仏教の三つの意味【坊さん日記014】
先日の「坊さん日記」で、お寺では何を大切にしていくと良いのかについてお話した。
結論としては、三宝(さんぼう)を大切にすることであると述べた。三宝とは、言葉の通り三つの宝という意味で、仏様(仏)、仏教の教え(法)、仏教を大切にする仲間(僧)をさす。僧とは僧侶の意味にみえるが、僧侶だけでなく、お寺に集う方々など、仏教を大切にする方々のことである。
この仏法僧(ぶっぽうそう)の三宝を大切にしていくことは、仏教のはじまりからそうであって、仏教やお寺においてとても本質的なことである。
お寺は千差万別なので、それぞれの宗派やお寺によって違いはあるが、三宝供養はどのお寺においても共通している。
信行寺の取り組みを考えてみても、三宝を大切にする取り組みを続けてきているといえる。しかし、ここで改めて三宝を大切にする意味を言語化し、どういうことをおこなっていくと良いのかを考えていきたいと思う。
先日は、三宝の仏、つまり仏様を大切にすることについて述べた。
その結論を再掲すると、お寺の伽藍(がらん)や境内(けいだい)を含め、お寺の存在や、お寺全てのお荘厳(しょうごん/お飾りのこと)は、ご本尊である仏様を敬い、徳を讃えるものとしてあることを確認した。
お寺が、仏様がおられる清らかな空間としてあり、参拝者が安堵でき、安心や落ち着き、癒しなどを感じて、思わず手が合わさるような場所でありたい。
そのような仏様を中心とした場として、お寺をきちんととらえなおし、仏様を大切に思う心を根本とし、細部に至るまでそれを表現する形で仏様を中心とした空間デザインも考えていくと良いのではないかと見ていった。
今回は、三宝の法、仏法(ぶっぽう/仏教の教えのこと)について考えてみたい。
◆仏教の三つの意味
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