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2024年9月に読んだ本(8冊)

今年1月に開始した“強制的読書ブーム”も9ヵ月目を迎えた。

9月は8冊の本を完読。
10冊を完読した8月分のnoteに「来月は読むペースを落とそうと思う」と書いたものの、9月は必要に駆られて読んだ本が多く「8冊も読んでしまった」という妙な感覚が残った。

完読した本は1月から数えて70冊になった。

1〜8月に読んだ本はこちら👇

それでは、9月に読んだ本たちをどうぞ。

※今月分も変わらず、「読みはじめたキッカケ」「ひとこと感想」「Bestパンチライン」の“いつもの”フォーマットで完読本を紹介していきます。


小さな会社のインバウンド売上倍増計画 54の「やるべきこと」と「やってはいけないこと」

読みはじめたキッカケ
本業でインバウンド領域に関わることになった。8月末にお世話になっている伊勢すえよし 田中佑樹さんから「インバウンドに関わるならこの本!」と強くオススメされて早速購入した。

ちなみに、『伊勢すえよし』はTripadvisorにて世界2位の飲食店に選ばれた名店だ。ご縁にあらためて感謝したい。

ひとこと感想
タイトルの通り、「やるべきこと」と「やってはいけないこと」が具体例を交えながら分かりやすく説明されていて物凄く勉強になった。

「(外国人観光客は)朝食は自国のいつも食べているものを食べたい」
「トイレットペーパーを便器に捨てる習慣が無い国も少なくない」
など、見落としがちな視点に気付かせてくれる素晴らしい本。

2018年から副業で「地域×教育」分野の仕事をしてきたが、これからは「地域×インバウンド」の分野で仕事をすることになりそうで、非常にワクワクしている。

Bestパンチライン

地方で顕著だと思いますが、小さな会社のなかには、事業を任せられる後継者や経営者視点をもった人材がいないという問題を抱えている経営者のみなさんもいることでしょう。そうした場合にも、救世主となり得るのが外国人人材です。 なぜなら外国人人材の場合、「やりたいことができれば、勤務場所を問わない」という傾向が、日本人よりも強いからです。

小さな会社のインバウンド売上倍増計画 54の「やるべきこと」と「やってはいけないこと」

ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術 できるビジネスシリーズ

読みはじめたキッカケ
著者の黒田さんから「3年ぶり2冊目の本『コミュニティシフト』が出版されました!」という連絡を直々にいただいた。

『コミュニティシフト』を読みはじめる前に、前作『ライフピボット』を完読できていなかったことと思い出し、あらためて最初から読みはじめた。

ひとこと感想
黒田さんの言語化と体系化、抽象化の能力の高さを感じざるを得ない一冊。10年後、20年後の働き方の“ふつう”がめちゃくちゃ気になってくる本でもある。

2022年にこの本を購入した時は、途中まで読み進めて「自分もできてるやん」と思い、すこし嬉しくなって読むことをストップしてしまった。

あらためて今読み終えてみて、「そこ(ストップしたところ)から先が面白いことをまざまざと見せつけられた気がした。

また、過去に自分もすこしだけ『ライフピボット』の内容の一部に近しい考えや体験談をnote記事を書いていたことを思い出したりもした。

黒田さんご本人も読んでくださり、「ライフピボット的で共感します!!」と言ってくださった。

Bestパンチライン

河原あずさんとご一緒した「あたらしいおしごと図鑑」というイベントには、多様なゲストが集まってくださいました。
以下に彼らの肩書き(イベント当時のもの)を載せておきます。

妄想工作家/おもちゃクリエイター/恋愛アドバイザー/ラクガキコーチ/合戦コンサルタント/複業起業家/出張スナックのママ/Podcastプロデューサー/越境フリーランス/ホームレスバーテンダー/先生の学校 主宰/ゲストハウス「Little Japan」オーナー/働き方デザインコーチ/ドローンパイロット/job★mixer/Chief Culture Officer(CCO)/うどんアーティスト/日本一ご縁を結ぶ、出張バーテンダー/稀人ハンター/国歌ジュークボクサー  

どのゲストの肩書きも個性的で、この肩書きを眺めているだけでもなんだかワクワクしてきます。

ライフピボット 縦横無尽に未来を描く 人生100年時代の転身術 できるビジネスシリーズ

コミュニティシフト すべてがコミュニティ化する時代

読みはじめたキッカケ
前述の通り、黒田さんご本人からご連絡をいただき、前作『ライフピボット』読了後に読みはじめた。

ひとこと感想
前作に続き、黒田さんの思考力と言語化力に感心させられながら読み進めた。

要所要所に散りばめられた「寄り道コラム」たちが、この本をより読みやすく、より学びやすくしてくれていると思う。

中でも「子どもは問いの天才」の節が特に好きで、短い文章ながら「大人は問い方を変える必要がある」という持論までの流れが素晴らしかった。

次作は「家族」や「コミュニティ×生き方の本」を執筆されそうだと勝手に予想している。

Bestパンチライン

大人が問うときの「なんで?」には少しネガティブな雰囲気が伴うことがある。それは、子どもが問うような目的ではなく、原因に着目しているからかもしれません。

〜中略〜

だとすれば、大人は問い方を変える必要があります。過去の原因よりも未来の可能性を問うような問い。それは「どうしたら〜〜できる?」とか「もし〜〜したらどうなる?」といった問いです。

