全てのクリエイターがシアワセになる未来を!
どうも、中村です!
弊社アプリコットデザインの理念・パーパスであり、僕自身の生きる指針として「シアワセをデザインする」という考えがあります。
一見、きれいな言葉を並べただけのように思われるかもしれませんが、この言葉には僕なりの強い思いが込められています。
今日は、この言葉に込めた意味について、この場をお借りしてお話ししたいと思います。
自分が社会の役に立てることはなんだ?
私たちは、会社員ならお給料、フリーランスなら収入、経営者なら役員報酬という形でお金を得て生活しています。しかし、ただ生活のためにお金を得ているだけではなく、社会の役に立ちたい、身近な人を支えたいといった「社会に必要とされる自分」という存在が、生きがいに繋がっている部分もあるのではないでしょうか。
だからこそ、生活に困らない程度のお金を得ながら、社会の役に立てることが理想だと感じています。
そんな中で、改めて自分が社会の役に立てることは何かと考えてみました。
目に見えるスキルと目に見えない価値
僕はお医者さんではないので、病気の人を治すことはできません。お医者さんは、これまで培ってきた経験や知識を基に人の命を救い健康を守り、社会から必要とされる存在になっています。
僕には病気を治す力はありませんが、これまでの経験や積み重ねてきた知識が、誰かの役に立つことができるなら、それも社会から必要とされる価値になるのではないかと考えています。
僕がこれまでに身につけてきた経験やスキルとは何かというと、デザインやプログラミング、写真撮影、動画編集、文章作成、ブランディングやマーケティングといった知識が思い浮かびます。
しかし、こうしたスキルや経験を持つ人は世の中にたくさんいるため、必ずしも僕でなければならないわけではありません。
では、自分にしかできないことは何だろうと考えたとき、僕はこれまで無駄と思えるようなさまざまな経験や失敗を重ねてきたことが強みではないかと気づきました。
このnoteでも何度かお伝えしていますが、僕は3回の起業を経て今の会社を経営していますが、何度もお金が無くなりそうになり死にかけました(笑)
その間に2桁の転職を経験し、あまり公にはしていませんが、2回の離婚と3回の結婚も経験しています。1回目の結婚生活は、新婚生活に入る前に別居してしまうという、なんとも不思議な始まりで終わりでした。
引っ越し回数も多く、20代前半には冗談交じりに周りから「引っ越しのプロ」と言われるほどでした。他にも、専門学校を2回中退したり、本当に周りに迷惑をかけまくりの人間でした。
現在43歳ですが、こうしたさまざまな経験と失敗を繰り返し、他の人の2倍以上の人生を生きてきたような波瀾万丈の道のりを歩んできたと感じています。
これだけ波乱万丈な人生を送っていると、「とんでもねぇ奴だな、大丈夫か?」と思われる方も多いと思います。
でも僕にとって、これまでの経験は間違いなく大切な財産です。お金を出しても買えないような貴重な経験をたくさんしてきたからです。離婚を経験しようとお金を払う人はいませんよね。そう考えると、僕のこれまでの経験は自分だけの、かけがえのない財産なんです。
自分だけの財産を役立つ事に変換する
では、どうすれば自分の経験を社会の役に立てられるかを考えてみました。
ぱっと思い浮かんだのがキャリアカウンセラーです。
転職の回数も多いし、起業の経験も多いので、その人に合った働き方やキャリアプランについてアドバイスする仕事も良いかもしれないと考えました。
しかし、それだとプロのキャリアコンサルタントには敵いません。内容の質というより、国家資格の有無といった信頼や信憑性が最初から違いますし、キャリア相談のプロは世の中にたくさんいるので、僕でなくても良いわけです。
僕はブランディングの仕事をしているので、日ごろから世の中が求めているニーズや、人々が感じている不安、不便さなど、いわゆる「不」を探す癖があります。また、業界で一般的とされる常識に対しても「本当にそうなのか?」と別の視点から物事を見る習慣がついています。
こうした視点で周囲を見渡すと、デザイン業界やWEB制作業界に身を置く一人のクリエイターとして、「この業界が変われば、もっと社会は良くなるのでは?」と感じる瞬間があることに気づきました。
価値を伝えるのが苦手な日本人、デザイナーに与えられた使命
日本人は「価値を伝えるのが苦手」と言われてきました。
これまで「良いものを安く作り、早く届ける」という価値観に縛られ、経済は回ってきました。より安くするために海外に生産拠点を移し、迅速に届けるため物流を整え、効率化を進めながら「安くて良いものを早く」という価値を追求してきたと思います。
しかし、その代償として、価格や品質以外の「価値」を伝える力が育まれなかったのかもしれません。その結果、ここ30年間、賃金が上がらない状況に至ったのだと思います。
私たちデザイナーの役割は、しっかりと価値を見つけ、それをわかりやすく伝えることでその価値を届けることにあります。
これがデザイナーの本質だと僕は考えていますが、どうしても「見た目の良いデザインを作ること」だけに注目されがちです。
このままでは、本来のデザイナーとしての役割を果たすことが難しいのではないかと感じています。
コロナ禍というキッカケ
コロナ禍を経て、リモートワークが広く普及し、「場所を選ばずに働きたい」という考えが根付いてきました。
