“愉快なオトナたちのリアル講義”〜Toru〜✙
高校生によるオトナたちへのインタビュー第9講
ズシズシくる力強いドラムを叩き続ける“ドラムウルフ”トオルによるリアル講義
元ギターウルフのドラムウルフで、2023年にラフィンノーズへ加入し、快進撃の止まらないトオルさんの思考を聴き解く今回のインタビューは〜TORU〜。ラフィンノーズでもドラムとロックンロールへの愛が止まらないプロフェッショナルの思考法をここに書き留める。
1,I:Anarchy in the U.K.
高校の時か中学の時か、友達お家で駄弁ってて、バンドやりたいねって話になって。1人がギターを始めてたからやろうよって話に。で、たまたま4人で遊んでて1人はベースを弾けてあと1人は、俺ヴォーカルやるよっていったから、じゃあ余ってんのドラムしかねーなと。そんだけのキッカケでドラムを始めた。
その時もパンクロックをやってて、高校生の時からずっと。80年代前半で、やっぱり時代的にはパンクロックは異質だったけど。そんな時代に、セックスピストルズのアルバムを貸しレコード屋に借りに行って。で、偶然選んだのがベスト版だったのね。ぱっと借りてきて家帰って、ターンテーブルにセットして。
一曲目がAnarchy in the U.K.
全部が変わった瞬間だった。なんじゃこりゃあ!って。なんかすごく、ホントに、ブッ飛んでしまったね。ホンットに。
もうなんか、全てが変わってしまったような、そんな衝撃で。そっからそのまんまこの歳になっても変わんないね。
2,思いっきり
友達と駄弁ってできたバンドの方はスタジオに1回行っただけでポシャっちゃって。その後他にちょっとだけバンドやったこともあったんだけど、それもやめて。
そんなに僕はレベルの高い学校に行けるわけでもなく、そんな学校生活を過ごしてた。でも逆にそれで周りの生徒たちが、
あー、授業カッタリーとか。このあとバイトだよ、メンドクセーとか。学校休みになんねーかなとか。
言ってる連中ばっかりだったから。
逆に自分はこうはなんねーぞ。親から貴重なお金も出してもらって数年間自由に思いっきり好きにできる時間だからって。ある意味、反面教師にして。
それで学生時代にはギターウルフ始めて、卒業する年には1回目のUSAツアーもして。だから、あいつらのおかげかもね。
学校に行ってれば、勉強しようと思えばたくさんできるし、遊ぼうと思えばいくらでも遊べるし。やりたい事があればなんでもできる。
そんなかけがえのない、学生という時間でやりたいことを思いっきりやってほしい。そう簡単に人間死なないから。
僕は流石に死ぬかもしんねぇとか本気で思ったことも何度もあったけど、死んでないし。
本当は勉強した方がいいんだろうけど。遊ぶにしても、バイトするにしても思いっきりやってほしい。必ずそれが将来の役に立つから。
やりたい事がないなら、見つかんないなら、いろんなことにチャレンジして動き回ればいいんだよ。
3,II:Rock 'n' Roll
自分にとってロックンロールは、ただ好きなもので。今までずっとロックをやってきたのも楽しいから、好きだからなだけ。別にしがみついてきたわけでもなく。
ただただ、ロックしかできないんだよ。好きだしさ。楽しくなきゃつまんないし、これしか好きなものがないし。ロックンロールは大好きなモノです。
若い頃はロックしかやりたくない、やる気ないって言ってたような気もするけど、そう言ってたころも言ってる人も羨ましい。今となっては、ロックしかできないから。
音楽好きになって夢中になって、パンクロックに出会うまでは友達なんて1人もいなかったんだ。こんな変な奴は嫌われ者で。
それが、セックスピストルズのパンクでブッ飛んでしまって。
ギャギャギャギャギャギャギャギャギャーンギャギャギャギャギャギャギャギャ ライツ ナウ アイ アム アンチクライスト
Anarchy in the U.K.から始まって、ジョン・ライドンが歌い出す。あの最初の10秒でもう、ガッーーー!!!ってきた。
このメチャクチャな曲を聴いて以降は、ああ、自分と同じようにパンクロックの衝撃を受けた人がいたんだ。とか、自分を出せる居場所が見つかった!みたいなそんな感覚があった。これだー!って。あの衝撃は今でも忘れらんないね。うん。
4,ラフィンノーズ
中学2年かな3年かな、その頃から僕は悲しいほどなんにも変わってないんだよね。ハードコア不法集会とかでラフィンノーズを聴いて、「なんじゃこりゃあ!すんげーカッケェ!」てなって。ラフィンノーズ大好きになったんだよ。
