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AIというパワーワードの使い方。AI不使用宣言で自らのポジションを明快にするDove(ダブ)から学ぶブランドの社会性について。
ダブ(Dove)の「AI不使用宣言」は、単なるマーケティング戦略を超えた提案性を持つキャンペーンです。
AIという現代社会のパワーワードを梃子にして、ターゲット顧客に対してダブのポジションをより強化し、「本物の美」を引き続き提唱することでターゲット顧客からのさらなる信頼と支持の獲得を目指しています。
ダブ(Dove)は、「リアルビューティーキャンペーン(Campaign for Real Beauty)」の一環として、「ザ・コード(The Code)」というイニシアチブを開始しました。
このキャンペーンは、AIが美の基準を設定する中で直面する課題に対処することを目的としており、特にビジュアルコンテンツの非現実的な修正、情報の正確性の欠如、個人のプライバシーと同意についてのリスク、社会的認識と価値観の対立など、技術によって大きく歪められる可能性のある現代の問題に焦点を当てています。そして顧客が直面する不安に対して、その原因であるAI技術との向き合い方を明快に宣言しています。
ダブは、AIを使用して女性の画像を作成または歪曲することなく、多くの女性がオンラインのコンテンツに基づいて外見を変えることにつながるプレッシャーを感じていることに気づいています。
AIによるテキスト作成や画像・ビデオの生成が進む中で、現実と見分けがつかないほど精度が向上していることによってターゲット顧客の間で不安や誤解を招かないように、真実(Real Beauty)を尊重する姿勢を強調しています。
そして、このキャンペーンは、ダブ自尊心プロジェクト(Dove Self-Esteem Project)の一部として自己肯定感を促進することを目指します。
ダブは、2030年までに2億5000万人の若者の自信を高めることを目標としています。AI技術などによって現実が大きく歪められるリスクのある現代において、子役に対しての肯定的なサポートがますます必要であると認識しています。
この取り組みは、技術が美の基準に与える影響と、本物の美のあり方についての重要さへの提言です。
ダブは顧客との関係を深めることで、市場において真実の美を支持するリーダーとしてのポジションを獲得し、持続可能な成長を目指しています。
生成AIの時代にあえて積極的に生成AIを使わないことを宣言することでダブを選ぶ理由(わけ)の提示を行いました。
つまり、顧客と「Real Beauty」の実現に向けた価値共創を継続することを明快に宣言しています。
ブランドとは社会資本であることを考えた際に、この「ザ・コード(The Code)」のイニシアチブをはじめとしたダブの活動から学べることがたくさんあります。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、また。
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