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【映画RM: RPWP】モヤモヤの理由とMMM振り返り【I AM STILL】


まだ語り足りなかった

おばあちゃん、もう感想は書いたでしょ

そうだっけ?
――すいません、ナムさん映画の感想文、30,000字近く書きました。長すぎる。読んでくださった皆さん、本当にありがとうございます……。

私はナムさんの映画感想の前にグクの映画感想も書いたんですが、比較すると前者は「読みたい人が探して来た」というピンポイント感が強いです。皆ナムさんの言葉と戦って、「他の人はどうなの!?」ってなったんでしょうか。
ちなみに私も感想検索しました。自分と違う蓄積を持ってるARMYがこれをどう読み解いたのか、すごい知りたくて……!

読んでたら、もうちょっと語りたくなったんですが、さすがに付け足すのは憚られたので、2回戦行ってみたいと思います。
目次を読んで、オッケ!と思ったら先へお進み下さい。

あ、この記事の最下段に、映画期間のナムさんによるライブ配信を全部載せときますね。映画の後で一気見すると、裏側でこういうことも話してたんだ、と興味深いのではないかと思います。

妄想①疎外感の理由

ナムさんの映画の感想を読んでいたところ、あまりはっきり言語化されないところでモヤっている人がいる気配がしました。
何となく共感します。この映画を観た時、押しのけられたような気がするARMYがいそうな気がしたから。

グクもナムさんも、ソロ活動で違う世界に入る姿を見せてくれているのですが、何故か後者には若干引っ掛かる部分があったんですよね。
理由のいくつかは感想記事でも書いていますが、それ以外にも、監督や映画の作り方の違いが大きいように感じられます

基本的にARMYは「BTSのRM」が好きだから、ナムさんが変化することは受け入れても、「BTSのRM」を否定したり後悔することは受け入れにくいと思います。
そういうことに敏感な人は、「昔よりいい」「7人のうちの1人だったから」に引っかかり、「1/7のメンバーであることは、彼に取っては嫌だったのだろうか」と不安を感じたかもしれません。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」より

グクの映画「I AM STILL」の構成

ドキュメンタリーの構成としては、タイムズスクエアでのサプライズ公演をベースに出来事を追い、間にグクの「Golden」ショーケースからステージ映像を挟んでいる形です。

「【映画感想】I AM STILL【Jung Kook/BTS】」より

S1:第1話「Departure」
JUNG KOOKが最初の一歩を踏み出す 「Seven (feat. Latto)」 のレコーデ ィングを見てみよう。

S1:第2話「Via」
絶え間ない努力と練習を経て2枚目のソロシングル 「3D (feat. Jack Harlow)」 がリリースされる。

S1:第3話「Rise」
ヒット曲を次々とリリースするJUNG KOOKは、2020年代を代表するアーティストとなる。

「【映画感想】I AM STILL:THE ORIGINAL【Jung Kook/BTS】」より(3部構成に分割された)

グクの映画の作りは、基本ファン向けです。ファンと二人三脚で走るK-POPアイドルの文脈を踏まえて作られているので、私たちにはわかりやすい流れになっています。
監督が長年BTSドキュメンタリーを作っていた人なので、対象と見る層を理解している感がよく伝わってきます。

JUNG KOOK: I AM STILL
SUGA Agust D TOUR ‘D-DAY’ THE MOVIE
SUGA: Road to D-DAY
j-hope IN THE BOX
BREAK THE SILENCE:THE MOVIE
BRING THE SOUL: THE MOVIE
Burn the Stage : the Movie

パク・ジュンス監督作品

話の構成自体はシンプルで、不安から出発して世界の高みへ駆けあがっていくJUNG KOOKを描いています。
グク自身の「端的に"今"を話す」という個性もこの作りに合ってて、シーンを跨いで考えさせられる宿題がないため、多少飛んでる背景情報があってもさほど気になりません。間に入るステージ映像が、いい感じでリセットかけてきますw

インタビューが多く挟まれていますが、「誰?」となることはあまりないと思います。海外PDは担当曲と共に登場し、長年見守って来たPdoggPDやソンドゥク先生の話と並べられて、新しい世界に受け入れられ称賛されるグクを解説してくれています。
チャートやセールスなど、馴染みがある評価が挟まれ、それを補強します。