それこそラフィンノーズは自分が中学・高校の頃にバリバリメジャーで活動してたしさ。そう、だから今僕がラフィンノーズでドラムやってるってのも信じられない気持ちでね。
当時あのクソガキが、お前いつかラフィンノーズのドラムやるぞって。あのクソガキは絶対信じないよ。なんたって、今の自分自身が1番びっくりしてるし。人生ってすげーし、ロックってすげーよ。
5,Drums
今までドラムの練習をそんなにやってこなかったの。最近それをひしひしと感じてて、「あー、今まで何やってたんだろー。」って。ちゃんと練習しときゃよかったよ。
チキショー上手くなりてぇ。なんて、今が1番練習してるよ。だから、なんだかんだすごく楽しいかな、この歳になっても。
新しいこんなことやれるようになりてーなチキショー。できねーでも、あーしよこーしよって。この歳になってもすごくそういうのが、というよりも色々楽しいことが増えてきてるぐらいなんだよ。
好きなこと見つけてやってると、歳を重ねるほどにドンドン感性が上がってくんの。あんなことやりてーし、こんなこともやりてーなって。歳重ねると創造力とか創作力が落ちてくるとか言うけど、自分はそういうの嘘だと思う。
もちろん色々こだわりも強くなってくるから。あーしたいこうしたいが若い頃には勢いだけでなんとかやれてたものが、もっとこだわりたくなったりとかして。その結果、例えば絵を描くのであっても時間が以前よりもかかる人が多くなって、創作力が落ちてるって見える人もいるかもしれない。
好きなことをずっとやってると、ドンドン楽しくなってく。どんな年齢であってもね。これからもっと楽しくなっていくだろうし、ワクワクしてる。自分はドラムでやりたい事がまだまだいっぱいあって、ドラムが上手くなりたい。
いろんな表現がしたいし、できない事がいっぱいあるから。もっとこう、ああしてぇこうしてぇばっかりで。きっと料理してる人だって40歳になっても、50歳になっても、60歳70歳80歳って。いくつになってもこーした方がいいんじゃないかな、あーしてみたいなとか。きっと、あるんじゃないかな。みんなね。
6,価値観:foreign
22,23歳の時に初めてアメリカに行って。もうスゲーなって。
お金をちゃんと貯めて観光に行くじゃなくて、バックパック背負って行き当たりバッタリでも全然いいから、海外を見てきた方がいいと思う。それこそ若いうちに。地元の人と仲良くなってバーに飲みに行って、朝までドンチャン騒ぎして。すごい衝撃受けるよ。
自分はUSAツアー行ってそれからもギターウルフでいろんな国に行って、いろんな人と友達になって。こういう価値観あるんだおもしれーなとか。いろんな考えの人がいて、いろんな話をして。それがすごく大きなものになってるかな。
だからぜひ、いろんな国に行って学んできてほしい。こんなちっぽけな国にはおさまらずにね。
7,影響:ベースウルフ Billy
自分にとっては、あの日聴いたセックスピストルズ、パンクロックが価値観だな。
ギターウルフで前にベースを弾いてたBillyさんが、「俺は楽しいのが好きだね。だって楽しくなきゃつまんないじゃん。」って言ってて。自分の中では名言だと思ったの。
自分もそうありたいって思ったね。楽しくありたい。
たまたまラフィンノーズの新曲に同じような事が書いてあるんだけど、自分が入る前にはできてたやつで。だから、楽しくいたい。ふんわりとしてて上手く言えないんだけど。価値観とかそんな大それたものじゃなくて、それを信念にしてプラプラ生きてるだけで。でも、楽しくなけりゃあ、つまんないよ。
8,展望:life
ラフィンノーズに入ったからには、楽しく、カッコつけていきたい。元からカッコイイことしかやんないよってのはずっとあるんだけど。
ダセーことはやんない。ギターウルフをやってる時から、明確に強く意識していたわけでもないけど、カッコよくっていうのはきっとあったね。
楽しく、カッコよく生きていたい。
ラフィンノーズですごいことやりたいし、もちろんそりゃあ。もう一回、スゲーことやりたいんだ。これからもカッコよくね。
自分の好きなことをやってるオトナってギラギラしてるし、本当にカッコいい。
テスト前でまたnoteの更新が止まりますが、テスト明けたらインタビューもまたできるかな?と思ってます。アカウントなくても”いいね”できるので、よろしくお願いします!