映画「満ち足りた家族」銀幕通信#6
【満ち足りた家族(2024）】
「一つの事件をきっかけに完璧な家族の崩壊が始まる」
予告編で面白そうだったので、鑑賞。久しぶりに頭にガツンとくるヘビーな韓国映画でした。
金のためならどのような依頼も断らない弁護士の兄（ソル・ギョング）、そして善良に生きてきた医師の弟（チャン・ドンゴン）、この対照的な兄弟の家族愛の物語。
冒頭にいきなり起きるショッキングな追突事故、これが物語の最後まで、ある意味「鍵」となる。（これ、本当に上手い）
子どもが起した過ち、そして秘密。これに翻弄され、それぞれの信念が揺らぎ、二つの家族に不協和音を生む。（このあたりの揺さぶり加減、本当に上手い）
クライマックス、その不協和音が家族の崩壊を生み、さらなる大きな悲劇を呼ぶ。（途中で顛末が透けてくるんですが、観客はそのシーンから目が離せない。鮮やかな幕切れ）
ヒリヒリするような「イヤミス」作品。おススメします。
ｐｓ）弁護士の兄の後妻役・クローディア・キムがすらりとした長身で、ホントに美しい！（そりゃ、満ち足りるでしょう）