プロモステージシーンでは詰めかけるファンの姿が映っていますし、アミボムの輝くショーケース映像が頻繁に挿し込まれることもあって、観ているARMYは自分も一緒にいる感覚になれるのではないでしょうか。

収録されているシーンを取っても、グクの不安や成長に関する吐露の他、BTSやARMYについての言及も細かく拾われています。
そのためメインテーマである「ソロアーティスト・ジョングク」の裏で「BTSの黄金マンネ」という物語も並走しており、クレジットに7人の名前が出る演出に至っては完全体への導線まで感じさせます。ぬかりのなさに、BTSドキュメンタリーのプロとして培った経験値を感じる。

ナムさんの映画「RM: RPWP」の構成

映像は、2023/02/08の打ち合わせから、2023/11/10のアフターパーティまでの9か月間。
時系列は前後していて、「いつどこで何と言った」と定点観察的に変化を追う記録物というより、映画全体で「2023年のナムジュン」を描いてる雰囲気。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」より

「I AM STILL」と真逆の作りになってるのが、ナムさんの映画「RM: RPWP」だと思います。
グクの映画がアイドルからポップスターへの成長譚なら、ナムさんの映画はアングラ・インディーズ寄りのアルバム作成記という印象。
性質が全然違いますので、観る人がどういうジャンルの映画に慣れてるかで、まず受け取り方が変わると思います。

内容的にも、完全にキム・ナムジュン個人に焦点を当てたドキュメンタリーなので、BTS要素がかなり薄いです。
「BTSのRM」という文脈に則らない作りになっている点は、グクの映画との最大の違いだと思います。ターゲット層がARMYではないっぽい(多分、そうするには監督のBTS経験値が足りない)。

途中で挿入される、FESTAでのメイクアップした姿に違和感があるんですよね。 あれが、この映画の目線なんだと思います。

キム・ナムジュンコールに見送られ、水上タクシーの上で「照れるよ」と笑いながら手を振り返しているナムさん。
私たちが見慣れているのはこっちの姿なのですが、この映画の中では若干の違和感を覚えますね。不思議。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」より

ナムさんに視点が集中しているので、「Team RM」要素も思ったより薄かった、というのは私にとって意外な点でした。

インタビューの挿入が多いのは同じなんですけど、ナムさんの方が「誰?」というケースが多いです。アルバムの各曲に色んな人が参加してるから個別エピソードが薄く、グク映画に出てくるPDsより認識されづらくなっている印象。
こう言うと語弊があるかもしれませんが、サンヤンさんとJNKYRDさんと監督ぐらいまでが限界で、後はナムさんを語る背景に近いです。

ストーリーも、アルバム作成中の記録がメインだから「1位!」「受賞!」といった形での外部評価や、わかりやすいゴールがありません。
お馴染みPDのようにナムさんの過去を語る人もいないので、物語が映画の中で出された情報で構成されており、どう解釈するかに観客側が持ってる情報や読み取り力がものすごく影響します。

映画「RM: RPWP」は解釈を観客に委ねていると思われるため、「ナムさんがストレスフルな経験を経て、愛に溢れた仲間とつかの間の休暇を得た話」って受け取る人もいれば、「1人のアーティストが制約の多い活動から解放され、自由に音楽を作った話」と見る人もいるのではないでしょうか。

誰が見てもある程度同じストーリーを受け取っただろう「I AM STILL」とは、発信側のスタンスが全く違うと感じます。

今回のドキュメンタリーは起承転結が完璧な映画ではないので、観客の皆さんに、与えられた言葉をつないでいきながら鑑賞してほしい映画だと思いました。

Weverse Magazine「映画『RM: Right People, Wrong Place』制作の舞台裏」より

イ・ソクジュン監督とは

監督作品を調べてみたんですが、情報が薄いです。ドキュメンタリー畑の人で、シネマサイズを撮るのは初めてらしい、くらいしかわかりません。

監督の話を総合すると、「ドキュメンタリーを撮ろうとはしていたが、それを映画化するかどうかは決まっていなかった」「アルバム制作中に映画化が決まった」ようです。オファーはサンヤンさん人脈だったんですね。

実は撮影が終わってから映画化が決まったので、撮影の段階では(映画化については)あまり考慮できない状況でした。

イ・ソクジュン監督(映画パンフレット)

