3つ勉(フィルムスタディ編)
3つ勉受けてのnote二日目「フィルムスタディ」編です。
コルクの講義で遠藤環さんの映像におけるカメラワークのルールなどを学んだときから、この「構図」についての学びが超気になっていました。
当時の講義振り返り記事はこちら。
正直、漫画の何たるかを学ぶ講義よりも、この「カメラワークなどによる演出で与えられる見た人への印象」を学んだ講義が、私的にはコルク講義の中で一番面白かったです。
(えんたまさんのキャラも凄く良かったしw)
この講義が一番楽しかった…って時点で、多分私は漫画から学ぶより映像とか実生活で構図やキャラを学ぶ方が向いてるんだと思う。
この講義以来、アングルやフレームワークの使い方が超気になっていて
写真の本で構図を学べる本を借りてきてまとめたり(構図メモはツリーにまとまっているよ)
昔ご縁があって広告漫画を描かせて頂いた、北海道のネイチャーガイドの安藤誠さんの写真構図の講座に出てみたりしました。
↑このページの一番下に私が描いた漫画があります…
画力が今より相当低くて…下手くそ過ぎて恥ずかしい…
「漫画の良い構図を覚える為に『かっこいい!』と思ったページを集めることが力になる」
そんな話をコルクではされていて…私もやりました。ページ集め。
同期でやった人が「いろんなページを集めたことで学びがあった」と言っていたのだけど、私はそこから何も学び取れず。
模写もしてみたけど「写し取っただけ」で終了。
ただ漠然と、何か好きーっていうページを寄せ集めただけのファイルが一冊出来ただけで、自分の漫画への変化はなかったのです。
その原因が「構図」というものの理屈を知らなかったことから来ていたことに、「映像」「写真」の構図を学ぶ中で気付いていきました。
(この”気づき”が超大事なんや!!)
はい、前フリはここまででフィルムスタディです。
まずはセミナー中のメモを貼るよ
「絵描きの”絵を描きたい”という呪いは祝福である」
なんという格言だろうか…。
フィルムスタディは「何を描いてもバストアップにしかならないYO!」という「構図怖い病」克服に最適の練習法。
既存にある映像の「すげぇ!」って構図を研究し、真似ることの繰り返し。
漫画のページ集めも模写も、それをやれば力がつくというのは、そういうことだった。
好きな漫画でやれば楽しい、だから、好きだからやれる人はそのやり方が多分合ってるのだけど、私は漫画へのこだわりがそこまで無い時点でこのやり方が合ってなかったんです。
漫画描きは沢山の漫画を読み
漫画を好きでなければならない。
…そんなことはなかったんです。
漫画は自己表現の一つのかたち。
それを描く為に『必ず漫画から学ばないといけない』ということはないと思ってる。
※ただの持論です。
「そんなワケねぇだろ」「お前はもっと漫画を読め」と思う方がいても無視して下さいね。
何でこの構図はいいのだろうか?を研究し、それを自分の中に取り入れること。
ページ集めも模写もそれが大事だった。
でも、私はただ『集めた』だけだった。
これが失敗です。
でも失敗前提でやってみる!泥まみれになりながらやる!
失敗したと気付いた事がひとつの前進。
大事なことは、楽しんでやれること!!
無理なくやれること!!
物事を極めていくと、誰もが同じところにたどり着く
砂糖先生
「背景って描くの超めんどいのに、秒で飛ばされるじゃん!?」
「ばばばーって描いたキャラの絵のほうが凄いって言われるじゃん!?」
「一番面倒なのに、一番見てもらえないんだよ…!」
「でもこれが1枚あるだけで伝わり方が全然違うんだよね」
10個の構図のうち、物語が何をしているか、どこであるかなどの状況を伝える「エスタブリッシング」の構図。
一番めんどくさくて、一番楽しくなくて、一番描きたくないやつ。
でもすごく大切なやつ。
あー、これアートクラスで言ってたことだーー。
1流の域に達すると、みんな同じ結論にたどり着くんだな。
砂糖先生の、私にとって最高に良いところは「ゆるい」こと。
「背景は描き込まなくても、印象が伝われば大丈夫」って。
ありがたい。
実際砂糖先生のイラスト背景、そんなに書き込んでないのに伝わるんだよ。
世界観を伝えるためには背景を描き込め!というのも決して間違いではないと思う。どっちが正しいとかはない。
砂糖先生も、言葉がゆるいだけで、えげつない量の努力はしてると思う。
その努力を「いかにしんどくないものにするか」ってスタンス。
努力を努力と思わずに楽しんでるうちにいつの間にか10年続いて、気付いたら上手くなってたよ?
