#1640 他律的or自律的な波打ち
人間には「気分の浮き沈み」がある。
浮き沈みが激しい人もいれば、穏やかで安定している人もいる。
それはそれぞれの個性によるものだ。
そのような「気分の浮き沈み」いわば「心の波打ち」をメタ的に俯瞰し、自己認識できることが必要だ。
「今、自分はやる気に満ち溢れている」
「今、自分はやる気がない」
このように自分の状態を俯瞰し、認識することがとても重要なのである。
そして、できればその「心の波打ち」をコントロールできるとよい。
このように「自律的な波打ち」が最も健全なのである。
だからこそ、「自律的な波打ち」の様相は、子どもそれぞれの個性によって変容してくる。
個々でバラバラな波打ちとなるのだ。
しかし、教師はこのことを自覚することなく、子どもを一方的に叱りつけ、矯正しようとする。
教師が子どもの「心の波打ち」をコントロールしようとするわけである。
そうなると、「他律的な波打ち」となる。
それが「子ども個人」の場合もあれば、「学級全体」という場合もある。
学級全体が教師にコントロールされた場合、教師によって生じた「他律的な波打ち」は一斉に同様に変容することになる。
これにより、学級全体が一気にやる気をなくしたり、勢いがスローダウンしたりする。
これを防ぐためには、日頃から教師が子どもたちをコントロールするのではなく、子どもたち個々に自律的に波打ちをコントロールしてもらうことが重要となる。
そこで必要になるのが、「気分の浮き沈み」「心の波打ち」をメタ的に俯瞰できる「心マトリクス」である。
これを子どもたちとも共有することで、「今の自分の状態」を認識してもらうことができる。
つまり、「ネガティブな状態」も「ポジティブな状態」も許容するのである。
そして、「心マトリクス」をもとに、自己の状態を俯瞰し、適切にコントロールできるようにする。
これが「自律的な波打ち」を実現してくれるのである。
来年度からは、ぜひとも「心マトリクス」を活用していきたい。
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