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散文集

10
日常的な散文集
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#散文

ベットざライフ

ベットざライフ

晩御飯の調達のために小道を下るわたし

時計を見ると時刻はもうじき5時になる。

すれ違った小学生くらいの子供たちは、

『ゾロリ借りてきたよ』『読みたかったら着いてこいよ』
『早く読もうぜ』
などと、無邪気にたむろっている。

そいえばこんな日常自分にもあったな、とふと情景が蘇りかけるわたし

そんなわたしも気づいたら、人くさい道を駆け巡り、目が合っては交わす日々を重ねている。

実につまら、な

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ひとのとき

ひとのとき

碧き地平線より

春を迎え、体を作り

学を得て、愛を育み

そしてまた春を迎える

まるで清流のようであり

どれも叫びたいほど、愛おしいのである。

ハジマリの唄

ハジマリの唄

「ハジマリノウタの準備に取り掛かるのだ。浮世離れした世界にもやはり終わりが来たのじゃ。今すぐ取り掛かれ!」
長寿のじいさまがあえて皆を前にしこう言ったのは、平和ボケし、危機を知らない私たちに向けた警告だったのだろう
時を期せずしてか、それとも必然にか
その後、私たちの半数以上は滅びることとなってしまう
それでも我ら種族は繁栄を求めなければならない
「オワリ」を呼んだ「ハジマリノウタ」ではなく
「ハ

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ツボミ (散文)

ツボミ (散文)

なんて美しい色してるんだろう。
これをを目にした多くの人が目にして呟いた言葉だ
この世で最も美しい色のつぼみ
幸運なことに僕は所有することができた

しかし、そのつぼみは花を咲かせなかった
いくら光や水を与えても

そして、ある日気づいた
このつぼみには心がないことを

人々の邪気を受け続けていくうちに、このつぼみは見栄と引き換えに心を失ったのだった

この世界の多くの住人と同じように。

晩秋 (かなり前に作成)

晩秋 (かなり前に作成)

暖かい部屋の空気も
ぽつんと置かれたこたつも
焙煎機で踊るコーヒー豆の姿を見るのも、もはや日常風景になりつつある

近所の公園の銀杏の葉も、黄色く彩り、鮮やかに去っていくようだった

もう今年も終わりかぁ、とふと思ってしまうのは退屈すぎたゆえか、それとも日常が麻痺してしまったからなのか、、、そこはあえて深入りしないでおこう

そんな感傷に浸り、消えつつあった我も焙煎機の停止音で立ち返る秋の暮れ

飛行機雲

飛行機雲

蒼穹に一点の純白な絵の具
描いてきた父は永久へと消えていった
今、託された思いは継承されようとしている
ものの随所に刻まれた父の衝撃を全身で感じながら
飛行機雲は栄光を描いていく

とびら

とびら

「開いてくれるまで寄り添ってください。
 しかし無理強いはいけません
 場合によっては逆効果になります」と注意書きがある。
独特な雰囲気を醸し出すこの扉。
見るからに大きく、厚く、重そうな見た目とは裏腹に
どこか危うく、繊細さが片付け切れていない独特な雰囲気。
鍵を開けてもらえる日は来るのだろうか、とつい弱音を吐きそうである。
気分はまるで登山をする前の気分だ。
登り始めたら後戻りはできない。

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じぶん色

じぶん色

人はノートに彩りを与え続けている。
ある意味デザイナーなのかもしれない。
人によって色、デザイン、厚さ、大きさ、長さ、全てが違うこのノート。
まっさらだった僕のノートも、随分と沢山の色が重なっている。
決してきれいとは言えないかもしれない。
けれども、僕はこの色が好きだ。
誰とも被ることのないこの色が好きだ。
これから先このノートがどれほど厚く、大きくなるかは誰にも分からない。
ただ、希望や欲望を

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季変化

季変化

シャワー浴びて
髪を直して
前の日から入念に選んだ服を着て
時計を着けて
靴を履いた
よし、準備万端だ。
行ってきまーす、と胸を躍らせ家を出る。
その途端、冷たく厳しい風が通り過ぎ、髪をぐちゃぐちゃに崩した。
めちゃくちゃ寒い
この風が僕の浮わついてる心を落ち着かせる。
あの白い季節はもう間近になってきた。

初対面

初対面

時計を見た。もう日が暮れてもおかしくない時間だ。
やばいっ間に合わない、と慌てて支度をし車を走らせる。
こんなにギリギリでは初対面なのにあの子に申し訳ないな、そんな思いが頭をよぎる。
かと言って引き返すには心惜しい。
自然と手には力が入り、ハンドルには手汗が残る。
「目的地に到着しました。お疲れ様でした。」ナビの声が車内に響いた。
時計の針は閉店5分前ギリギリだ。
急いでお店に入ると、ほわわっとあ

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