自家焙煎したコーヒーを飲み比べ!
仕事や勉強、料理など、何かを成し遂げたときの達成感は、それにかけた労力と“想い”に比例すると、つくづく思う。
焙煎器「くるくるカンカン」を用いた初めてのコーヒー豆焙煎もいよいよ大詰め! 今回は自家焙煎した豆で淹れたコーヒーを飲みながらバーベキューを楽しむ時間!
果たして、ライターFM中西をはじめとするメンバーたちは味の違いがわかる大人になれるのか?
おいしさ格別! 特別なコーヒー抽出法とは?
コーヒーを淹れる道具にもこだわる
本当は焙煎後1〜2週間後が飲み頃だそうだが、苦労して焙煎したコーヒー豆だ。好奇心の赴くまま、今すぐ煎りたて・挽きたてを味わってしまおう!
そういえば、このあとはどんな道具が必要になるのだろう? と思っていたら、 #てさぐり部 のコーヒー番長こと石田さんが本格的な道具を用意してくれていた!
コーヒーを飲む際には、まず焙煎したコーヒー豆を粉にする必要がある。そのための機械をコーヒーミルという。今回は石田さんが用意してくれた「みるっこ」という富士珈機の製品を使っていく。ちなみにこれは石田さんの私物である。
豆を挽いて「コーヒー粉」にする
「みるっこ」は、豆をセットしスイッチを入れるだけで、誰でも簡単にコーヒー粉を作ることが出来る。デザインもシンプルで、通常は豆を挽く際に大きな音が出るそうだが、音が気にならないよう静音設計されている。
ドリッパーのサイズに合わせ、まずは浅煎り・深煎り共にコーヒー豆を50gずつ計る。10gで1杯のコーヒーを楽しむことができ、これで合計10杯分のコーヒーを作れるという。なお1杯辺り10gはあくまで目安。15〜20gくらい贅沢に使って抽出することも可能だ。
計量した豆をミルに投入していく。ふたをし、豆の粒度を調整したらスイッチオン! 下には受け皿となる器があり、ものの数秒でコーヒー粉を器に注いでいく。
粉にするとコーヒーの匂いがより強くなり、甘い香りが辺りに立ち込める!
ペーパー? ネル? ドリップフィルターを変えてみる
次に、お湯を注ぎ、滴り落ちるようにして抽出するドリップという工程へ。主にペーパードリップとネルドリップの二つの方法があるそう。
まずは石田さんにペーパードリップでコーヒーを淹れてもらう。
ペーパーフィルターを使ったハンドドリップ
粉にお湯をかけながらゆっくりと濾(こ)していくが、石田さんによれば、お湯の温度によって味が全く変わるらしく、今回は85度に設定。粉を蒸らすために、中心にポタポタとゆっくりお湯をかけ、ペーパーにお湯がかからないようにするのがポイントだそうだ。
ゆっくりと粉にお湯を垂らしていくと、粉が蒸しパンのように膨らんでいく! まるで生き物がお風呂でリラックスしているようだ。石田さんによると、しっかり焙煎した挽きたての豆でないと、こうはならないそうだ。
専門店も採用するネルドリップ方式
続いて、富士珈機のネルドリップ専用機「ねるっこ」を使ってドリップしていく。ネルドリップは、ネルと呼ばれる布でできたフィルターに粉を入れ、濾していく手法だ。
コーヒー専門店ではネルドリップを使用することが多く、豆本来の美味しさを感じることが出来るそう。ペーパーよりもお湯の注ぎ方などが無難しいとされるが、それを簡単にできるようにしたのがねるっこだ。(これもコーヒー番長石田さんの私物)
なお、ねるっこについては、下記の動画で詳しく解説されている。より本格的なコーヒーにこだわりたい方はぜひ参照していただきたい。
さあ、いよいよペーパードリップとネルドリップで淹れたコーヒーが、それぞれマグカップに注がれる。
今日という一日を、この一杯のために生きてきた!──と言うのは少々大げさかもしれないが、まさにそんな気分。厳かなモーションでコップを持ち、いざ口に運ぶ。
果たして、その味は!
煎り方・淹れ方で本当に味は変わる?
今回用意したコーヒーは
浅煎りペーパードリップコーヒー
深煎りペーパードリップコーヒー
浅煎りネルドリップコーヒー
の三種類だ。
果実っぽい浅煎りと、まろみのある深煎り
まずは浅煎りのペーパードリップコーヒーから飲んでいこう。香りを嗅いでみると、豆をかじった時より鮮明に果実っぽい匂いとコーヒーらしい香ばしさが感じられた。一口飲んでみると、ほのかな酸味とえぐみの無い心地よい苦みが口いっぱいに広がる。素人ながら、素材の風味を邪魔することのない、食事にぴったりなコーヒーだと感じた。
続いて深煎りコーヒーを飲んでみる。浅煎りと比べると苦みが強く、普段飲んでいるコーヒーに近い感じだ。ただ、市販のコーヒーと比べて苦みが柔らかい。「これは苦いですよ!」という自己主張はなく、深みとまろみのある苦みになっている。浅煎りが食中なら、こちらは食後や目覚めの一杯にいただきたい。個人的に「コーヒー飲んでる感」があるのは深煎りだ。
ネルドリップで豆本来のポテンシャルが引き出されている!
最後に、浅煎りのネルドリップコーヒーを飲んでみる。そこまで違いは無いのでは……と最初は思っていたが、飲んでみると全く違う!
一回目のペーパドリップの浅煎りコーヒーは、酸味とともに少しザラッとした苦みが感じられたが、ネルドリップの浅煎りコーヒーはそれが全くと言っていいほど感じられない。苦みの角が取れたような、まとまりのある味わいだ。福島社長によると「(ネルドリップの方が)豆本来のポテンシャルを最大限まで引き出す」そうだ。
美味しい料理を囲み、コーヒーとお酒を片手にメンバーと語り合う。
今までの人生で百杯以上は飲んできたが、こんなに美味しく感じられるコーヒーは生まれて初めてだ。
次回はシリーズ最終回。富士珈機はなぜくるくるカンカンを世に送り出したのか? タイパ・コスパが重視される現代で #てさぐり部 の活動意義はどこにあるのか?
くるくるカンカン開発秘話と、てさぐり部の活動への“想い”に迫る!
(次回に続く)
クレジット
ライター:FM中西
編集:いからしひろき(きいてかく合同会社)
カメラ:橋口健志(合同会社ピノグリ)
取材協力:Mt.TAKAO BASE CAMP
制作協力:富士珈機
#てさぐり部 は仲間を大募集
#てさぐり部 は「知りたい・食べてみたい・やってみたい」──そんな知的好奇心だけを武器に、ちょっと難しいことに果敢に取り組み、手さぐりで挑戦する楽しさを見つけようというメディアです。
決まったメンバーを「 #てさぐり部 」と呼んでいるわけではなく、答えのない挑戦を楽しむ人たちの総称として使っています。
だから、なにかちょっと難しいことに取り組む人はみんな #てさぐり部 です。noteをはじめ、公式InstagramやXでのコミュニケーションなど、積極的にハッシュタグを使ってくださいね!