チームRMに合流してドキュメンタリー映画制作に参加することになった過程も知りたいですね。
イ・ソクジュン:プロジェクトを総括していたSan Yawnさんから、「映画が出るか出ないかわからないが、1年時間を貸してくれないか」というオファーが来たのが始まりでした。

Weverse Magazine「映画『RM: Right People, Wrong Place』制作の舞台裏」より

この映画の面白いところの1つは、監督自身もナムさんの複雑さに若干押し負けた感があるところですね。そこが、何とも言えない不条理文学感を出すんじゃないかしらw

6月FETSAで初めて「BTSのRM」を見たイ・ソクジュン監督。
彼が噛み砕いて「僕が解釈したナムジュンはこう!」って出すには時間が足りなかったので、作成現場での瞬間を切り取ってコラージュし、解釈は観客に委ねる手法にしたのかなと勝手に思っています。ナムさん、情報量多いからなあ。

映画の結末は誰が決めるのか

というわけで、グクの映画とナムさんの映画を比較すると、わかりやすく違いがあります。ARMYが観た後モヤモヤしやすいのは、後者じゃないでしょうか。

「BTSのRM」を見に来たARMYが、BTSやARMYが存在しない世界で新しい仲間との音楽づくりに熱中しているキム・ナムジュンを見たら、それは微妙な気持ちになるでしょうからね。私たちとの世界(BTS)は嫌だったの?って疎外感を覚える人も出てきそう。
普通に感動しました!という人は、自分の中で補完できたんだと思いますし、色んな受け止め方ができる映画なので、そこは差が出ますよね。

この違いはどっちが良いとかではなく、「I AM STILL」と「RM: RPWP」は対象の描き方・踏まえている文脈・想定している観客が全然違うからだと思います。端的に言うなら、監督がどこ見てるかが違います。
この2本の映画が全く別の方向で評価されたのも、この違いが最大の理由だと思われます。

個人的には、BTSという巨大な背景(かつ良素材)なしで映画を成立させた「ナムさん」というキャラクターが凄いと思うし、それが高い評価を得たことは素晴らしいことだと思います。
パク・ジュンス監督が撮ったナムさんのドキュメンタリーも見たかったけど、さすがに監督の体も1つしかないので、いつか来たらいいなと期待しておきます。テテのも見たいな……!(欲張り)

この映画にOK出した会社は、懐が深いと思いました。
自分達のメインIPを全然違う文脈で描かれる、というのはコンテンツ商売稼業にとっては結構な冒険だと思うのですが(ファンダムの反応を含めて)、ありだったんですね。
結果としては、また新たな層にBTSレジェンドが広がったと言えるので、英断だったと思います。やるな!!

妄想②ナムさんの価値

もし改変するなら

私が今回の映画をまとめるなら、違う世界である「BTSのRM」と「Team RM」が出会って互いに変化する話、にすると思います。
だから冒頭に、その2つを紹介するためのエピソードを入れるでしょうし、「Team RM」をもっと描くと思います。

でも今回の構成はそうなっていなかったので、フォーカスするのはあくまでナムさん個人なんだなと思いました。
惜しい。私はもっと「Team RM」側の変化(=ナムさんが与えた影響)が見たかったw

気になるサンヤンさん

これはただの妄想ですが、サンヤンさんは途中で何回か、自分の感覚や価値観、ナムさんへの見方が変わったんじゃないかと想像してるんですよね。
この2つの発言の間に、何があったのかを激しく知りたいです。

一緒に作業をしてきて知ったことですが、彼の過去の作業は非常に閉鎖的な環境でした。1人でレコーディングすることが多く、共同作業は苦手だったと。
僕はそれを1つ1つ変えたかったし、共同作業にしたかった。
僕たちは、多くの壁を乗り越えることができると思います。大変でも、きっと彼の助けになれる。このプロジェクトも、彼に必要なプロセスだと思いました。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」よりサンヤンさんの言葉

最初の頃は、ナムジュンを変えようと思いました。「これが正しいからこっちへ来いよ」「それはだめだ」「こうしてみろよ」と……。
でも今は、彼の道連れになることが僕の役割だと思っています。道を間違えても、他人から見れば遠回りになったとしても、「いいじゃないか、ダメなら戻ればいい」と言える人間が必要だと思ったんです。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」よりサンヤンさんの言葉