その影響で、デザイナーという職業も注目され、多くの人がデザインやWEB制作を学び、私たちの業界に参入してきました。アプリコットデザインにも、こうした方々からの営業メールが毎日たくさん届いています。
そんな状況を見ていて感じるのは、世の中が求めているのは単にデザインを作る人ではなく、価値を見つけ出し、それを人々にわかりやすく伝え、適正な価格で提供するお手伝いができる人だということです。
つまり、デザインに対する需要は高まっている一方で、供給側であるデザイナーがもっと本質を学び、的確なサービスを提供しないと、求められる価値に応えきれないのではないかという懸念があるのです。
そのようなことから、すべての人のキャリアを支援するのではなく、デザイナーやクリエイターたちのキャリアを支援することが、僕の使命ではないかと思うようになりました。
仕事と人生をシームレスに行き来する
仕事は理想の人生を送るための手段の一つであり、人生そのものではないと思っています。だから、仕事がすべてではありません。
しかし、人生100年時代と言われる今、おじいちゃんやおばあちゃんになっても私たちは働く必要があるかもしれません。
その場合、人生の多くの時間を仕事に費やすことになるわけで、目的と手段を簡単に切り離して考えるのは難しいとも感じています。今やっている仕事が嫌いなのに、年を取っても続けるなんて難しいですよね。
僕が描く理想の働き方は、仕事と人生を区別せずに、仕事とプライベートをシームレスに行き来できるスタイルです。わかりやすく言えば、仕事が楽しいとプライベートも充実し、土日休んだ後も「明日からまた楽しい仕事だ!」と思えるほうが、絶対に人生が楽しいということで。だからこそ、僕は仕事と人生を切り離さない生き方をおすすめしています。
そのためには、自分がやっている仕事に納得し、好きなことを仕事にできることが大事だと思います。ただ、好きなこと=お金になるとは限りません。
大切なのは、自分が好きで、さらにそれが誰かの役に立つことによって、初めて対価を得られる、ということなのです。
好きを仕事にするために
好きなことを仕事にして、それが誰かの役に立ち、対価を得られるようになるためには、まず好きなことを極め、自分が役に立てる存在になる必要があります。
そのためには知識や経験が不可欠です。
ただし、スキルや経験を磨くだけでは不十分で、それを「どこで」活かすか、つまり適切な場所で発揮することも非常に重要です。
自分のスキルや経験が最大限に活きる場所で、なおかつそれを必要としている人がいる場に身を置く事が大切だと思います。
こうしたことは意外と自分では見つけにくいものです。第三者からのアドバイスや、質問を通じた対話の中で見つかることも多いです。だからこそ、僕自身がその役割になったり、動き出すきっかけを提供することによって、一人ひとりが輝ける場所を見つけたり、役立つスキルや経験を身につけたりする支援ができればと思っています。
そういう思いから、僕はクリエイターの人生が少しでも良い方向に進むようにサポートしたいと考えています。それを後押しすることが、自分の使命であり社会にとって役に立つ事だと今は強く感じています。
シアワセをデザインする
話が少し遠回りしてしまいましたが、「シアワセをデザインする」という言葉について、その意味を少し解説させてください。
幸せとは人によって異なるもので、実際には「自分にとっての幸せ」を明確にできていない人も多いのではないでしょうか。自分がどのような状態であれば幸せと感じられるのか、まずはそれをしっかりと定義すること、つまり「どんな人生を歩みたいか」を明確にすることが大切です。
また、「デザイン」という言葉には見た目を良くするというイメージがあるかもしれませんが、実際には「設計」を意味します。
デザインは手段を調整し、目的に沿って設計(コーディネート)することでもあると考えています。例えば、チラシを作るとき、さまざまな要素をどう組み合わせれば最も効果的かを考え、設計することもデザインです。
このように考えると、「シアワセをデザインする」とは、その人の理想とする姿を明確にし、そこに到達するための道筋や手段を設計することで、「する」と断言しているのには設計をそっと支援したいという意志が込められています。
こうした思いは、当然、自社の社員にも向けています。
会社勤めをすることは、収入を得て生活を支えることでもありますが、それだけでなく「将来どう生きたいか」を共に考えていく視点も大切だと思っています。
会社がすべてでも、お金がすべてでもなく、仕事やプライベートがすべてでもない。もっとフラットな視点で固定概念を取り払い、自分自身と向き合い、理想の人生を歩めるようになることが、最も重要な福利厚生だと考えています(笑)
こういう考え方は会社としての在り方にそぐわないかもしれませんが、世の中の「当たり前」や「常識」の多くは習慣や思い込みに過ぎないと思っています。なので、会社としての在り方も固定せず、柔軟であり続けたいと思っています。
僕は社内のスタッフはもちろん、成長して周りから必要とされたいと願うる全ての人、「価値を育む"あなた"のシアワセをデザインしたい。」のです。
クリエイターと呼ばれる人たちが、本質的な価値を提供できるようになり、周囲から必要とされることこそが、時代を生き抜く力になると信じています。そうした人が一人でも増えると社会はきっとよくなる。そう願い、僕は今も活動しています。
それではまた!
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