★改訂版★【Vol 6】偏差値30台から早慶上智合格へ👀! 甲子園を本気で目指す高校球児だった息子の子育て【認知能力・非認知能力】から見た「育ち」の検証
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第二章 が書けましたので
一項ずつアップさせていただきます。
編集者の方には
投稿することを許可していただいています。
校正などで内容が変わることも
あるかもしれませんが
今後も書けたところから
こちらに上げていく予定です。
ここからが原稿となります。 ⇓
■第二章 心理学・認知能力・非認知能力の整理と確認
◆この本の中での心理学の捉え方
ここで、この本の中で「心理学」をエッセンスとしてどのように取り入れていくかをお伝えしておきたいと思います。心理学には深い歴史とそれを元に枝分かれする複数の学派があります。非認知能力もそうした心理学を基盤とした考え方の一つです。昨今、ちまたには情報があふれ、受け取る部分によって捉え方も様々といった時代となりました。理論は日々進化しますし、社会の変化やニーズによって受け取り手の解釈も変わります。また、心理学と一言で言っても、ニーズによって取り出す部分は人それぞれだとは思います。
そうした中で、心理学をベースにした子どもの心の土台としてわたしが捉えたいと考えているのが「愛着」です。愛着も、わたしが認知しているだけでも3派あります。わたしがこの本で「愛着」を語るときには、この3派の情報をわたしなりに解釈し、自分の経験とも照らし合わせたものになります。というのも、わたし自身が愛着障害・AD(アタッチメント障害)の持ち主、経験者だからです。ここで、わたし自身の「愛着」の学びを簡単にご紹介しておきたいと思います。
幼少期から大変な生き辛さを抱えていたわたしが、最初に出会った愛着の『もと』、原型ともいえるでしょうか、それを提唱した方は、精神科医で現在も自身のクリニックで数多くの愛着障害の治療に当たられている、「岡田尊司先生」です。教育相談を学び始めて、心理学が自分に落とし込めるようになってきた、ちょうどその頃に出会ったのが、岡田先生の本でした。当時、生き辛さの理由を探していたわたしは岡田先生の本を次々と手に取り、むさぼるように読みました。まさに、「自分のことだ!」と衝撃を受けた数々の本でした。
次に出会ったのは、心理学者で現在大学教授の「米澤好史先生」です。当時わたしが受けもっていたクラスに、愛着の問題が顕著に現れているお子さんがいました。このお子さんの支援に、これまでになくかなり苦戦し深く悩みました。その背景から、愛着に問題があることは間違いないという感触はあるものの、わたしがそれまでに得ていた愛着に関する知識では歯が立たず、支援を試みてもなかなかこのお子さんの行動改善に結びつきませんでした。そんな中で出会ったのが、米澤先生の本と動画です。学校や幼稚園・保育園での事例と臨床を多くおもちの米澤先生の、行動改善に基づく理論に大いに助けられました。周囲の複数の大人たちによって適切に支援を行うことができた結果、このお子さんの愛着面から生じる問題行動が少しずつ少しずつ改善されていきました。担任に信頼を寄せられるようになり、それとともにその子自ら自分の感情に気付いて気持ちや言動をコントロールできるようになりました。
最近出会ったのが、自分自身も愛着に関するカウンセリング治療を受けた、「高間しのぶ先生」です。一般企業にお勤め後大学院で心理を学ばれて開業されたという、ちょっと変わった経歴をおもちの先生です。高間先生は臨床心理士・公認心理師の資格をおもちで、現在埼玉県でカウンセリングルームを運営されています。長きにわたり、愛着障害また、愛着不全を中心に多くの方のカウンセリング治療を実践され、実績を得ていらっしゃいます。正直、岡田先生、米澤先生の説で愛着がわたしなりに理解できたと感じていたのですが、新たな理論を知って愛着障害への理解より深め、数々の臨床事例から知見がより一層広がりました。高間先生の愛着の理論は、精神科医である「高橋和巳先生」の説に基づきます。高橋先生の説により、わたし自身、愛着理論の新たな枠組みを得ることができました。高橋先生が臨床と事例に基づき指摘されている、「愛着障害を生んでしまうある一定のカテゴリーに属する親」という新たな視点、また「愛着不全」と「愛着障害」の違い、さらに愛着障害は繰り返されないという考え方は、長年、自らの愛着にかかわる負の体験や、目の前で繰り広げられる愛着の問題に直接触れてきた者として、まさに目から鱗でした。
愛着は心の土台。人間が初めて生まれて初めて体験する社会が母子関係です。いや、生まれる前から母子には社会が形成されていると言っても過言ではないかもしれません。重く感じる方もいるかもしれませんが、親子関係は、その人の人間関係の根源、社会形成の土台なのです。どんなに優れた能力をもっていたとしても、愛着の部分に問題を抱えていれば、その人本来の力を真っすぐに外に向けることは難しくなります。
わたしには出生時の諸事情があり、父も母もわたしに愛情をもっていたにもかかわらず、愛着形成が上手くいかないまま子ども時代を過ごすことになりました。その結果、ほぼすべてと言っていいほど、その後の人間関係につまずく人生でした。
では、息子はというと…。その逆を行く幼少期を過ごしました。生まれてくることを期待され、多くの人から愛情を注がれ、必要な時に肌のぬくもりと温かな救いの手が感じられる幼少期を過ごしました。また、児童期にも、自分のやりたいことを認められ、周囲から応援され、外から何かを強要されることもなく、自分らしく過ごす毎日でした。そうした育ちを経験すると、人は周囲の目や評価を気にすることなく、のびのびと振る舞うことができます。それは、我儘なのとはちょっと違います。わたしがどう努力しても得られなかった環境を、息子は生まれながらにいとも簡単に手に入れていました。そこには、愛着の問題が深く、また大きくかかわっています。息子が望まれた跡取りだったこと、第二子長男であったことも、大きかったのだとも振り返ります。
息子の育ちについては、追々、この本で紐解いていきたいと思います。
ここまでが原稿となります。 ⇑
なお、今回の原稿には出てきませんが
息子の名前の公開について
息子本人から許可はもらっているのですが
本の出版時に出したいと思い
このシリーズではあえて伏せさせていただきます。
今日もここまでお読みいただき
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