…これが理想だよね!っていう。
このスタンスが、参加してて楽なんだよおおお。
同じこと言われても「やってみよう」って思える度合いが違うんだよおおお
とりあえず続けてみろ、そしたら上手くなる!って感じじゃないの。
有名どころだとさいとうなおき先生のイラスト力アップの方法もそう。
あれも「続けられれば力がつく」んだろうけど、ゴリゴリ行く感じで、私はもう「無理ィ…」ってなる。
やる前から諦める(メンタル豆腐)。
砂糖先生は北風と太陽の、太陽みたいなスタンスで取っ掛かりを作ってくれる。
だから、私みたいな豆腐メンタルの人はあっさり「わー、私、上着脱ぎますわ」ってなる。
自分に合う方法を見つけるのほんと大事。
私でも続けられるもん、この緩さなら。
そして一流といえば私が受けた写真講座がこれ。
安藤さんは日本で数人しか受賞していない、世界的な賞もいっぱい取ってる凄いネイチャーカメラマンなんですよ。
講座は単発で買えるので興味があれば…。
ネイチャーカメラマンの凄いところは、本当に一瞬しかその瞬間を納める場面は来ないってこと。
今回学んでいる「一瞬で印象を捉える」ことと、これが凄く通じると思う。
秒で、高速で動き続ける動物を狙った通りに撮るんだから。
ちなみに安藤さんが写真を撮る時に学んだのは「日本画」だそうです。
やっぱりそうだ。写真をやる人は、写真から学ぶという道しか無いわけじゃない。
漫画を描くのに、漫画以外から学んでもいいんだ。
そんなようなお話が聴けます。
佐渡島さんも同じような事を言っていたなぁ。
本当に淡々とお話を聞くだけの講座ですが、興味が沸いた方がいましたら是非。
動画一つ買うと、月に1度開催される、安藤さんとZOOMでお話できる会にも参加出来るようになります。前に案内メールが来たけどビビって行けなかった…来月は頑張りたい…(私、こんなんばっかだなぁ)
…3つ勉のレポートなのに脱線しました。
いやでも、脱線のようで脱線でないというか、構図について大切な事を学ぼうと思ったらみんな何だかんだ同じこと言うなぁって。
だから「表現における大事なこと」ってどんな創作においても決まってるんだなって思います。
『ルールが決まってる』って事に気付いちゃうとちょっと楽になるな、と。
講座の中で何度か言っていたのだけど
『ルール』と『クリエイティブ』の中間が『エンターテイメント』なんだそうです。
ルールというのはフィルムスタディで言えば構図。
ジェスドロで言えばアナトミーとか。
そこにガチガチだと面白くない絵になってしまう。
クリエイティブになってくると、アートの領域。
ルールを無視してても、何か面白い!
でも、わかる人にしかわかんないよね!みたいなやつ。
その中間が「大衆」に対して伝える『エンターテイメント』なんだなぁ。
商売として多くの人に伝えることをやっていきたいなら
『ルール』を無視してもいけないし
『クリエイティブ』に走りすぎてもいけない。
両者を行ったり来たりしながら、人に受け入れてもらえるような良い塩梅を探していくのが大事なんだ。
10の構図
色々あるけど特に大事な構図について。
この10個をまず覚えて、それを組み合わせていくと便利!
セミナーレジュメ自体は公開禁止なのですが、ツイートしているものならいいよね。
講座を受けると、こういうわかりやすいレジュメが物凄い量頂ける。
…どれを印刷しようかな…
この「構図にはこういうパターンがあるよ」「そしてそのパターンによってこういう効果があるよ」というのがわかると、自分の作品作りに使っていける…!
