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【赤ちゃんMemo】 災害に備える いつ、起こるかわからない。小さい命を守るために

各地で相次ぐ自然災害。小さな子どもを抱えての被災、避難生活のニュースに、心を痛める機会が何度もありました。「いま地震がきたら」「避難を迫られたら」と考えると……。親としてできること、すぐしたい備えについて考えてみましょう。

今日からできること

  1. 備蓄品、非常持ち出しバッグの中身をチェック

  2. 家の中の安全確認。高いところ、不安定なもの、固定していない家具

  3. 家族で集まる場所を確認

  4. 避難所まで歩いてみる

震度7の熊本地震を経験。 
W.R.さん(熊本)が語る「今日からできること」。

 子どもたちが0歳、2歳のとき、熊本地震にあいました。わが家は、本震のあとすぐに、私の実家の大阪へ避難しましたが、〝子どもがいる家庭の備え、防災グッズ〟を見直す必要があると実感しました。

 地震や災害は突然起きるものなので、「いま起きたら、子どもと自分の身をどう守るか」をシミュレーションしておくことがだいじです。夫がいるとき、いないとき、また昼か夜かなども、家族でよく話し合い、逃げるときは夫婦どちらが、だれを抱くかも決めました。
 命からがら逃げるとき、足元を照らす明かりは貴重です。私は、携帯電話ならライト機能がついているので、日中も、夜眠るときも置き場所を決めて、すぐ持って出られるようにしました。
 あめ、ガム、小銭など、「防災グッズになる」という視点で持ち歩くものを見直しました。
 地震後すぐ長蛇の列ができたのは、ガソリンスタンドです。ガソリンが入ってさえいれば、暖をとったり、携帯電話の充電、プライベート空間の確保、また買い出しにも行くことができます。それまでは、空になる寸前に給油していましたが、半分くらいになったら早めに給油するように心がけています。
 防災のことばかりが気になっていたとき、次男の乳幼児健診がありました。「乳幼児のいる家庭では、溺れることがないように、お風呂の水は抜いてください。災害への備えも大切ですが、毎日の生活を安全に」とのお話しにハッとし、家族構成、状況に合わせて考えることがだいじだと気づかされました。

子どものいる家庭の防災グッズリスト

乳幼児にとっての必需品は、品薄になったり、支援物資にないことがあるので、各自の備えが必要です。持ち出し用のバッグは、子どもを抱えて持てる重さか確認することを忘れずに。

  • ペットボトルの水
    温めて調乳に。母乳をあげている母の水分補給にも。

  • パン・お菓子(賞味期限の長いもの)
    環境がかわり、ごはんが食べられない子どもも。食べ慣れているおやつは非常食になります。

  • ビニール袋
    汚れものを入れる、水を運ぶなどさまざまなことに使えます。

  • 母子健康手帳・保険証
    日頃から置き場所を決めておくこと。すぐに持ち出せる状態に。

  • 紙おむつ
    おむつを使う子どもはもちろん、ビニール袋やバケツに入れて簡易トイレとしても使えます。

  • 現金(通帳・印鑑)
    停電時にATMは利用できません。電話、買いものなどさまざまな場面で現金が必要。

  • ウェットティッシュ・おしりふき
    体、食器や箸を拭く。水が出るまでに役立つ。

  • めがね・コンタクト用品
    忘れてしまいがちですが、ないととっても不便です。

  • 子ども用ヘルメット・ずきん
    何が飛んでくるか、倒れてくるかわかりません。頭を守るものを。

  • 子ども用リュックサック
    リュックの中に、連絡先や名前を書いたものを。ちょっとしたおもちゃがあると気がまぎれます。

  • 毛布・タオル
    防寒だけでなく、敷物にしたり、丸めてクッション代わりにも。

  • 懐中電灯・携帯ラジオ
    停電すると夜は真っ暗。手動発電、ソーラータイプなど。

  • 家族写真
    写真を持ち歩くと、はぐれたときに役立ちます。

  • 下着・衣服
    家族に応じて考えます。厚手の靴下は防寒、靴代わりにも。

  • 抱っこひも
    ふだんは使わなくなっても、避難のときに助かります。

  • ホイッスル
    子どもと閉じこめられてしまったとき、居場所を知らせる道具になります。

  • 粉ミルク・哺乳瓶(紙コップ)
    精神的、肉体的にも疲労すると、母乳の出が悪くなることも。哺乳瓶がないときは、紙コップでも。

  • ベビーフード
    定期的に賞味期限のチェックを。スプーンなども忘れずに。

  • 医薬品
    常に服用の薬は、名前と分量をメモ。避難時はお薬手帳を携帯。

  • アルミマント
    軽量、超薄型で防寒、防水効果があります。

  • ラップフィルム
    器を覆ったり、絆創膏や包帯、救急用の三角巾代わりにも。

[ この他にも ]
マスク・古新聞・生理用品・ローソク・割り箸・カイロ・サバイバルナイフなど

わが家では、こうしています

婦人之友社乳幼児グループより

ワンサイズ大きい子ども服を、持ち出し袋に入れています。 回転備蓄として缶詰、パックのごはんはきらさないようにしています。
K・O (長野)

3日分の食料と水、カセットコンロ、ガス、簡易トイレ30回分、ランタン、モバイルバッテリー、電池を多めにストック。日持ちのする缶入りビスケット、オムツなども。非常用持ち出し袋は玄関です。夫とは「避難先は玄関ドアに書く」と決めています。
O・S (茨城)

北海道地震を経験。いかに電気に頼っているか痛感しました。暗闇を知っている、鍋でごはんが炊けるなど、キャンプの経験が役立ちました。水、ペットボトル、ヘッドライト、車の携帯充電器、ラジオ、電池、カセットコンロはとても役に立ちました。
K・Y (北海道)

出典:『かぞくのじかん』(休刊中)2019 冬 Vol.46

婦人之友社乳幼児グループ

婦人之友社乳幼児グループは、0歳から4歳までの乳幼児を持つおかあさん、おとうさんの会。乳幼児の子育てをしていらっしゃる方ならどなたでも、海外在住の方も入会できます。
詳細、ご入会については乳幼児グループのホームページをご覧ください。
乳幼児グループのホームページ https://www.fujinnotomo.co.jp/nyuyouji/


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