景勝地がつぶれ、副都心へ化ける!
(※見出しの画像は、新宿西口駅からの在りし日の淀橋浄水場)
新宿駅周辺、歌舞伎町から西新宿は「角筈村」でした。
歌舞伎町からガード下を経て、西新宿一帯かな。以前、新宿と青梅街道は記事にもしたが、また改めて「昔は池や滝で自然と遊ぶ景勝地、やがて東京を潤す浄水場、そして副都心開発による新宿の未来都市」を散策した。
新宿駅降りて、西口へ。
京王百貨店・小田急百貨店・ヨドバシカメラが目立つこの場所は、一昔前は広大な空き地と住居が散在する村だった。
上記にある青梅街道中野までの散歩記事にあるように、淀橋という橋に沿い、宿場のように店が立ち並び。成子天神の門前町でもあり、弁慶飴などの名物が売られ、自然を楽しみながら淀橋水車を見に行く。
中野村に行くまでのスポットとしてはそれなりに繁盛していた町だったろう。
明治時代に、日本の首都となったころ、玉川上水だけでは新しい生活用水や工業用水などの水の需要に足りなくなり。
水道の拠点を新宿御苑近くの四谷木戸の水道番(水路から地下水道管へ)から、西にある角筈村のほうへ巨大な浄水場をつくることにする。
西口駅から新宿中央通りを都庁方面に歩いて行く。駅構内からは動く歩道もあり、店もならび楽しい。個人的には漫画好きとして、ブックファーストは聖地。
長い構内を出るとすぐに都庁が見えはじめ、その存在感に圧倒される。
その都庁を超えると、新宿中央公園へ。
淀橋浄水場あとを見てみたく、公園左側の六角堂の高台へ。富士見台といい、西には富士山がのぞめたとか。今はビルにより見えるはずもない。
さて、この地の西側、奥には日本の写真産業発祥の地もある。
コニカミノルタの前身、小西本店は池や滝で有名な景勝地だったここの豊かな水をねらい作られた。
淀橋といえばヨドバシカメラ。これは藤沢昭和が1967年、この淀橋区に「淀橋写真商会」をつくったことによる。
淀橋は写真やカメラが成り立つ場所なのか。
ここからさらに右側(公園奥が西、右手の北側が池袋方面、左手の南側が代々木と渋谷方面、後方の新宿駅側が四谷方面)に、熊野神社がある。
室町時代にこの角筈村を開拓した中野長者と呼ばれた鈴木九郎が、故郷和歌山の熊野神社を分祀して作られたとか。
江戸時代は将軍吉宗が鷹狩りの折り参拝してから、けっこう篤く敬うことになり、それもあってか観光名所に。
大きな池、そして滝。茶屋など店もならび、内藤新宿近くのランドマークだったよう。
まあ、今で言うと、なんでしょうな。
池や滝での観光地、、、。
不忍池とか等々力渓谷とかかな。そこをつぶして浄水場とか副都心とかつくるわけで、人間てのは恐ろしいものです(良し悪しふくめ)。
むふー。楽しいっ。
仕事しないといけない背徳感と、いろいろと不安をかかえてもいるのだが、ささやかに「見つけた」嬉しさが、酒を飲むようにうかれてしまう。
てか、脳裏には「明日昼から忙しい」「酒のんで寝たい」しかないのだが、ささやかにそれを忘れさせてくれた。
さて、本屋に寄り帰るかと思い歩いてたら。
チビッ子が一人でオブジェの像にまたがり、何やらわめいている。
迷子か?
声かける?
いや、僕なんかただの怪しいオジサン。
声をかけたら通報されるかも。
まわりを見るといろんな大人も。さらに、親かどうかわからんが、女性が子供をじっと見てる。まあ、大丈夫だろうと、歩いていくとしばらくして、
目が合う。チビッ子が僕の方に歩いてくる。
「ねーね、お母さん、いないの。」
とりあえずしゃがむ。
「どっち行ったか、覚えてる?」
チビッ子の指差す方に、それらしき人はいない。
「けっこう長い間、ひとりぼっちなの?」
話を聞くことにしたが、しゃべってるわけがわからない。子供、こわい。けど、割りと冷静なのは、「警察にまかせればいいか」と決めていたから。
けど、子供を安心させようとか、子供に通じる言葉使おうとか、なかなかそんな配慮できないのは、焦りとコミュ障害の賜物。まあ、ひたすらゆったりしゃべってた。
「お母さんいなくなったときも、こんな暗かった?」
「(何かしゃべるが意味がわからない、突然手に持っているウンチくんをアピール)」
探り探りだが、子供はわけがわからない。子供目線にたてる余裕もない。
「そっか。とりあえず、警察のおじさん呼ぶから、いっしょに探してもらおうか。」
そろそろ110番かけようかと思ったとき。
「ゆーくん!すいませーん。」
良かった。とりあえずおじぎをして去る。
不審者と思われなかったろうか。
で、その直後。探していて諦めていた、太田道灌像が!僥倖。
たまたまぐーぜんなんだろうが、とりあえず景気良いことつぶやく。「神様のご加護だな」
満足し、駅に戻る。
そうだ、都庁の向かい側の住友ビル(短期のバイトしてた)に、水道のモニュメントがあったような。
探しに行く。三角広場一周したところで「無いか」と諦めかけたところで、発見!
神のご加護か。
そして、去り際に、自由に演奏するピアノコーナーにて、僕の好きな「ラカンパネラ」が鳴り響く。神のご加護か。
まあ、こんな都庁周辺。
今や高層ビルがたくさんならんでいくも、まだまだ東口(もと内藤新宿=新宿御苑のあたりの宿場町から新宿駅できてからは駅前として発展した地域。)よりも寂れており、中野や初台、代々木や下北沢に通じる道路という感じは否めないが、どんな未来都市と発展するか楽しみである。