サンヤンさんの目線からしたら、確かにナムさんの立ち位置は窮屈だと思います。分業制で作られる音楽、音楽以外の役割や、立場上言えないことの多さ……。

ただ、それが何と引き換えになっているのかについては、「BTSのRM」履修量の差で、初期のサンヤンさんはまだナムさんを見まくってきたARMYほどは理解していなかったんじゃないかと想像しています。
でないと、最初の「変えたいと思いました」という、無謀とも取れる発想はなかなか出てこないんじゃないでしょうか。

サンヤンさんはナムさんと過ごす時間の中で、色んなものを見て考え方が変わっただろうと思います。だからこそ、この発言の違いが出てきたんだと思うんですよね。
彼の手を引いて導くのではなく、彼の横か少し後ろに立って一緒に歩くスタンスに変化している。それはある面から見れば、一歩離れたんだと思います(スタンスの話なので、嫌いになったという意味ではありません)。

ナムさんは、ある一面からはただの籠の鳥、もしくは不器用な若鳥に見えたとしても、実際は家族と言えるまでになった仲間と支え合い、10年もの間空を翔け続けた巨大な不死鳥でもあります。

ソロ活動期間中、僧侶によるリークや鉄道関係者による個人情報取得、宗教に絡んだ炎上が起きています。
ナムさんが経験する嵐の大きさ、受け取るものの膨大さに比例した闇の濃さを、一緒にいたサンヤンさんも、近い場所から目にしたのではないかと思います。
韓国人アーティストの感覚はちょっとわかりませんが、例え知識があっても実際見たら引くんじゃないでしょうか。私ならドン引きです。

ナムさんが辿って来たのは普通の人生じゃありませんし、それを乗り越えてなおその立ち位置を許容し、「正直さ」を求める自我の強靭さは、並大抵ではないと思います。
同じ環境を経験してきたメンバーであっても、おいそれと手出しできるものではないでしょう。

ナムさんと彼を取り巻く環境が持つものの真の厚みを知っていった時、サンヤンさんは何を感じたのでしょうか。私はそれが知りたいです。

「BTS」がもたらす実現力

お肉焼きすぎて笑ってる、坊主頭の若いアーティスト。素朴で抜けていて愛と矛盾に溢れた、キラキラ輝く少年のようなキム・ナムジュン。

でも彼は同時に、ウェンブリースタジアムを埋め尽くす観客を自分のパフォーマンス1つで引き受けられるパフォーマーであり、強烈な悪意や国家的プレッシャーをグループの先頭で浴びながら、なお生き延びてきた人でもあります。

この感覚があるから謙虚で親しみやすいんだけど、擦り合わせは非常に難しいな……!(/ω\)

ナムさんは背後に国内有数の企業に成長したHYBEや世界規模のファンダムを持つ「BTSのRM」であり、その要素はソロ期間であっても切り離せません。
具体的にどういうことかと言えば、例えば普通手が届かない人脈をガンガン連れて来られる、というケースが挙げられます。

2023/08/20
打ち合わせ中、ウィン・シャさんに、アルバムをジャケットやMVスチールを頼めないかなという案が出ています。

2023/09/22
ウィン・シャさんとのコラボは早速実現したらしく、撮影日。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」より

8/20に香港の人気フォトグラファーへの依頼案が出て、そこからアポ取って打ち合わせして撮影場所と互いのスタッフ押さえて実現したのが1か月後というのは、めちゃめちゃ早いと思います。
事務所も協力したでしょうし、何より「BTSのリーダーが兵役へ行く前にアルバムを出すから、手を貸してくれないか」というオファーが持つ意味と言うか強力さを思い知りますね。

「Team RM」のグルチャトップに固定されているという「RMしかできない」という文言には多くの思いが込められていると思いますが、文字通り彼がチームの中心であり推進力だった理由は、「愛すべき人だから」以外にもあったと思います。
サンヤンさんみたいな、あれこれやってみたいと思いつくタイプには、願ってもない出会いだったのではないでしょうか。

「普通」を破壊する特殊さ

ただ、ナムさんが持つこの「実現力」を一回経験すると、普通の人はバランス感覚が壊れるんじゃないかと思います。お小遣いが無制限になった小学生に、冷静になれって言っても難しいですよね。

