企業側の正社員のデメリットを理解したうえで就活に臨もう 解雇の条件
こんばんは、アドバイザーのこうたです。
現在、就職活動に勤しんでいる方は、内定をもらおうと必死だと思います。
そこで、企業側がなぜ面接を厳粛に行うのか、どういう想いで取り組んでいるのかを説明いたします。
これらを知ることで、就活生は企業側の想いに応えられるようなアピールができるようになるはずです。
1.とにかくお金がかかる
新卒採用にはとにかくお金がかかります。
面接が行われる期間だけしか動いていないイメージがあるかもしれません。
しかし実は、1年かけて新卒採用を行なっているのをご存知ですか?
各大学との説明会の段取り
大学へ求人募集を働きかけてもらう交渉
大学以外での活動の打ち合わせ、交渉
就活サイトの活用
必要資金の調整、確認
入社後の段取り
などなど。
過去の結果をもとに、これらのことを1年かけて行います。
経費はもちろんのこと、人件費もバカになりません。
たった数人を雇うのにものすごい労力がかかるのです。
毎年の行事として、軽い気持ちで行っているわけではないことがお分かりいただけると思います。
実際はもっとあるものの、イメージしやすい例を挙げるだけでこれだけのことがあります。
そして1人を雇うのに、毎月10万以上の固定費が発生します。
とはいえ、正直この問題は瑣末なものです。
重要なのは、雇った後のリスク。
2.正社員は法律によって強く守られてしまう
ドラマや漫画などで、足を引っ張る会社員を感情的に「クビだ!」と放つシーンは何度か見たことがあると思います。
しかし現実はそんなことありません。
よほどのことを起こさない限り、正社員を首切りにすることはできないのです。
第十六条 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
簡単に言えば、誰が見ても解雇が当たり前だと思えるような事由でなければならないということ。
そしてその「解雇が当たり前」の条件とは、会社に著しい損害を与えることです。
それこそコンプライアンス違反や犯罪、無断欠勤やセクハラ・パワハラなどを何度注意しても改善の意思が見られないなど。
誰が見ても「これはアウト」と認定されるものでなければ、解雇を実行することはかないません。
つまり、せっかく苦労して雇ったのに、やや人格に問題があったりおそろしく無能であったりしても、法律が該当者を守ってしまいます。
だから面接によって、可能な限り候補者を知ろうと躍起になるのです。
3.経営が苦しくなってもリストラへの道は長い
倒産への一途を辿る状況になっても、企業の都合で一方的に解雇してはいけません。
倒産の危機がある明確性
倒産を回避するために会社、または経営者が手を尽くしたか
人選に合理的理由があるか
簡単に言えばこの3つを満たしている必要があります(厳密に言えばもう1つあるが、主旨と異なるため割愛)。
つまり、身を削りまくり、頑張って頑張ってそれでも倒産を回避できないことが証明されて、初めてリストラの条件を満たすのです。
なぜなら、会社や経営者は、社員を守るのが最優先だからです。
なので無能ばかりが集まってしまえば倒産のリスクが高まるばかりか、倒産すると分かってもその無能を抱え続けなければならないリスクを孕みます。
このリスクを避けるために、派遣スタッフや契約社員、委託業務というシステムが存在しているわけですね。
4.新卒を雇うのは借金をするのと同じ
例えば新卒1人に、年間400万円を給与として支払うとします。
給与以外にも費用は発生するので、分かりやすく600万円としましょう。
ということは、1人が6,000,001円の利益を生み出さなければ、会社にとっては損害でしかないわけです。
しかし、新卒が1年目からそんな利益を出せるでしょうか?
研修期間があり、失敗を繰り返してやっと業務を覚える。
そして自ら考えて行動することができるようになり、実績を積み重ねていく。
最低でも1年は、600万の借金を背負うのと同義なのです。
にもかかわらず、短期で辞めてしまうスタッフが毎年一定数存在します。
完全に無駄金です。
解雇にするのは簡単じゃないのに、退職の自由が保障されていますから、企業側が阻止することはできません。
5.以上を踏まえたうえで対策を練ってください
なぜ企業側が厳しく精査するのかがお分かりいただけたかと思います。
辞めそうだな
無能そうだな
小さな問題を起こしそうだな
こう思われた時点で落とされます。
無駄金へと成り下がってしまうからです。
みなさん、自分がいかに有能かをアピールしようとしますが、正直そんなことはどうだっていい。
下記の記事でも伝えていますが、大学生の有能が社会人でも有能だとは限らないからです。
だから将来有望な人材を求めます。