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こんな日常、考える常日頃

お店に4人組が入ってくる。

外には2組並んでいて。

その4人組が注文すると、1人を残し3人が出て行く。

さて、何が起きるか。

後ろの1組が入ってくる。

なぜなら、3人出て行ったから。

数の論理だ。

僕は4人分のドリンクを作る。

1つずつ、1つずつ、時間がかかる。

カフェラテとはそういうもの。

待ってる1人は手持ち無沙汰にし。

後から入ってきた1組も、やる事が無く視線を宙に彷徨わせている。

気まずい空間。

まるでエレベーターの中。

ドリンクが1つずつ出来上がっていく。

何も動かない1人。

4つ出来上がる。

困惑している1人。

「どうやって持って行けばいいんだろうか」

心の声がこちらにまで聞こえてくる。

気の利かない外に出て行った3人。

考えもせず出て行かせた1人。

待ってる1組はどうしたもんかと様子を伺っている。

僕は放置をする。

どんな最後になるのか興味が湧く。

誰か1人が帰ってくるのか。

待っている1組が手伝ってあげるのか。

1人で4つのドリンクを持つのか。

カイリキーか。

「お前が手伝えよ」

そんな声も聞こえてきそうですが、洗い物があるし次のドリンクの準備があるので。

結局、扉を開けて外の3人を呼び込む1人。

ドタドタと3人が入ってくる。

外で並んでた1組が嫌な顔をしたのを僕は見逃さない。

無事、出来上がった4つのラテは行き渡る。

僕は全てが分からなくて。

3人が出ていく選択も、何もせずに待っていた1人も、後から入ってきた1組も。

なんなら、呼ばれた3人も全員が帰ってくる必要はないだろう。

腕は2本、2人で4つ、大人なら持てる。

カイリキーなら1人で持てるけど。

しつこい?

考えて生きようぜ。

外に出て行った所で誰の為にもならない。

早く入った所でドリンクの注文が出来る訳でもない。

順番、順番、一つずつ、一つずつ。

こんな些細なあれこれが起きるのがカフェの日常で。

こんな事をいつまでやるんだろうと考えるのは常日頃。

そんな時、他店のドリンクを持って入ってくる2人組が。

ねあ、君たちは何をしにきたんだい?

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