私なら最初浮かれて、その後怖くなります。そしてナムさんと言う人を知っていく中で、これは簡単に何かできる相手じゃない、と悟って一回距離を取ります。巻き込まれないように勘違いしないように、自分を立て直してからもう一度近づくかどうか考えると思います。

サンヤンさんも、多かれ少なかれそれを経験したのでは?と私は妄想しています。
映画やパンフの発言の中で、他のメンバーは純粋にリスペクトしている様子が伝わってきますが、彼に関しては生のナムジュンに触ろうとして、そして慎重になった気配がするから。

私はナムさん自身にも興味を持っていますが、彼のように強烈な存在と接してしまった人の反応にも、とても興味を惹かれます。
また、自分がナムさんやバンタンに対して感じている一種の「怖さ」について、彼なら言語化できるのでは?という謎の期待も覚えています。
いつかサンヤンさんがロングインタビューで「あの時自分が見たもの」について語ってくれないかな。期待しています( *´艸`)

自分にとっては、もうこの段階で「正直」が限界突破しています。というか、それどころのレベルではない。
こんなめちゃめちゃセンシティブな弱音を大量のファンを前にして吐けるところが、バンタンのすごさというか怖さだと思っています。普通言えない。

「【映画感想】RM: Right People, Wrong Place【BTS】」より

ナムさんが自覚する影響力

ちなみに、ナムさんの持つ「実現力」については、本人はわりと自覚的だと思います。
メタ認知(俯瞰的な把握)が得意な人なので、元々自分やバンタンの影響力を把握した上で、慎重に扱っている様子があります。おかげで自分で自分の発言を縛ってしまい、苦しくなった側面があると思われますが。

自分たちの持つ強大な影響力に怯えるより、与えられたそれをポジティブな方向へ使い、少しでも良い影響を残そうとするナムさんの姿勢を、私は愛しています。この考え方は、今ある力をギフトだと考えるから出てくるものだと思うんですよね。ギフトの源はARMYなので、私たちも良い連鎖の一部であるということになります。光栄ですね( *´艸`)

「【第7話】『BTS Monuments: Beyond The Star』」より

しかしそんなナムさんも、「Team RM」と出会うことで、自分の「実現力」を改めて見直した面があるんじゃないでしょうか。

人間は他人との比較で自分を知ります。
ナムさんは自分や、自分と同じ環境で育ってきたバンタンメンバーとは違う感覚を持つ「Team RM」と密接に関わることで、新たな価値観を通して自分を見直し、知識が経験に裏付けされて実感に変わる経験をしたのではないかと推測しています。

「MMM」での以下の発言には、そういった部分も含まれていたんじゃないかな、と感じました。

光と闇、虚実が入り混じる巨大な資本の中央に立つ、BTSのリーダー
何もかもを理解した上で、こう言えるナムさんが凄い

妄想③トラウマと誠実さ

私たちを置いていくの

前述したように、この映画を観たARMYの中には、ナムさんが「Team RM」と一緒に違う世界へ出て行ってしまいそうで、不安になった人もいたんじゃないかと思います。過去を否定しているようにも見えますからね。

涙の防弾会食に始まり、ソロ期間中のナムさんはセンシティブに浮き沈みしているイメージがありました。自分がライブ配信などを見返した印象では、2023/8/30ライブ配信前後あたりがピークの1つだったのではないかと思います。

今振り返ると、この頃のナムさんはもう『Groin』を作り、「正直さ」と取り組んでアウティングする解放感に慣れ始めているため、ライブ配信でも今まで触れなかった部分を出し始めていたのかな、という想像ができます。合ってるかどうかはわかりませんが。

타인의 말은 내게는 언제나 오해
坊主になんかなれない、他人の言葉はいつも誤解だらけ
Not a fuckin' diplomat
クソ外交官なんかじゃない
이제 좀 살만하니 뭔 책임을 떠넣네
少しは楽に生きられるようになったのに、何でまた責任を押し付けられるんだ
내가 뭘 대표해, 나는 나만 대표해
俺が何を代表するんだ、俺は俺自身しか代表しない
홧병 나서 죽기 전에 할 말은 하자
ストレスで死ぬ前に言いたいことを言わせてもらう

