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100回目の天皇杯漫遊記

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コロナ禍の中で開催された、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(天皇杯)を1回戦から決勝までを追いかけたコラム集です。書き下ろしのコラムもあり。単品でも購入できますが、…
既存メディアでは数行しか扱われなかった1回戦〜5回戦も、きちんと取材して写真を交えながらレポートし…
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#大学サッカー

『100回目の天皇杯漫遊記』【総括】第100回天皇杯から「東京五輪」が見える?

『100回目の天皇杯漫遊記』【総括】第100回天皇杯から「東京五輪」が見える?

 天皇杯 JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)は、川崎フロンターレの優勝で終了した。本稿を執筆しているのは、決勝から2日後の1月3日。明日4日には、同じく東京・新国立競技場を会場として、2020JリーグYBCルヴァンカップ決勝が開催される。この日から仕事始めという方も多いだろうから、第100回天皇杯の記憶は、急速に風化していくのは間違いない。

 今大会、1回戦から決勝まで密着

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Jクラブへの挑戦権をめぐる戦い【5回戦】Honda FC vs 筑波大学

Jクラブへの挑戦権をめぐる戦い【5回戦】Honda FC vs 筑波大学

■《卒業したらうち来ない?》という横断幕 12月20日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)の5回戦2試合が開催された。広島で13時にキックオフとなった福山シティFC vs 福井ユナイテッドFCは、福山が3-0で勝利してJクラブとの対戦の権利を得た。コロナ禍でレギュレーションが大きく変更されたとはいえ、広島県1部(J1から数えて6部)のクラブが、ここまで勝ち上がるのは異例

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コロナ禍での第100回天皇杯 【1回戦】ラインメール青森vs札幌大学

コロナ禍での第100回天皇杯 【1回戦】ラインメール青森vs札幌大学

■JFAが重視した第100回大会開催 9月16日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)の1回戦16試合が開催された。私は青森県八戸市のプライフーズスタジアムで開催された、青森県代表のラインメール青森と北海道代表の札幌大学のカードを取材。マッチナンバーは「3」だが、キックオフは13時と16試合の中では最も早い。平日の昼に試合が行われるのは、スタジアムに照明設備がないためだが

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100回目の天皇杯漫遊記 イントロダクション

100回目の天皇杯漫遊記 イントロダクション

■天皇杯とは正式名称は「天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会」。1921年から始まった日本で最も伝統のあるサッカーの日本選手権大会であり、JFA登録種別の第1種登録があれば予選に参加可能なオープントーナメントである。太平洋戦争などの理由で過去8大会が中止となったが、2020年には第100回記念大会が開催された。

■第100回大会のフォーマット新型コロナウイルスの流行により、日程やレギュレーシ

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なぜ天皇杯のnoteマガジンを発売するのか?『100回目の天皇杯漫遊記』まえがき

なぜ天皇杯のnoteマガジンを発売するのか?『100回目の天皇杯漫遊記』まえがき

 日本サッカー界とJFA(日本サッカー協会)にとって、2020年から21年にかけての2年間は、極めて重要な意味を持っていた。

 まず2020年には、東京五輪とパラリンピックが開催されることになっていた。そして2021年は、JFA創設からちょうど100周年に当たる記念すべき年である。この2つのビッグイベントをつなぐのが、天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)。大会は当初

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