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育成と教育のためのペナルティボックス

おはようございます。毎日投稿20日目になりました。
今日は僕は2時間近く寝坊してしまいましたが、張り切っていきましょう!

ペナルティボックスとは

   スタンフォード大学マギーニール元教授は、「ペナルティボックス」というものを活用していました。
 
   ペナルティボックスとは、物質的なものではなく、想像上のものです。自分が率いるグループの誰かに不適切な言動があった場合、彼女はその人をこの想像上の箱に入れ、自分のグループから一時的に締め出します。これはその当人に伝えられ、必要に応じてグループの中で共有されることもあります。
 
   この箱に入れるという考えは、一種のからかいであり、その人はグループの一員であることを再認識しつつ、同時に今後気をつけなければ追放されるという警告を受けることになります。
 
   「今のはペナルティボックスね」という感じで言うのだそうです。
 
   つまり、何か良からぬことをした目下の人に対してすぐに罰を与えるのではなく、その前に一旦クッションを挟むことです。確かに、入社したばかりの部下や善悪の判断がつかない子供が最初に失敗するのは、悪気がなかったものが大半です。
 
   それを考えれば、1度の失敗は許す、というペナルティボックスの考え方は合理的だと言えるでしょう。
 
   これにより、失敗を恐れない挑戦が促されます。また、失敗してもそこから反省して次に活かせば罰は受けないことから、失敗を糧にしようとするモチベーションが高まります。
 
   ただし、「1度目は許しても2度目は決して許さない」ということをはっきりと示す必要があります。そうすることで、活発に挑戦する強固なグループが形成されていきます。

囚人のジレンマ問題との共通点

   ペナルティボックスの考え方は、囚人のジレンマ問題の解決策に似ています。囚人のジレンマ問題とは、簡単に説明すると、

・2人ペアで行われるゲーム
・自分は最大の得点を獲得することを目標にする。
・1ターン毎に相手を「裏切らない」か「裏切る」の2通りの選択をする。
・両者が互いを裏切らなければ両者に10点が入る。
・片方だけが裏切れば裏切った方に20点、裏切らなかった方は0点が入る。
・両者が裏切れば両者に5点が入る。
(以上、得点は例)

といった駆け引きのゲームです。
 
   このゲームに対して、様々な戦法をコンピュータなどを使って試した結果、最も強かったのは「やられたらやり返す」、つまり「相手が裏切らない限り自分も裏切らないが、相手が裏切れば自分も裏切る」という戦法です。
 
   これにより、相手にとって、裏切ることがデメリットに変わり、結果として裏切らない選択をします。ペナルティボックスの考え方も、「2度目の失敗を起こさなければ害は加えないが、起こしたら許さない」という態度を明確に取っています。
 
   この共通性からも、ペナルティボックスの合理性が分かるでしょう。

子供の教育、部下の育成に

   以上のペナルティボックスの考え方は子供の教育や部下の育成に非常に有効だと考えられます。そういった立場にある方は、是非使ってみてはいかがでしょうか。

参考 :『権力のレッスン』

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