(私の)発酵ヒストリー#001
2016/09 小泉先生講演
僕が発酵に興味を持ったのは、小泉先生の講演を聞いた時から始まったと言えると思う。2016年の秋、横浜市内で行われた講演に参加しようと思ったのは、いろんな幸運が重なっていたのだと思う。
まず第一に、仕事が行き詰まっていた! というのは大げさな表現だけど、あの頃、何か新しい発想を求めていたのは事実だ。将来計画を考えるうちに、何か一箇所に集中しすぎて、周りが見えなくなってたかもしれない。
そんな環境で、同じ仕事をしていたメンバーが、お味噌の絵(味噌樽に山盛りの味噌)を描いてくれて、熟成には時間が必要なこと を意識させてくれたのである。
同時に、たまたま、小泉先生の講演があり、入場券を入手できることがわかったのが幸運だった。
仕事帰りに講演会に行く という今まで経験したことのない時間を、ドキドキしながら会場に向かったことを今でも忘れない。
ボールペンと小さなメモ帳を準備し、一言一句、聞き漏らさないぞ! と気合を入れていたと思う。
先生の講演が始まり、一気にのめり込んだ。
最近ではあまり見なくなった、OHP(Over Head Projector)をお使いになり、新聞や写真を投影しながら講演される姿は、とても懐かしく(自分の学生時代にお世話になった助教授の講義スタイルが同じようだった)、でもどこか新鮮で、全く知らない発酵の世界を知る上で、ハードルが下がっていったのかもしれない。
・ビールは酵母のおしっこ(排泄物=アルコール)を飲んでる。
・納豆、お豆腐、油揚げの入った味噌汁で健康間違いなし。
・甘酒は飲む点滴。
のような、わかりやすいフレーズを次々にメモしていたと思う。
(そのメモも自宅のどこかにしまってあるはず。)
そこで、麹、麹菌という言葉に出会ったのである。
(正直、よく知らなかったので、公演中に恥ずかしく思えてきた感覚だったと思う)
そして、麹を、もっと知ってみたいと思わせてくれた、講演だった。
なんというか、最強の微生物なのかもしれないという思いと、普段つかっている味噌や醤油に欠かせない、日本食の大事な原料ということまでは、なんとなく理解できたのだと思う。
続く。
(前回 投稿した 前書きは 発酵ストーリー と書きましたが、発酵に関する自分が辿った道なのでヒストリーに 変更します。)