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やらない理由
昨日書いた、代替ミルクの営業さんに言われた事がありました。
「乳糖不耐症の人は意外と多く、牛乳だからという理由で飲めない人もいらっしゃいますよ」と。
「知ってっから。そんなのは18歳の頃に聞いてるっつうの」
とは言いませんでしたが、こんな小さなお店で全ての需要を満たそうなんて思ってないんです。
うちで多いのは代替ミルクとディカフェ。
オーツやアーモンドとか、夕方に来たらディカフェとか言ってきたりと。
僕との関係性によって、検討します、苦笑い、説教。などなど対応が変わるので注意してください。
「何をそんなにお怒りになられて」と、言われそうなので、少し詳しく書きますね。
例えば『オーツミルク』を用意したとしましょう。
売値は700円です。
普通のラテは500円ですが、オーツは原価が高いので当然です。
それでも今までと同じ頻度で買いますか?
あと、あなたがうちの事を好きになって通うようになったのは、普通のラテを飲んだからだと思うんですが、味が別物になりますよ?そこまで理解をしていますか?
と、説教を超えて、徹底的に詰める人も出てくるでしょう。
なんて恐ろしい店主なんだろうか。
ディカフェ。
これを用意するには専用のグラインダーを買わないといけません。
今だと40万弱か。
豆の値段も高くなるから、原価と償却を考えると、1000円かな。
大して需要が無いので、少ない杯数で割り返すと、この値段にせざるをえません。
さて、どうでしょう?
あなたはスターバックスと同じ感覚で提案してないでしょうか?
「追加料金は50円程度かな」
そんなテンションで言ってないですか?
あの規模だから出来る事というのを、普通の大人なら理解出来ますよね。
『規模の経済』という言葉は知っていますか?
なんか、今日はいつも以上に冷たいな。
あと、ここまでを読んでお気づきだとは思いますが、スターバックスとの大きな違いは、僕が店にいるという事です。
オーナーが会議室で商品を決めているのではなく、オーナーが現場に立って作っているのです。
これで何が変わるかというと、面倒な気持ちが増える。
いや、これは僕が怠惰なだけだ。
寄り添いたい人を選ぶようになる。
こっちが正しい感情ですね。
この人のわがままは聞いてあげよう、この人のは聞いてあげない。
そんなのが出てきます。
売上、手間、気持ち。
これらを計算した結果、やるやらないが決まるのです。
なので、他のお店でやってる事が、このお店ではやってないとしたら、それは考えた上で取捨選択をした結果なのかもしれません。
この過程を想像できずに提案されるもんだから、詰められるほど怒らせてしまうんです。
気をつけてくださいね。
お店をやってる人は無知でも馬鹿でもないんですよ。
まずいな、最後まで冷たい言い方になってしまった。
僕の事を知ってる人は「いつもの発作」と笑ってくれるだろうけど、知らない人からしたら…。
普通のカフェなら「全ての人の需要を満たすには、お金も規模も足りないんです。すみません」で終わる事なのに。
でも、その裏側は僕と大して変わらない事を思ってるんだろうけど。
どうでしょう、同業者の皆様。