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#621 ”自分でボタンは留めれる”

どうも。久々に寝ぼけてる、てつです。

こちらのnoteは1日を振り返って気がついたことから話を展開する「note放談」を行っています。今日も考えてことを書いていきたいと思います。

本日のテーマは「自分でボタンは留めれる」です。

日常生活でボタンが留めれなくなったらどう思いますか?

人から手伝ってもらわないといけなくなりますよね。

毎日の作業ができなくなったら大変です。

作業療法士はそんなことを必死で考える仕事なんです。


自己紹介とお知らせ


某リハビリテーション病院で作業療法士の中堅管理職として働いています。このnoteでは、医療の中で様々な人の生き方と出会う作業療法士が、さまざまな生き方の悩みや社会での課題を、自分視点で解釈して記録しています。

読んだ方の何かお役に立てれば幸いです。

以下お知らせ。

◾️第28回福岡県作業療法学会
2025年2月23日(日)に行われる福岡県作業療法学会の学会長を行うことなりました。オンデマンドは2月1日~開始!!事前参加登録は200名を突破!みなさんぜひご参加ください!


◾️湘南OT交流会 WEB学会 2025
本年度もやってきましたWEB学会!たくさんの講演と演題が集まる、湘南OTが仕掛けるオンライン学会です。一度参加すれば過去の講演と演題が見放題なので、かなりのボリュームになっています。1月31日までの申し込みで参加費半額らしい!ぜひご参加ください!


◾️湘南OT Interaction
「学びたいけどどうしたら・・・」と悩む作業療法士の方と一緒にコミュニティ作りを支援します。定期的に勉強会も行なっているのでよかったら!


それでは続きをどうぞ。


ボタンが留めれない


日々、いろんな対象者の方と接していると、たくさんの悩みに出会います。

病気になってできなくなったことと向き合う毎日に嫌になることがたくさんあるみたいです。

そんな相談を受けて早10数年。

解決できたこともあれば、全く手が出なかったこともあります。

「ボタンが留めれない」

この問題は、手が動かなくなれば必ず出会う問題です。

ボタンが留めれないということは、

毎日の生活の中での小さなストレスが積み重なるということです。

私服の選択肢が減る
制服が着れない
いつも手伝いが必要になる
外出が億劫になる

これが毎日起こると思うと、その積み重なった時に人間の自尊心に与える影響はかなり大きいです。

僕たちは「自分が自分である」と認識することで、人としての成長や欲求を理解することができます。

でも、日常が自分で思い通りにできないようになってくると、「自分」という感覚から脅かされ、自信を失ったり、挑戦を諦めたりします。

「ボタンが留めれない」ということは、それだけでも僕たちの人生にたくさんの影響を与えるということです。


ボタンが留められる


作業療法士はそういった人に「ボタンエイド」を紹介します。

針金の穴がついた持ち手のある自助具。

これを使えば、片手でもボタンを留められます。

作業療法士であれば知らない人はいない。

そしてそれを対象者の方に紹介するわけです。

その時に、対象者からはいろんな声があります。

できるようになって嬉しい
こんな道具がないとできないのか
自分で練習するから道具はいらない

その反応は賛否に分かれますが、そこから対象者自身が求めている
「自分」を知ることができます。

人に手伝ってもらうのが辛い
自分はもっとできるはずだ
諦めたくない

「ボタンが留めれない」なら「ボタンエイド」。

その問題に対する単純な対処方法には、その人自身が求める自分像や心理状態がひっついてくるんです。

大事なのは、そこからその人のことをいかに想像できるかです。

これは何も「ボタン」に限った話ではないです。

食事は?
トイレは?
家事は?
仕事は?
趣味は?

それらは、人間を構成する作業で、僕たちはその連続性の中で人としての自分を認識しているんです。

作業ができることが正しいのか?

その疑問を常に持ちつつ、日々対象者の作業と向き合う。

そんな仕事をしてるんだと、改めて感じた日でした。

良い仕事だと思います。


今日は以上になります。

頑張るあなたを応援しています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

読んでいただいた方のヒントになれば幸いです。

ではまた。

◾️質問箱
質問箱をGoogle formで作りました。仕事や生活などでの悩み(それ以外でも)があれがご記入ください。いただいた質問は、記事にして返信したいと思います。


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