アルバム「Right Place, Wrong Person」収録曲『Groin』より

しかし、ライブ配信時のARMYはまだ背景を知らず、ナムさんの変化をそれぞれの解釈で受け止めるしかない状態のため、めっちゃハラハラしたと思います。
日一日と近づく別れ(入隊)を前にナーバスになっている時に、全力で揺れる推しを見てしまったら、トラウマになりそう( ;∀;)

そういう記憶が残ってる人は特に、この映画観たら複雑だっただろうと思います。
個人的に、ナムペンさんには内省的で悶々と考え込むタイプが多いんじゃないかと思ってますが、そうでなければもっと界隈が荒れてたような気がします。

過去と現在と残した言葉たち

自分が言えることはあまりないのですが、パンフレットにあるインタビューでの、監督の言葉はヒントになるかもしれません。

フィルムルックな質感を通して、更にボイスオーバーをすることによって、悩みがより過去のものであるように感じられるのではないか

イ・ソクジュン監督(映画パンフレット)

文字通り受け取れば、この映画はナムさんがもう通り過ぎた悩みの欠片を集めたアルバム、ということになります。これは、2023年にあった悩みの幻影であり、今のナムさんではありません。
また、前述したようにBTSの文脈に則っていない映画なので、読み取り方は人によって異なります。ARMYがそれを基に不安になる必要はないと思います。

ナムさんはライブ配信の中で、「僕は嘘がつけないんです」「僕の言葉を信じてほしい」と言っています。
確かに、バンタンは明らかに約束できないこと、不安定な状況にあることについては言及しません。これは誠実さでもあり、株価を含む強大な影響力と責任を理解した上での現実的な対応でもあると思います。

そのナムさんが、「2025年には再集合します」「ARMYの愛を忘れたことはない」と名言し、友情タトゥーを入れ、シュチタでは花様年華プロジェクトを匂わせました。
珍しいくらいはっきり意思表示していますので、私たちはそれを信じていて良いと思っています。

別の面からたとえ話をするなら、家族が他所で友達を作って来ても、農村留学を楽しんできても、それは自分との別離を意味しないですよね。世界が広がって良かったねって思うんじゃないでしょうか。
ナムさんは一貫して、ソロ活動を「休暇」「旅」に例えています。彼にとって、帰る場所はBTSであり、メンバーであり、ARMYなのだと思います。「おかえりなさい」と言える日を楽しみに待ちましょう。

しかしこうやって思い悩むナムさんを見てると、別名義のミクテとはいえ「便乗したやつ全員〇ね」って言い放ってたユンギはすごいですね。さすがBTS怒りの面担当w

Woo, woo 군대는 때 되면 알아서들 갈 테니까
兵役は時が来れば自然と行くさ
우리 이름 팔아먹으면서
俺たちの名前を売り渡して
숟가락을 얹으려고 한 새끼들 싸그리 다 닥치길
便乗しようとしたヤツらは全員滅んでしまえ

「D-2」収録曲『어떻게 생각해 (What Do You Think?)』より

「MMM」お代わりいいですか?

映画を観てから「MMM」を見返すと、ジミンちゃんの読み取りの早さと深さに、改めて驚きます。
互いを家族と言うだけあって、ただでさえ共有してきたものの量と蓄積が違うのに、そこへ「FACE」で自分の物語をアルバムに吐き出した経験が加わって、更に冴えてますね!

理解されすぎて「Oh」と声を上げるリーダー

ナムさん、11/07の『Come back to me』MV撮影で怪我したところにまだテーピングしてますね。
会話中、サンヤンさん達の話もちらほら出ていますが、この会話改めて爆笑しましたw

RM「友達チング(サンヤンさん)が僕のことをすごく『面白い性格』だって、すごく矛盾した性格だって言うんだよ」
JM「そう思います!」
RM「正直なんだけど隠すし、活発なんだけど家にいたがるし、こんなふうに落ち着いた感じが好きだけど実はすごく賑やかなのが好きだったり、すごく矛盾してるとw」
JM「ものすごく共感できる言葉だと思います」
RM「そう……?(苦笑からの大笑い)」

「교환앨범 MMM(Mini & Moni Music) - RM」より
「大人のような子供のような」「繊細でもありおっちょこちょいでもある」バレてる(*ノωノ)

ナムさんてよく「僕は〇〇な人だったんです」って気づいたよ報告をしてくれるんですけど、その内容が「ごめん、知ってた」「え、今?」なパターンが……わりと多くないですか?