コミュニティシフト すべてがコミュニティ化する時代

努力革命 ラクをするから成果が出る! アフターGPTの成長術

読みはじめたキッカケ
今年5月の発売直後に購入していた積読本。

代表と私の2人だけの会社で働いているため、昨年からAIを日常的に活用している。

そんな中で尾原さんと伊藤洋一さんChatGPTの本を出したということで、基本的なことをあらためて学ぶために読みはじめた。

5月に買ったのに9月まで読まなかったのは、他に読みたい本が山ほどあったからだと正直に書いておく。

ひとこと感想
日常的にChatGPT等のAIツールを使っていたため、「なんとなく分かった気になっていた」と反省させてもらえる本だった。

「はじめに」に書かれている「成長のゲームチェンジ」のまとめ方(サマリー)が秀逸で、読書モチベを爆上げしていただき、一気に最後まで読んでしまった。

尾原さんと伊藤さんが実際に使っている活用法も知れて、自身の新たな活用アイディア創出にも繋がった。

上級テクニックとしては、僕・尾原は、「学者の理論を使って説明してください」というプロンプトを使うことがあります。僕の壁打ちでは、どうしてもビジネス業界の用語が多くなるので、違う視点を取り入れるのに役立っています。

努力革命 ラクをするから成果が出る! アフターGPTの成長術

ChatGPTに、「ソクラテス式問答法で私に問いかけてください」と入力すると、普段の生活ではあまり考えることのない哲学的な問いかけをしてくれるので、頭がリフレッシュされます。

努力革命 ラクをするから成果が出る! アフターGPTの成長術

Bestパンチライン

たいていの場合、自分の好きなこと・やりたいことは、そんなに簡単にはわからないものです。  
僕・伊藤も、いまの仕事が天職だと思えるようになったのは、50歳を過ぎてからでした。

努力革命 ラクをするから成果が出る! アフターGPTの成長術

M-1はじめました。

読みはじめたキッカケ
自分が中学3年生のクリスマスに放送された第一回M-1グランプリのことを、鮮明に覚えているほどワクワクした番組だった。もちろん今も毎年たのしみにしている視聴者のひとりだ。

先月読み終えた『ユニクロ』の余韻がまだ残っていて、一生懸命働くひとの奮闘記の読後感をまた味わいたいと思い、この本を手に取った。

ひとこと感想
『ユニクロ』とはまた全然違う類の“仕事人の本”だった。
どのエピソードも非常に具体的かつユーモアを交えて書かれていて、ページをめくる手が止まらなかった。

最後の紳助さんの「谷と作ったM-1」の文章が素晴らしかった。そして、その後の「あとがきのあとがき」を読んで、その仕事を“誰とやるのか”の重要性を噛み締めた。

Bestパンチライン

 「大阪では漫才ブームが来ますか」
 住野社長はぐっと身を乗り出して聞いてきた。

 「もう大阪には来てます。吉本の近くの千日前まで来ています」

 「ほお、千日前まで来てますか」
 住野社長はうれしそうだ。

 「はい、千日前のビックカメラの前まで来ています」

 そう言うと、住野さんは爆笑された。

 木村さんは、「よう言うわ、こいつ」という顔をして笑っている。

M-1はじめました。

このとき台本を見ていた誰かが「あああー」と大きな声を上げた。どうしたんや?
 「この台本の表紙」
 言われて改めて表紙を見た。あっ!それは黄色地の紙に緑色で「オートバックスM‐1グランプリ2001」と書かれてあった。これはオートバックスのライバル会社の企業カラーだ。オートバックス社ならオレンジ色に黒字でないといけない。もうすぐオートバックスの人がやってくる。ぼくは「オートバックス住野様」と書いてある台本を取って、あわてて表紙を破った。

M-1はじめました。

農業が温暖化を解決する! 農業だからできること

読みはじめたキッカケ
今年4月に読んだ『ブルーカーボンとは何か』に続き6月に発売された本書。
そろそろ積読から卒業させたいと思い9月に読みはじめた。

ひとこと感想
これまで自分が勉強してきたことを、さらに細かく最新の情報を交えてアップデートすることができた。

9月に個人的に参加した自然電力主催のブルーカーボンツアー@逗子で新たに知ることができた「カギケノリ」とメタンガスとの関連性。それについて、本書の中で紹介されていたことのタイムリー性と守備範囲の広さに驚いたりもした。

