さて、この足し算と引き算はなんだろうか。
足し算は「自分ではないものが足されていくこと」引き算は「自分ではないものが引かれていくもの」ではないだろうか。
人は命一つで生まれて命ひとつで死んでいく。
つまり、どれだけ足し算をしたところでその所有物は天国へは持っていけない。所有物と思っているものは、実は借り物でしかないのである。
大切なことは「自分」が何を大切にするか、何を拠り所にするか。
お金や権力や身に纏う豪華な物は常に変化し、失われる事さえある。
それに比べて自分の命は、自分が死ぬまでは絶対に失われない。
足し算によって得られた借り物にすがるのではなく、引き算によって見出される自分の「命」が喜ぶことを拠り所にすることが本当の幸福感につながるのではないだろうか。
なかなか面白い本だった。
今までの2冊は自己啓発物のいわば「足し算で成功を収めるための攻略本」だと言えるが、それを読むことで感じていた「常に成長だなんだって考えてて楽しいのか?成長の先にあるものってなんだ?」と言う疑問の一つの答えになったような気がした。
成長は大切。足し算があるからこそ引き算を経験できて、命の存在を気づかせてくれるからだ。
とはいえ、足し算中は命に素直じゃなくて良いのかと言われればそれは違う僕はと思う。
「誰もが我慢してやらなきゃいけない時がある」
なんてよく言うけど、ゴムは引っ張ったままだといずれ元に戻れなくなるように、たまには力を緩めなきゃ。
その緩め方がお金や物で補えることではなく、自分の命が弾むことであったら素敵な人生だなと僕は思う。
22歳 社会人1年目