不ニ山日本寺の正体が判明
不二山日本寺という人物が、加賀紫水の発行していた『土の香』第1巻第3号(昭和3年)に「九州土俗玩具現存地名及品名表」という文章を投稿しているが、この人物が何者なのかは私の中で長らく謎であった。先日、『熊野趣味研究』第1巻第3号(大正15年)を読んでいた時にこの雑誌の「蒐集家ニュース」で以下の記述を発見した。
不二山日本寺は性と土俗の蒐集家・九十九豊勝であった。九十九は鹿児島県で教員をしていたことがあったので、九州の土俗玩具についての記事を『土の香』に投稿できたのだろう。以下の記事で九十九が『土の香』に投稿した記事を紹介したが、この記事は記載していなかった。九十九と加賀は深い交流があったようであるが、交流が始まったのは加賀が『土の香』を発行した直後もしくはそれ以前であったように思われる。
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