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郷土玩具蒐集家・浜島静波が発行していた趣味誌『風車』第2号土鈴特輯

 先日、以下の記事で名古屋の玩具蒐集家(また趣味人でもある)・浜島静波が発行していた雑誌『風車』について紹介した。私が紹介したのは、第2期であったが、その後第1期の『風車』も1冊入手することができた。私が入手できたのは『風車』第2号(可良可良号土鈴特輯)であるが、写真と書誌情報を掲載しておきたい。

表紙 絵は川崎巨泉
目次
奥付
口絵 版画は浜島静波作
架蔵の『風車』第ニ期との比較。
第二期と比較すると小さい。

大きさ 13.3cm×9.6cm、洋装本
印刷:昭和6年10月15日
発行:昭和6年10月20日
項数:64ページ ※ページ数は51~114

表紙 飛梅鈴 川崎巨泉
口絵 美江寺の鈴 玩具樓(浜島静波)
土鈴漫談 人魚洞(川崎巨泉)
つちのすゞ(木念寺漫談) 鎮目桃泉
大乗坊の宝鈴ト阿部野神社ノ鈴 芳本倉多樓
勢陽土鈴に就いて おもちゃばこふくどう(伊藤蝠堂と思われる)
福岡地方の土鈴 梅林新市
「土鈴の話」の話 西田静波
旅で拾った土鈴 杓子堂竹山(中西竹山か?)
金毘羅さんの土鈴 加藤増夫
泉州蜂田神社の占鈴 小谷方明
美江寺祭と土鈴 今年出来た土鈴の色々 鷲見東一
玩具樓漫話 浜島静波
すゞの音(後記)

編集後記によると、土鈴特集は今回紹介している「可良可良号」以外に「雅楽雅楽号」があるようだ。この時期、蒐集家の間で土鈴の蒐集が流行していたため、土鈴の特集が組まれたと思われる。

 当時著名だった郷土玩具蒐集家や趣味人が投稿しているが、個人的に興味深いのは拙noteでも小伝を公開したことのある鷲見東一が投稿している点である。この小伝の中に鷲見の書誌を紹介しているが、『風車』への投稿は雑誌の現物が確認できなかったので推測としておいた。今回実際に投稿が確認できた形になる。しかしながら、鷲見が『風車』の他の号にも投稿していたかどうかという課題もあるので、引き続き調査が必要である。

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