#1678 「使える知識」としての見方・考え方
断片的で、何のつながりもない、個別的な知識は役に立たない。
しかし、学校教育では、このような役に立たない知識が伝達・注入されがちだ。
それは、「ペーパーテストで高い点数をとること」にはつながるかもしれない。
しかし、将来における問題解決には一切役に立たないだろう。
このような「使えない知識」を子どもに伝達・注入しても無意味なのである。
学校教育では、「使える知識」を獲得させることが必要だ。
そのためには、知識を教えたり、気づかせたりするときに「どうしてそうなのか?」を考えさせることが重要となる。
ある知識に対して、「どうしてそうなのか?」を考えることで、その知識が使える理由や根拠を理解することができる。
知識が使える理由や根拠を理解できれば、問題場面が変わったとしても、それを活用することができる。
まさに「使える知識」となるのだ。
このような「使える知識」を獲得するためには、「どうしてそうなるのか?」を考えることが大切なのである。
その際に必要となるのが、教科等特有の「見方・考え方」である。
「見方・考え方」を働かせることで、知識を構造的に理解することができる。
知識同士をつなげ、概念的な理解に至ることができる。
「見方・考え方」を働かせることで、その知識が「どうしてそうなるのか?」を理解することができる。
これにより、知識が使える理由や根拠も理解することができるのだ。
そうすれば、様々な場面で知識を活用していくことができるだろう。
以上のように、単なる断片的な知識を「使える知識」に変容させるためには、「見方・考え方」が必須なのである。
そして、「見方・考え方」自体も「使える知識」なのである。
これからは、子どもたちに「使えない断片的な知識」を伝達・注入するのではなく、「見方・考え方に裏打ちされた使える知識」を獲得させていくようにしたい。