神崎修生@福岡県 信行寺
福岡県宇美町にある浄土真宗本願寺派のお寺「信行寺」。そのお寺での日々の出来事を綴ります。
心安らぐ一口法話を投稿しています。
親御様が亡くなられたり、ご病気になられたりして、ご自分たちの代になった時に、「お寺に関することが分からず困りました」という声を伺うことも多いです。 また、お寺とご縁が深い方でも、法話は聞いていても、仏教や浄土真宗などの基本的なことについて、意外と知らないという方もおられるかもしれません。 そこで、浄土真宗の概要について、ご一緒に見ていきたいと思います。
日本の思想家・宗教家である親鸞聖人が書いた「正信偈」を、なるべく分かりやすく読み進めていきます。 正信偈を学びながら、自らについて振り返ったり、見つめる機会としてご活用いただけますと幸いです。
浄土真宗本願寺派(本山:西本願寺)のお経や読経の仕方について解説します。
「現代において、仏教とはどのような意味を持つのか」 「社会を生きる私たちが、仏教に触れる意義とは何か」 もともとお寺の跡継ぎでもなかった私は、たまたま縁あって仏道を歩むことになった。 仏教(仏法)とご縁をいただき、また社会を生きる一人の人間として、上記のような問いを抱いてきた。 先人にたずねつつ、少しばかり見えてきた「仏教のもつ意味」や「仏教に触れる意義」がある。 それは、「気付き」と「安心」だ。 ◆ 「気付き」とは例えば、「私たち人間とはどういう存在か」という
今日は、「運動がストレスや不安を和らげ、心を健康にする」ということについて、皆様と一緒に考えてみたいと思います。 日常生活において、私たちはストレスを感じたり、悩みや不安を抱くこともありますよね。 その時に、仏教や浄土真宗の文脈でいえば、例えば仏様に手を合わせて心が安らいだり、また仏法(仏教)の考え方に触れて気持ちが楽になることもあるかと思います。 しかし、私たちの心の状態は、脳の状態とも密接に関わっています。 「精神疾患とは、脳が機能不全の状態である」ことが、近年知
信行寺では、「報恩講」の時期に合わせて、「仏具磨き」をおこなっています。 「報恩講」(ほうおんこう)とは、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人の命日を縁としておこなわれる法要です。 1294年、親鸞聖人のひ孫の覚如(かくにょ)上人が、親鸞聖人の三十三回忌を本願寺にて勤めたことを起源とします。 それから、730年を迎える伝統的な行事です。 浄土真宗では、「報恩講」の時期に合わせ、「仏具磨き」をおこなうお寺が多いですが、信行寺も同様です。 1年間使用した仏具をおろし、感謝の気持
このたび、信行寺では「報恩講(ほうおんこう)法要」を営みます。 ご法話などを通して、今年一年を振り返りつつ、心新たに新年を迎えるようなご縁としていただければ幸いです。温かいぜんざいも用意しております。 どなたでもお参りいただけますので、お気軽にどうぞお参りくださいませ。 ◉日時 令和6年(2024年) ・11月29日(金) ・11月30日(土) 両日とも、13時30分~15時頃 ◉内容・持ち物 ・内容:読経・法話・しんらん音頭・茶話会 ・持物:念珠・式章(お持ちの方)
人は、よき人たちとの触れ合いや支え合いの中で、生きている実感や生きがいを感じることがあります。 しかし、日本社会は地縁や血縁など、人との縁が希薄化した時代に突入しています。 そのような中で、私たちはどうすれば、より良い人生や生活を送り続けることができるのでしょうか。 現在、『人とつながり、まちを元気にする』ことを目指した「コミュニティナース」という取り組みが、日本中で広がりをみせています。 「コミュニティナース」の研修を受けた方が、地域の方々と顔見知りになり、困り事の
ようやく少し冷え込んできた11月最初の日曜日の朝。 信行寺にて「朝参り」を開催しました。 澄んだ空気の中、皆様とお経をとなえ、ストレッチをして身体をほぐしました。 その後の法話では、親鸞聖人がつくられた和讃(うた)の言葉から、仏様の温もりを味わっていきました。 下記に、その時の法話を、少しだけご紹介します。 ◆ 私たちは、慈しみや温もりによって、支えられることがあります。 誰かが思いをかけてくれていることで、生きていけることがあります。 誰からも関心をもたれて
「正信念仏偈」(しょうしんねんぶつげ)の概要についてみています。 前回、「正信偈」は三つの段落から構成されていることをみていきました。 一つ目の段落が「帰敬序」(ききょうじょ)、二つ目が「依経段」(えきょうだん)、三つ目が「依釈段」(えしゃくだん)でした。 前回は、一つ目の段落である「帰敬序」の内容についても、ご紹介しました。 今回は、二つ目の段落である「依経段」の内容についてご紹介いたします。 浄土真宗のお経本をお持ちの方は、宜しければお手元にご準備いただき、照ら
