静かな味方でいてくれたら

昨日書いたような、雰囲気を壊すお客さんがいると、こんな事を言う人がいます。

「お店の人が注意しろよ」と。

その気持ちは分かります。

「私が嫌な気持ちになってるので、代わりに注意してください」と。

分かりますよ、本当に。

ただ、僕は全くそんな事を思わなくて。

お店側としては一律でルールを決めてる所のほうが少なく、その時の雰囲気で決めてる所が殆どで。

例えば、撮影禁止をルールとしましょう。

でも、撮る人は撮るんですよ。

隠れて、こそっと、ばれないように。

すると、ルールを決めているからこその面倒が起きる事があり。

「撮影は禁止なんじゃないですか？」

正義感なのか、店を思ってなのか、撮ってる人がずるいなのか。

非常に疲れるコミュニケーションが発生するので、ルールを作ると面倒で。

「じゃあ、なおさら店の人が目を光らせないと！」

と、これもまた謎の正義マンが現れたりするんですが、よっぽどの事じゃないと動かない人が多いんじゃないかと思います。

昨日書いたような、ずっと写真を撮ってるおじさんも、僕なら何もせずに放置してたでしょう。

真横に座ってた僕は嫌だったけど、まあ運が悪かったというか。

そこに声をかける事による嫌な雰囲気のほうが困るというか。

そもそも、お店のルールと僕の不快感は関係の無い事ですし。

たまに思うんですが、お店が全ての人に対して、100点を提供しなければならないって思ってる人はいませんか？

「私はこの状況が嫌だ。すぐに改善してくれ」

こんな声を持ってる人。

ちょっと烏滸がましいといいますか。

昨日の例で言うと、写真を撮る人とその横に僕がいて。

静かなバーという事で、場違いな行動をしてるのは写真を撮ってるおじさんなんだけど。

だからといって、注意してくれないなんておかしい！

と、騒ぎ立てるのは違うといいますか。

お店の人も事故みたいなもんでさ。

入店の時には分からないんですよ、どんなアホなのかは。

椅子に立ち上がって騒ぎ出すとかしたら、きっと注意はされるんだろうけど。

写真パシャパシャは微妙なラインなので。

そんな事を分かってるから、僕もいらっとはしたけど特にお店の人に思う事はなく。

「いつも美味しいワインをありがとうございます」しかなくて。

ただ、運が悪かったなと。

あと、僕が直接その人に言う事もないです。

だって、一緒に飲んでる相手もいるし。

楽しい時間を過ごしたいので、そんなピリッとした瞬間を見せたくないのです。

隣のおじさんが本当にやばい奴だったら面倒ですしね。

という事で、昨日の投稿を見て「お店の人は何してるんだ！」と、思った人は逆に気をつけてください。

その正義感が、お店の人にとっては一番しんどいコミュニケーションだったりするので。

「心中お察しします」

これぐらいに思ってくれるのが嬉しいですね。

好きなお店に対しては、静かな味方でいてくれたらと思います。