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不ニ山日本寺の正体が判明
不二山日本寺という人物が、加賀紫水の発行していた『土の香』第1巻第3号(昭和3年)に「九州土俗玩具現存地名及品名表」という文章を投稿しているが、この人物が何者なのかは私の中で長らく謎であった。先日、『熊野趣味研究』第1巻第3号(大正15年)を読んでいた時にこの雑誌の「蒐集家ニュース」で以下の記述を発見した。
お札博士来朝。納札の蒐集家でなくともお札博士(本名スタール博士)の名を知らぬ者はあるまい。そのお札博士が八月十九日横浜上陸京都、大阪滞在の後九月二十二日大阪発九州へ向かつたが、不二山日本寺で有名な鹿児島の九十九豊勝氏も同行して琉球迄行脚を試みた由九十九氏は記念の為二種の納札を作つて送られた。(後略)
不二山日本寺は性と土俗の蒐集家・九十九豊勝であった。九十九は鹿児島県で教員をしていたことがあったので、九州の土俗玩具についての記事を『土の香』に投稿できたのだろう。以下の記事で九十九が『土の香』に投稿した記事を紹介したが、この記事は記載していなかった。九十九と加賀は深い交流があったようであるが、交流が始まったのは加賀が『土の香』を発行した直後もしくはそれ以前であったように思われる。
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