大分県別府市にて開催された仏教婦人大会(浄土真宗本願寺派 九州地区門信徒の集い)。 信行寺から婦人会のお二人がご参加くださるということで、引率も兼ねて同行してまいりました。 記念講演として、狂言師の和泉元彌さんと、そのご一流が、狂言の披露をしてくださいました。 会場におられた4,200名の方の中には、私も含めて、初めて狂言を拝見した方もおられたと思いますが、初見でも大いに楽しめる内容でした。 そもそも、「狂言とはこんなに楽しいものなのか」と驚き、とても良いものを見せて
信行寺では、オンラインでもお寺にお参りをしていただける機会を用意しています。 それが、「オンラインお寺参り」という取り組みです。 配信用のパソコンやカメラを設置して、阿弥陀仏を背景に、お寺から配信をしています。 ご参加者は、パソコンやスマートフォンなどの画面を通して、ご自宅などからご参加くださっています。 オンラインでの配信を始めたきっかけはコロナ禍でした。 お寺での会の開催が難しい中で、何かできないかと、オンラインでの配信を始めました。 コロナ禍が落ち着き、オン
信行寺の仏教講座である「真宗講座」を開催致しました。 この日は、親鸞聖人がつくられた「正信念仏偈」について、その内容を、ご参加の皆様と味わっていきました。 お経や偈文の内容を、ゆっくりと味わっていく時間は、とても贅沢な時間に感じられます。 文章に触れるたびに、新たな発見があったり、自分が置かれた状況によって感じ方が違ったりもします。 お経に自分を照らして振り返る。 そんな機会を、ご縁ある方々とご一緒できていることがありがたく、嬉しい思いでした。 ブログマガジン【お
まだ思いをきちんと言語化できていないのですが、今日は最近感じたことを共有させていただこうと思います。 信行寺では、皆様にご縁を喜んでいただけるようにと、様々な取り組みをしています。 法要に加えて、「朝参り」や「キッズサンガ」、「真宗講座」や「オンラインお寺参り」など、様々な場を開いています。 喜びの声をいただき、やっていて良かったと思う一方で、葛藤を感じることもあります。 こうした取り組みが、本当に皆様のためになっているのだろうか。 やること自体が目的化したり、自己
浄土真宗本願寺派 遠賀組主催の研修会にお声がけをいただき、信行寺の取り組みについてお話をさせていただきました。 遠賀組各寺の門信徒の方々、お寺の方々など、60名ほどの方がご参加くださっていました。 私自身、他のお寺様にお参りして、取り組みについてのお話を伺うと、各寺の特徴があって、とても学びになります。 信行寺の取り組みを聞かれて、学びになったかは分かりませんが、それぞれの方が所属寺について振り返っていただく機会に少しでもなったのであれば嬉しく思います。 以前、本願寺
私事で恐縮ですが、 「神崎さんの目標は何ですか?」 そう聞かれることが時々あります。 関心を持っていただいて、とてもありがたいことです。 目標はいくつかありますが、お寺ということで言えば、このような目標を置いています。 「信行寺を、ご縁を喜んでいただけるお寺にしていきたい」。 それが、お寺での目標です。 ここで言うご縁とは、 ・仏様とのご縁 ・仏教とのご縁 ・人と人とのご縁 ・お寺とのご縁 などのことです。 これは、仏法僧の三宝に当たります。 三宝とのご
「あなたは人生で何を成し遂げたいですか?」 「あなたの人生の目標は何ですか?」 そう問われて、その質問に息苦しさや抵抗感を感じることはないでしょうか。 「それらがはっきりしていない自分はだめなんじゃないか」と思うことはないでしょうか。 確かに、目標がはっきりしていることで、日々の活力になりますし、チームや組織もやることが明確になります。 ただ、気をつけたいのは、現代では「目標は大きい方が良い」と一律に考えがちではないかという点です。 本当に、「目標は大きい方が良い」
福岡市にある本願寺福岡教堂にて、仏教婦人会の研修会が開催されました。 仏縁に遇い、仏縁を深める機会となればという願いから、毎年開催されています。 粕屋地域の浄土真宗本願寺派のお寺とご縁のある方々が70名ほど参集され、信行寺からも5名の方がご参加くださいました。 まずは皆様とお経をとなえ、担当の僧侶で仏事作法の解説と、お経のとなえ方の解説をしました。 私も担当ですので、今回は仏事作法の解説をさせていただきました。 ご参加の方々にとって身近で、疑問を持ちやすいであろう、
前回から、「正信念仏偈」(しょうしんねんぶつげ)の概要についてみています。 「正信念仏偈」は、となえるものとしては、浄土真宗で最も代表的なものです。 「正信念仏偈」を略して、「正信偈」(しょうしんげ)や「お正信偈」とも言われます。 前回は、「正信念仏偈」とは「どなたがつくったものか」や、「どのような思いでつくられたものか」、また「どのように広まっていったのか」などについてみていきました。 簡単にその内容を振り返ると、「正信念仏偈」をつくったのは、浄土真宗の宗祖である親