特に効果的なのはカギケノリという種類の紅藻で、飼料に二%配合しただけで実にメタン生成が九九%削減されたという実験結果もあるという。

農業が温暖化を解決する! 農業だからできること

Bestパンチライン

「過去数年間で、特に気候変動への懸念から、購入または利用している製品やサービスを何か変えたことがありますか?」という問いに、「はい、大きく変えた」と答えたのは、全体の一七%、インドでは四二%、ブラジルやメキシコ、サウジアラビア、ペルーでは二五%だった。日本はたった二%で、「いいえ」が四七%と約半分を占めており、世界最低ランクである。

次の問い「過去数年間で、特に気候変動への懸念から、以下のうちどれを変えましたか?」で、全体の四六%が「食べ物」と答えているが、日本人で「食べ物」を挙げたのはニー%しかいない。

農業が温暖化を解決する! 農業だからできること

観光再生―サステナブルな地域をつくる28のキーワード

読みはじめたキッカケ
今月の1冊目『小さな会社のインバウンド売上倍増計画 54の「やるべきこと」と「やってはいけないこと」』の著者 株式会社やまとごころ代表の村山慶輔さんがコロナ禍に出された一冊。

仕事でインバウンド支援事業をおこなっているため、その勉強の一環として読みはじめた。

ひとこと感想
国内外の数多くの観光に関わる事例を詳しく丁寧に紹介してくれているので、気になるキーワード毎に読み進められるし、読み返して復習することもできる。

私自身、副業として長く関わっている「高校魅力化」についても「#03 地域教育とシビックプライド」の節で紹介されていて嬉しくなったと同時に、(この節に限った話ではないが)本書のカバー範囲の広さに感心しきりだった。

インバウンド需要拡大&対応による観光業の躍進は、ダイバーシティやサステナビリティ、サバティカル休暇(制度)など、多くの要素の交わりによって支えられていく、成長していくものだというところまで、解像度を高めることができた。

引き続き、村山さんの他の著作やコンテンツを軸に、インプットを続けていきたい。

Bestパンチライン

たとえ今般の新型コロナウイルスが収束しても、同じような感染症によるリスクは10〜50年単位で発生する。疫学の専門家らはその様に指摘する。

〜中略〜

したがって、コロナ禍による影響がなくなり、国際観光が回復しようとも、観光に携わる地域や事業者にとって、リスクの分散は頭に入れておくべきことだといえる。

観光再生―サステナブルな地域をつくる28のキーワード

スーパーホテル「マニュアル」を超えた感動のおもてなし

読みはじめたキッカケ
都内のスーパーホテル某店舗の副支配人の方とお仕事をさせていただく機会があり、その仕事を成功させるための勉強の一環としてこの本を読みはじめた。

ひとこと感想
前述の副支配人の方との出会いは、私が自主的にはじめた都内のホテルへの飛び込み営業がキッカケだ。

どのホテルのフロントの方も丁寧に応じてくださるのだが、スーパーホテルの方は率先して名刺交換に応じてくださった。(他のホテルのフロントの方はご自身の名刺を携帯されていない可能性が高いため単純な比較はできないが。)

青森県に出張に行った際も、青森のスーパーホテルへ飛び込み営業に伺ったが、やはり同じように副支配人の方が丁寧に名刺交換に応じてくださったのだ。

そんなサービスの質の高さの理由や背景を詳しく知ることができる素晴らしい本だった。

おもてなしのサービスレベルで有名なのはオリエンタルランドや星野リゾートなどだが、スーパーホテルさんこそ、もっともっと日本中に知られるべき企業だと思う。

自分たちの強みを活かして介護施設の新事業に挑戦し、実績をあげているということにも驚かされた。

Bestパンチライン

私たちが提供するベンチャー支配人制度なら、住居費や光熱費のかからない住み込みというスタイルでホテル一棟を運営していただくことで、将来の独立起業のための資金を貯めやすいというメリットも享受していただけます。

スーパーホテル「マニュアル」を超えた感動のおもてなし

番外編 映画『トゥルーノース』

今年6月に『食べることは生きること』の上映会を開催したご縁で、UNITED PEOPLE の方からお誘いいただいて『トゥルーノース』の上映会&トークショーイベントに参加した。

北朝鮮の強制収容所の実態を描いたセンセーショナルな作品で、胸が詰まるシーン(=現実に起こっていること)をたくさん目撃することになった。こんなに余韻が何日も続く作品とはあまり出会ったことがないかも知れない。

先月たまたま『夜と霧』を読んでいたこともあり、人間は絶望的な状況の中でも希望を見出すことができることを、深く学ばせてもらったと思う。

トークショーの中で清水監督が「収容所の中に希望はない。この作品を観た方々が彼らの希望になり得るので、ぜひこの作品のことをシェアして欲しい。」と仰っていたので、今月のnoteに書かずにはいられなかった。

Instagramでもシェアした。
清水監督は、文字通り 命懸けで制作して公開して今を生きている人だ。

今月のベスト本

9月の仕事を大きく進めるうえでの礎になったという意味で、月初にこの本と出会い、早々にインプットできたことのインパクトはとても大きかった。

たった1ヵ月ではあるが、宿泊施設や自治体との好事例も出始めてきているので、いつか自分のnoteでも紹介したいと考えている。


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