ナムさんは一人暮らしを初めて、自分が神経質だと気付いたそう。あ、気づいてなかったんですね。
……これは予想ですけど、多分メンバーに訊いたら全員「今気づいたの?」ていうんじゃないかなwww

「【第7話】『BTS Monuments: Beyond The Star』」より
穏やかな笑顔が物言いたげで良かった。時々ヒョンより大人なマンネラインが好き。

一体本人には何が見えてるんだろう、と毎回IQ148の脳内を想像してしまいます。まあ、自分で腑に落ちないと納得できないことってありますよね。
とりあえず、自分の中では「ナムさんのカシコボケ」ジャンルに入れています。

エゴサ止められないヒョンを観察しているマンネも控えております

サンヤンさん達とのアルバム制作の様子を知った後だと、語られる内容も想像ができて面白いです。2月初めには、アルバム関係者40人くらいがHYBEの5階に集まって、ソングキャンプをしてたんですね。
この下り、ツッコミが鋭すぎる弟にタジタジなナムさんがかわいかったです。気分を害した嫁に言い訳する旦那かw

JM「僕はそれ(ソングキャンプ)をよく見てたから」
RM「だよね、それから始まったんだよ」
JM「それでもその時までは、ヒョンと交流があったんだよね」
RM(苦笑)
JM「ある瞬間からなくなったけどね……」
RM「それからは、これだけに没頭してたんだ。ずっと思い迷っていて……」
JM「そう見えました! だから何も言わなかったんです」

「교환앨범 MMM(Mini & Moni Music) - RM」より

ナムさんが大変そうだと知った上で、じっと見守っていたメンバー達。
少し距離を取られても、その理由を説明もしてくれないと怒るのではなく、「ヒョンにも自分のことがわからないのに、僕たちに言えるはずがない」という受け止め方をするところに、深い理解と絆を感じます。

自分も見守られた経験を持つジミンちゃんが、ヒョンを見守る。尊さの連鎖。

ただ待つということの難しさは、私が改めて語るまでもありません。
相手が戻ってきてくれる保証も、望む方向に進んでくれる確証もないのに、それが今の相手に必要な暗闇だと信じて待つ姿には胸を打たれます。

「【RPWP/MMM】BTSリーダー・RMのストレスと消しゴム【ミニモニ】」より

「Are You Sure?!(イゲマジャ)」とか見てると、待ってる間も放置するわけじゃなく、接触は持ってた様子が窺えて、キュンとします。

JM:ああ……ナムジュニヒョンに会いたいな。
JK:元気かな?
JM:最近会ったよ。すれ違った時に。
JK:元気にしてた?
JM:「ヒョン!」って言ったら「おう」ってそのまま行っちゃうんだw

「『Are You Sure?!』behind」より
(タイミング的に2023年7月『Around~』レコーディング頃かな?)

V「ヒョン、ユンギヒョンのコンサートでやった未公開曲があるじゃないですか。無題の」
RM「ああ、ああ」
V「あれ僕に音源送ってもらえませんか」
RM「送ってあげるよ」

「『Are You Sure?!』済州島編第2話【S1 EP.4】」より
(タイミング的には2023年9月末だからウィン・シャとの撮影の後くらい)

途中、ヒョンの言葉を遮ってでもメンバー全員の気持ちを全部語り切る!という勢いで語っていたジミンちゃん。
こういうところ、「バンタンて家族だな」って思います。ナムさんを圧倒して喋り切るって、なかなかできないですよ。強いw

ジミンちゃんに「だんだんヒョンのカラーが出来上がってきている気がします」って言われた時、ナムさん一瞬言葉を失いましたね。
PTD on Stageのヨンヒ人形思い出したわ。ナムさんを絶句させられるのはバンタンだけだよ(*ノωノ)

パチクリ☆

約230曲もの作詞作曲に関わった天下のラッパーが! 言葉のプロフェッショナルたるあのナムジュンが絶句してる!!( ゚Д゚)

「【2022】PTD on Stage LA」より

「MMM」のジミンちゃんは、ARMYが気になる部分は全部訊いてくれてて世界が感謝のあまりひれ伏したものですが、改めて見返すとARMYがナムさんに伝えたいことまで全部言ってくれてて、その神性能ぶりに驚愕しました。まさに神妖精。だから何でも妖精をつけるな。

