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◉「コミュニティナース」の勉強会を開催しました②

「人とつながり、まちを元気にする」取り組みである「コミュニティナース」。

地域の中に存在し、そこに人が集い、コミュニティを形成している「お寺」とも、方向性を同じくし、親和性が高い取り組みだと思います。

▼前回の内容はこちら

◆看仏連携

三重県桑名市にある善西寺では、「コミュニティナース」と連携した「看仏連携」の取り組みをされています。

この日の勉強会では、住職の矢田俊量さんと、善西寺で「コミュニティナース」の活動をする佐藤美佐子さん、岡田正子さん、鈴木裕美さんの「SUNシャインズ」の皆さんも、お話をしてくださいました。

善西寺では、「コミュニティナース」の佐藤さん、岡田さん、鈴木さんが集い、毎月1回、「つながりカフェ」を開催されているそうです。

ある時、矢田住職がお参りをしている時に、夫を亡くしてふさぎ込んでいる信徒の方がおられたので、「つながりカフェに来てみたらどうですか?」と声をかけたそうです。

するとその方は、「つながりカフェ」に足を運び、コミュニティナースの方々と一緒に編み物をしたり、お話をしたりして、表情が少しずつ晴れやかになっていったそうです。

そして、それから毎月のように参加されるようになったと言います。

「つながりカフェ」のような場があることで、信徒や地域でこうした場を必要とされる方々の居場所や受け皿ともなっていると感じました。

また別の日には、長く仕事に就くことができていない息子様とそのご両親が、「つながりカフェ」に来られたそうです。

佐藤さん、岡田さん、鈴木さんが、それぞれお父様、お母様、息子様と分かれてゆっくりとお話を伺われたそうです。

息子様には息子様の悩みが、親御様には親御様の悩みがあることでしょう。

そのそれぞれの悩みや思いに対して、ゆっくりと耳を傾けてくれる場所は、中々ないかもしれません。

家庭内の悩みを「誰に相談したら良いのか」「どこに行ったらサポートしてくれるのか」ということが分からず、家族が孤立している場合があります。

また、「家庭内の事情を他の人に知られたくない」「相談しづらい」という思いから、家族だけで全てを抱えてしまっている場合もあります。

こうした件は、前進するまでに時間がかかったり、継続的な伴走が必要になることもあるでしょう。

こうした相談できる場所があることで、そこから何かヒントが得られたり、精神的な安心にもなって、少しずつ前進していくかもしれません。

◆コミュニティナースとお寺の親和性

善西寺で活動されている「コミュニティナース」の佐藤さん、岡田さん、鈴木さんは、とても楽しそうに活動されていることが印象的でした。

「善西寺に通って、つながりカフェの活動をしていると、心地よい疲れがあって、自分も家族に優しくなれるんです」と岡田さんはおっしゃっていました。

矢田明子さんは、コミュニティナース側の立場的として、お三方にとっても、善西寺や矢田住職とのご縁は良かったのではないかと言われていました。

思いがあっても活動する場所がなかったり、自分たちでゼロからイチを立ち上げることの大変さなど、コミュニティナースとしての難しさもあることでしょう。

そこに、お寺が長年築いてきた信頼やつながりがある中で活動をしていくことは、コミュニティナースとしても良かったのではないかと、矢田明子さんは言われていました。

また、お寺側としても、ご縁ある方々や地域にとって、こういう存在でありたいという思いがありながら、人手などが足りずそれができていないということもあります。

それを、コミュニティナースの方々とのご縁などを通じて、お寺のありたい姿が具現化されていくこともあるように感じました。

やはり、「コミュニティナース」と「お寺」とは、方向性を同じくし、親和性が高いものだと感じます。

◆地域共生社会

何か活動したいと思っている「コミュニティナース」の方と、こうありたいという思いを持っている「お寺」の方とのご縁がつながり、より良い場や地域がつくられていけば良いですね。

今回の勉強会は、お寺としても「コミュニティナース」の取り組みに学び、お寺がこれまでも形成してきたコミュニティの意味や可能性について、見つめ直すきっかけになればと企画しました。

今回は、「ヘルシーテンプル」と「Bラーニング」の共催にて、勉強会を開催しました。

当日まで尽力してくださったコミュニティナースカンパニーの皆様、運営の皆様、ありがとうございました。

そして、ご参加くださった皆様、ありがとうございました。

人と人との縁の希薄化が進み、孤独や孤立を感じる方が増えている日本社会において、「地域共生社会」を実現していくことが大切になっています。

「地域共生社会」を実現する上で必要な要素は、「慈悲」だそうです。

「まさに仏様の出番が来ている」と矢田住職が言われていたことも印象的でした。

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神崎修生@福岡県 信行寺
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