- 運営しているクリエイター
#JFL
『100回目の天皇杯漫遊記』【総括】第100回天皇杯から「東京五輪」が見える?
天皇杯 JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)は、川崎フロンターレの優勝で終了した。本稿を執筆しているのは、決勝から2日後の1月3日。明日4日には、同じく東京・新国立競技場を会場として、2020JリーグYBCルヴァンカップ決勝が開催される。この日から仕事始めという方も多いだろうから、第100回天皇杯の記憶は、急速に風化していくのは間違いない。
今大会、1回戦から決勝まで密着
Jクラブへの挑戦権をめぐる戦い【5回戦】Honda FC vs 筑波大学
■《卒業したらうち来ない?》という横断幕 12月20日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)の5回戦2試合が開催された。広島で13時にキックオフとなった福山シティFC vs 福井ユナイテッドFCは、福山が3-0で勝利してJクラブとの対戦の権利を得た。コロナ禍でレギュレーションが大きく変更されたとはいえ、広島県1部(J1から数えて6部)のクラブが、ここまで勝ち上がるのは異例
もっとみるカップ戦で実現した新旧JFL王者の対戦【4回戦】ヴェルスパ大分 vs Honda FC
■JFL4連覇のHonda FCと初優勝のV大分 12月13日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)の4回戦4試合が各地で開催された。3回戦までは関東勢同士や九州勢同士など、地域ごとの対戦が続いていたが、4回戦からは「地域代表」同士による、天皇杯らしい顔合わせが実現。勝ち上がった8チームは、この4回戦と5回戦で2チームに絞られ、準々決勝でJクラブと対戦する権利が与えられる
もっとみる「地域代表」のラスト1枠をめぐって 【3回戦】高知ユナイテッドSC vs FC徳島
■高知と徳島、それぞれが痛感する「全国の壁」 11月11日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)3回戦の残り1試合が開催された。香川県丸亀市のPikaraスタジアムで、19時にキックオフを迎えるのは、高知県代表の高知ユナイテッドSCと徳島県代表のFC徳島。両者は昨シーズンまで四国リーグで優勝争いをする間柄であったが、昨年の地域CL(全国地域サッカーチャンピオンズリーグ)で
もっとみるコロナ禍での第100回天皇杯 【1回戦】ラインメール青森vs札幌大学
■JFAが重視した第100回大会開催 9月16日、天皇杯JFA第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)の1回戦16試合が開催された。私は青森県八戸市のプライフーズスタジアムで開催された、青森県代表のラインメール青森と北海道代表の札幌大学のカードを取材。マッチナンバーは「3」だが、キックオフは13時と16試合の中では最も早い。平日の昼に試合が行われるのは、スタジアムに照明設備がないためだが
もっとみる100回目の天皇杯漫遊記 イントロダクション
■天皇杯とは正式名称は「天皇杯 JFA 全日本サッカー選手権大会」。1921年から始まった日本で最も伝統のあるサッカーの日本選手権大会であり、JFA登録種別の第1種登録があれば予選に参加可能なオープントーナメントである。太平洋戦争などの理由で過去8大会が中止となったが、2020年には第100回記念大会が開催された。
■第100回大会のフォーマット新型コロナウイルスの流行により、日程やレギュレーシ
なぜ天皇杯のnoteマガジンを発売するのか?『100回目の天皇杯漫遊記』まえがき
日本サッカー界とJFA(日本サッカー協会)にとって、2020年から21年にかけての2年間は、極めて重要な意味を持っていた。
まず2020年には、東京五輪とパラリンピックが開催されることになっていた。そして2021年は、JFA創設からちょうど100周年に当たる記念すべき年である。この2つのビッグイベントをつなぐのが、天皇杯 JFA 第100回全日本サッカー選手権大会(以下、天皇杯)。大会は当初