JM「僕やメンバー、ファンの皆さんも含めた多くの人々が、ヒョンが投げかける言葉にすごく影響を受けているし、色々と考えるきっかけにもなるので……ヒョンがいつでも――「気分が悪い」と表現するにせよ、「辛い」と表現するにせよ――構わず、やりたいことをやれば良いと思いますよ。誰も心配しませんよ。ヒョンが元気になることだけを望んでいる人が、すごく多いと思います」
RM「そうだね、これからは適度に手放そうと思います」

「교환앨범 MMM(Mini & Moni Music) - RM」より(冒頭少し要約)
「毎回ダークになったらダメですか?」と唆す🐥。かわいい顔して悪魔ポジw

常々、ジミンちゃんのメンバー管理&ヒーリング能力には舌を巻いておりましたが、言語化力は上がるわアルバム評価力まで加わるわで、もはや隙なし。再結集の暁には、ジミニヒョンのコントロール力がさぞ輝くだろうと期待しております!

除隊の年だね、ウリナムジュニ

再会の年・2025年に入り、バンタンメンバーの転役日もまた近づきました。同時にナムさんの長く短い休暇も、終わりに向かっています。
また新しく始まる、「BTSのRM」としての人生を、彼はどう受け止めているのでしょうか。

ナムさんの言葉からは、彼も私たちと同じく、その日を待ち焦がれている様子が伝わってきます。

RM「2025年 君だけを待ってた」
JH「除隊の年だね、僕らのナムジュニ👏👏」
RM「僕も除隊できる... できる」

2025/1/10のナムさんインスタ

ソロ期間中、色んな姿を見せてくれたバンタン。
その中には、7人で活動していた時は分担していた作業や役割を担い、奮闘していく様子もありました。何度も「寂しい」「メンバーが恋しい」と語る姿には、再始動を最も待ち望んでいるのは彼ら自身なのだろうなとも思わされました。

新しい役割を経験して視野を広げ、今までそれを担っていた他のメンバーへのリスペクトを強化したバンタンが次にどんな姿を見せてくれるのか、とても楽しみです。

リーダーにかかる重責だけは代替が効かないだろうと思いますが、「Team RM」とのアルバム制作や軍隊で過ごした時間、そこで得た新しい価値観が、一層ナムさんを成熟させ、進化させているだろうとも期待しています。
ソロもグループも全部やって、レーダーチャートの限界値を更に突破していく新生バンタン……ああ、その日が待ちきれませんね!

最高のリーダーだよ!
ウリリーダー、ファイティン!

おまけ

2025の予定

運転免許取るらしいです!!(13:00~)

ナムさんが共有してくれた脳の話

誰もが幸せになりたいと思っていますが、これほど難しいことはありません。これは、脳そのものが危険を予測・検出するのに最適化された器官だからです。そもそも幸せを満喫するようには作られていません。だからこそ、私たちは必死に、意図的に、幸福感を感じなければなりません。これが今日の話の始まりであり、結論です。

ホ・ジウォン 高麗大学校心理学部教授「今の脳に惑わされないでください」

映画期間に行われたナムさんのライブ配信

2023/2/17 0:22
映画内の近い出来事:
2023/02/08 打ち合わせ

2023/4/1 18:16
映画内の近い出来事:
2023/04/25 『Come back to me』打ち合わせ

2023/6/17 16:57
映画内の近い出来事:2023/06/17 BTSフェスタ

2023/7/16 17:56
映画内の近い出来事:2023/07/20 『Domodachi (feat. Little Simz)』打ち合わせ

2023/8/12 21:31
映画内の近い出来事:2023/08/03 D-DAY ゲスト出演

2023/8/30 19:16
映画内の近い出来事:2023/08/20 『Out of love』レコーディング

2023/9/14 22:31
映画内の近い出来事:2023/09/13 『Come back to me』レコーディング

2023/10/11 0:07
映画内の近い出来事:2023/10/01 『Around the world in a day (feat. Moses Sumney)』打ち合わせ

2023/10/19 3:16 & 2023/10/19 3:35
映画内の近い出来事:2023/10/22 『クレジットロール』撮影

2023/11/14 22:22
映画内の近い出来事:2023/11/10 『Come back to me』アフターパーティ


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コーヒー一杯奢ってください( *´艸`)

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