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#1925 テーマ追求学習の道徳科授業

今回は、杉本遼氏の著書『Qの仕掛けで教材研究・パワー全開で道徳科授業』からの学びを整理していく。


・楽しい道徳科授業の3条件
➀「?」があること ※主体的な学び
②子どもたちのやり取りが対話・議論になっていること ※対話的な学び
③「!」が生まれること ※深い学び

・「安全運転型」から「冒険運転型」の授業へ
➀子どもが気になることや考えたいことを明確にもつ
②それぞれが思いをもち、話し合いが進められる
③途中に議論が巻き起こったりして、道に迷うこともある
④一人一人が自分の納得を見つける

・なかなか具が見えない「おにぎり型」から「サンドイッチ型」の授業へ
➀導入でテーマを示す
②教材を通した多様な発問(問題)で追求する
③最後にはじめに示したテーマに戻る

・子どもを「レール」に乗せるのではなく、授業に「余白」をつくり、子どもに任せる。

・テーマ追求学習の教材研究
➀問題→Qの仕掛け
②テーマ→内容項目キーワード+5つの視点

・教材の「よさ・特徴」をツッコミによって発見する→「問題」となる

・Qの仕掛けと発問例
人物の行動や教材全体で価値を伝える
「この話の道徳的価値は?」「なぜこの話から道徳的価値を感じるの?」
「この話からどんなことが学べるのだろう?」
印象深い題名・キーワード
「~ってどういうこと?」「登場人物のどこが~?」
人物の気持ちや行動の変化
「どうして変わったの?」「前と後では何が違うの?」
「どんなことに気がついたの?」
対照的な考え方の比較
「~と…はどんな違いがある?」「似ているところと違うところは?」
書かれていない思いや考え
「登場人物はどう思った?」「登場人物は何を考えているのだろう?」
「登場人物はどんな思いで~したのだろう?」
普通はできない・そうならない
「なぜ~したの?」「どのような思いで~したの?」
「どこまでは~してよかったの?」「~したことをどう思う?」
「なぜそこまでするのか?」
葛藤や考え方の対立
「どちらの方が道徳的価値がある?」「なぜ迷ってしまうのだろう?」
「もし自分が登場人物だったらどうする?」
書かれていない行動とこれから
「これからどうしたと思う?」「自分だったらどうする?」
「何を話したの?」「どのようにしたの?」
「もしも…」
「もしも、~だったら?」

・5つの視点とテーマをつくる問い
価値の意味・成立条件
「~とは何か?」「~とはどういうことか?」
「~には何が大事だろう?」「~のための条件とは何か?」
変容
「どうしたら~できるだろう?」「どうしたら~な人になれる?」
「どうやって~な自分を変えていく?」
比較
「~と…では何が違うのだろう?」
「~と…の似ているところや違うところは何か?」
価値の理由、効用・目的
「なぜ~するのが大事なのだろう?」
「~するとどんないいことがあるのだろう?」
「~するのは何のため?」
価値判断
「~をどう大事にしていけばよい?」「どんな~を実現していく?」
「~のためにどうしていく?」「~と…はどう決めるの?」
「~と…はどう大事にしていけばよいのだろう?」

・テーマ追求学習の流れ
➀テーマへの問題意識を高める
②テーマの設定
③教材の提示
④問題の設定
⑤子どもの対話と教師の問い返し・追発問
⑥テーマに対する納得解をもつ

・「中心発問」を用意しない
 →子どもの抱いた疑問や問いに寄り添う
 →そのために、「Qの仕掛け」で複数の「問題」を想定しておく


以上が書籍からの学びである。

今後の道徳科授業づくりに生かしていきたい。

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