無意識にアオリの構図にしていたものも、アオリにすることで与える相手の優位感があると聞いて「確かにあの場面はそうしたかったから無意識にあの構図を使ってたのか…」ってなった。
知識があるから出てくる無意識もあるだろうから、それが自然に出るまでフィルムスタディしていきたいな。
フィルムスタディ実践
フィルムスタディとは、良き構図を見て、それをまず枠にはめて模写すること。
きれいに描かなくていい。似せなくていい。
「この構図はなんで”いいなぁ”って感じるのか」それを知るためにやることだから、画面全体におけるモノのサイズとか色味とか雰囲気を掴むためにざっくりやるのが大切。
だから1枚2分ぐらいでざざーっとやるのがいいよ。
短い時間で印象を掴む。ジェスドロと同じだ。
だから簡単。だから続けられる。だから楽しい。
今回フィルムスタディに使ったのはジブリの絵。
これをまず模写してみる。
「三分割法」がわかるように、縦横3分割した線を引く。そしてその交差部分に何があるかを見てみたり。
画面を構成する「大きなもの」「中くらいのもの」「小さなもの」
さっき学んだ10の構図のうち、どれを使っているか。
そういうのを模写しながら観察してみる。
では実践。
講義ではジブリのサイトでフリー配布している画像を使っています。
そしてそれのチェンジして自分の世界に使う。
右上の構図と、左下の構図を使って違うものにしてみる。
出来るだけ属性を変えて、全然違うものにして遊ぶ。
何だかんだ、良い構図だと収まりが良い絵になるのだ。
凄いもんです。
フィルムスタディの場面探し
これ、最初講義が終わったあとやろうと思ったんだけど「場面探し」がとにかく大変で。なにかから「グッとくる場面を探す」のがめんどくさい。
めんどくさいと感じてしまうと、続かない。
うーん。フィルムスタディ面白かったけど、続けるのは大変かもなぁ。
そんなことを思っていたらボーンデジタルさんがこんなツイートをしてくれた。
https://twitter.com/Sully_BDPUB/status/1527085355895525376
私は最近このツイートに貼ってるリンクでフィルムスタディしてます。
カッコいい場面が沢山あるので、しばらくこれで修行できそうです。
一日1カットの模写とチェンジをこんな感じでざっくりと楽しんでるよ。
時間はかけない。これも絶対、丁寧にやるとやりたくなくなるから。
続けることが力になると思うので、ゆるゆると続けていけたらいいなーと思ってます。
講義動画など
3つ勉受けたかったけど受けられなかった!
フィルムスタディ講座聞いてみたい!と思う人には、こういう講座の販売もあるよ(回し者みたいになってきた)
※今回の3つ勉とは違うものです。
こうやって私みたいなのが文章でまとめたの読むより、講座受けることの何がいいって…この資料スライドを全部もらえることと、目の前でフィルムスタディするのが見れるってことなんだよなぁ。
あー、こんな感じで描くんだ。
えっ、ほんとに数分でこうやって描けるようになるの…?
…ってなる。
あと、8月には8つ勉もあるそうです。
8つ勉は、砂糖ふくろうさんと、砂糖ふくろうさんの師匠である森田唯さんが二人でやる講座。
無料動画で見たけど、森田唯さんの喋りがめちゃくちゃおもろい。
こんなノリのセミナーアリか。
ジェスチャードローイング
cafeスケッチ
フィルムスタディー
フィルムスタディーCHANGE
風景スケッチ
風景スケッチ+人物
リファレンスからショートストーリー
3幕構成ショートストーリー
全部で8つ学べるから8つ勉。
今回のは3つだから3つ勉。
こうやって見ると、実は4つ勉だ(お得)
前半のが、3つ勉でやったことだけど…
後半のやつこそ、漫画描きには必要なものでは…
8つ勉も受けたいな…
夏までになんとかお金を…
オススメされていた本
今回出てきた10の構図以外の、他のいろんな構図についてとか全部網羅されてる本らしい。
構図とその構図による効果を学ぶのは、私的に超楽しい『ルール』の部分なので、ほんとにこれはホシイ…。
砂糖先生が強烈に推していた。
パラパラするだけで勉強になるかならないとか。
上でツイート貼った、構図をたくさん集めてるリンク。
それを集めてるのがこのvisionの著者ということは、多分この本にはああいう美しい映画の場面などが沢山詰まっているのだ…
口コミ評価もすごく高い。
多分、今回セミナーに出て、一番欲しい本…。
だが、フルカラー写真がたっぷりということでやはりお高い。
お値段以上の価値があるだろうということもわかっているけど…
わかっているけど…!!!
…ということで、この記事を最後まで読んだ方、よろしければこちらから何か描かせて頂けると嬉しいです。
…という突如の営業活動。
一度も依頼受けたことないからわかんないんだけど、500円から自由に価格設定出来る…はず…
投げ銭したついでにその人に絵を描いてもらいたい!というスタンスのサイトなので「可哀想だからこいつにちょっと投資してやっか、ついでに絵も描いてもらっちゃおう」という方がいらしたら是非に…。
お子さんがなかなか言うこと聞いてくれない!って方だったら
「視覚支援」が出来るこんなイラストとか…(まさかのバズり)
突然こんなものが見えたという危ない(?)イラストとか…
「こんな感じのもの描いて」ってメッセージに入れてくれたら、頑張って描くので…!
visionが欲しいので…!!
8つ勉出たいので…!!!!
絵はいらん!それよりこの記事をオススメしたいぞ!という方は下からサポートすればオススメも出来ますので…
愛の手をお願いします…!
…と、最後に失礼しました。
このセミナーまとめが読んだ方に少しでもお役に立てていたら、幸いです。
あと一つ、カフェスケッチも後からぼちぼちとまとめていくよ。
ちなみに、初日のジェスドロ編はこちらから読めまーす。
どれもこれも長い…。もっと短く文をまとめられる人になりたい…。
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