【インタビュー】『義足のボクサー GENSAN PUNCH』主演・尚玄さんに聞く②
みなさん、こんばんは🌙
東京国際映画祭 学生応援団です。
前回より、2回に渡って映画『義足のボクサー GENSAN PUNCH』についてのインタビューをお届けしています!
第2回目は『義足のボクサー GENSAN PUNCH』で主演を務めた尚玄さんに、映画との関わりについて聞いてみました。ぜひ、お楽しみください!
前回の記事はこちら💁♀️
『義足のボクサー GENSAN PUNCH』作品概要
尚玄さんと映画の出会い
ーー昨年の東京国際映画祭でのQ&Aセッションや作品についての取材で、尚玄さんの映画に対する愛を感じました。映画を好きになったきっかけは何ですか?(ともか)
両親が好きだったからですかね。だからいろんな映画館に連れて行ってもらって、僕自身も学生時代足繁く映画館に通っていました。もう本当に映画が好きで、手当たり次第観ていましたね。
ーーそうなんですね。学生時代通っていたお気に入りの映画館はどこでしたか?(ともか)
沖縄だと國映館やグランドオリオンの単館系が多かったかな。もう閉館しちゃって寂しいけど…。大学時代東京でよく行ってたのは渋谷のスペイン坂を登ったところにあるシネマライズ(2020年に閉館)。上映している映画はイケてる映画が多かったんですよ。『トレイン・スポッティング』とか『バッファロー‘66』とか本当にミニシアター系の映画が勢いのある時期だったのでここに通い詰めてたくさん観てました。
夢を叶えるために大切なこと
ーー今回の作品も企画から8年かけて実現したとのことで、自分のやりたいことを実現するために大切にしていたことは何ですか?(ともか)
まずは諦めないこと。僕はずっとやりたかった俳優を続けていくなかで、2008年の『ハブと拳骨』で主演と長編デビューしました。そこで東京国際映画祭のコンペティション部門にノミネートされましたが、正直そのあと順風満帆とは言えなかったんです。
モデルの仕事をしている時は日本人離れしたルックスが重宝されましたが、俳優になった途端それが足枷になってしまったところがありました。でもそこで自分の夢を諦めることなく、アメリカで英語で芝居を勉強し、オーディションを受けて役を勝ち取った…そんな経験が今につながっています。
そして夢に近づくためなら、どんな些細なことでも1ミリでも良いから歩みを止めないこと。自分もたくさん遠回りしてコツコツやってきて今があるから。必ずしも今の環境が自分の受け入れられる環境ではないかもしれません。だから環境を変えることを恐れないで。新しいことに挑戦するとできるはずがないと言ってくる外野はいるかもしれませんが、最後に責任を取るのは自分だし、後で後悔するより行動したほうがいいと思います。
色々積み重ねてきたものがあって、未だに僕は俳優を続けられています。やっぱり自分は一生俳優として生きていきたいと思っているし、この記事を読んでる皆さんには自分の信念をもってそれを貫いてほしいと思います。
ーー尚玄さんは留学や様々な国を旅するなど海外での経験が多いと思います。海外でやっておいてよかったことってありましたか。(ともか)
ディスカッションですね。留学中にいちばん身についてよかったことです。日本はあまりディスカッションをする文化が少ないというか、受け身の一方向の授業が多いと思います。でもアメリカではディスカッションしてコミュニケーションを取ることがとても大事でした。例えば「この芝居どうだった?」って聞かれて、日本だと人の作ったものに色々言いたくないから言葉に詰まると思いますが、アメリカでは無理やりでも意見を言わされて…今では本当にやっててよかったなと思います。
故郷の沖縄は自分の愛すべきアイデンティティ
ーー今回の作品にも出てくる沖縄は尚玄さんの故郷。沖縄への愛はどこから?(たくみ)
世界中を旅して、沖縄から遠く離れれば離れるほど、沖縄の自然の美しさや独自の文化や歴史があることに気付かされましたし…あとは友人や家族が僕を待ってくれていることからです。
僕自身、これまで孤高の精神で生きてきましたが、それって待ってくれてる人がいるからこそなんですよね。そういう意味で沖縄自体がホームだし、沖縄っていう自分のアイデンティティに対してもとても愛があるんだと思います。
いかがだったでしょうか?
2回に渡って尚玄さんにお話を伺いました。お話を聞きながらミニシアターと沖縄に行きたくなりました🍍 最後まで読んでいただきありがとうございました!ぜひ劇場で『義足のボクサー GENSAN PANCH』をご覧ください🏃
〇【劇場情報】
・ヒューマントラストシネマ渋谷、kino cinéma立川髙島屋S.C.館
他全国で公開中
〇プロフィール
尚玄 Shogen / 津山尚生(ナオ)役
ブリランテ・メンドーサ(Brillante Ma Mendoza) / 監督
(撮影/ともか 取材・執筆/ともか・たくみ)