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魏志倭人伝を論理的に考えると卑弥呼は伊都国にいた(4)

卑弥呼の国(倭国)

 今まで示してきた事から、卑弥呼がいた倭国は、 対海国、一大国、末盧国、伊都国、奴国、不弥国からなる国家だったと私は考えています。
 この中で伊都国は代々国王がいる所ですが、国王は女王に統属しています。帯方郡の使者が常に留まる所であり、女王国の北の地域を検察する「一大率」があります。「爾支」という官と、「泄謨觚」「柄渠觚」という副がいます。
 その他の国に王はいません。末盧国には官もいません。その他の国には官と副がおり、官の名は全て違いますが、副はすべて「卑奴母離」です。
 これらのことから、伊都国が倭国の首都であり、卑弥呼はここに居たのだと思います。末盧国以外の国は、現代に当てはめると県にあたり、官と副が伊都国から派遣されています。末盧国は伊都国の一地方と考えます。倭国は伊都国が発展してできた国です。
 そうであれば、後漢書にある印綬を授けられた倭奴国は「倭の奴国」でなくて「倭奴(イド)国」、すなわち、昔の伊都国だと考えるのが妥当です。旧唐書の倭国伝にある「倭国は古の倭奴国なり」とう文もこの考えを支持します。もし、倭奴国が「倭の奴国」なら「倭国は古の奴国なり」と記述したのではないでしょうか? 「倭国は古の倭の奴国なり」はおかしいと感じます。
 次回は、倭国大乱について考えます。

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