柔軟さのない人間は、歪む
「そういえば、趣味は何なの?」
その人とは関係性が出来ていたにも関わらず、聞いた事がなくて。
不意に質問したんです。
「幾つか好きなものはあるんですが、趣味と呼べるかどうか。もっと凄い人がいますし」
こんな回答を貰って、ふむふむとなって。
分かります。
僕が好きな映画や本だと、こんな人が多いと思います。
凄い人は本当に凄いから。
趣味と呼ぶのが烏滸がましいんです。
でも、僕はいつからかは忘れたけど、そんな事を気にしなくなりまして。
「好きなものは好きと言おう」キャンペーンを、自分に課した時期があります。
このキャンペーンの発端は、映画好きと話してた時に起こりました。
まだそこまで距離が縮まってない時です。
「この映画を見てないなんて、映画好きとは言えない」
この言葉が決定打。
あー、何事も原理主義はよくないな。と、思ったのを覚えています。
映画でよくあるのは、黒澤明だったり、小津安二郎だったり、キューブリックやゴダール、コッポラとかか。
世代によって違うとは思うんですが、まあ色々とあるんです。
一理あるとは思うんですが、好きなものを否定されるのは気分が良くなくて。
好きが嫌いになる可能性と、好きなことをしててもモヤッとしてしまう時があり。
やはり、原理主義は怖い。
コーヒーの世界にも原理主義者はいて。
作る側、お客側、それぞれにいる気がします。
浅煎り、深煎り、機械や設備、出身に経歴にその他もろもろ。
放っておいてほしいですね。
話し合う余地が無く、自分が正解だと思ってる人とは会話にならないので。
なるべく見つからない事を祈るばかりです。
僕もこうならないようにしないといけなくて。
趣味の世界だけではなく、お店とは、経営とは、人生とは。
まだ34歳で、お店は8年目。
もうおじさんだと思ってるし、お店も十分に続いたと思っている。
でも、まだまだ。
何事も十分だと思った人から頭でっかちになり、行き着く先が原理主義者な気がする。
だから、気をつけないと。
歪むな、正解だと思うな、聞く耳を持て。
これらが大切。
もっと趣味の話を書こうと思ったのに、全然違う着地になってしまいました。
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