#296 発問の組織化の類別
前回に引き続き、発問について整理してみる。
発問は大きく分けて3つの組織化の方法がある。
論理的な組織化、科学的な組織化、心理的な組織化である。
論理的な組織化
発問は授業の中の文脈において成立する。
いきなり唐突に発問しても、子どもが混乱してしまう。
だから文脈に合った発問をすることが大切だ。
そのためには「指導言」を意識する必要がある。
指導言は3つある。
指示、発問、説明である。
指示は子どもの行動に働きかける指導言。
発問は子どもの思考に働きかける指導言。
そして、説明は指示や発問を支えるフレームをつくる指導言。
これら3つを、授業の文脈によって使い分けていく。
だから発問だけを極めてもダメだ。
残りの指示と説明も駆使しなければならないのだ。
科学的な組織化
発問は教科の特性に応じたものでなければならない。
国語なら国語に適した発問、算数なら算数に適した発問がある。
当該教科の見方・考え方に応じた発問を考える必要がある。
絞るための発問:what, where, when, who, which
広げるための発問:how
深めるための発問:why
上記はどの教科でも活用できるだろう。
心理的な組織化
発問は、投げかける子どもの実態に応じたものでなければならない。
低学年向け、中学年向け、高学年向けなど。
また「ゆさぶり発問」で、子どもを心理的にゆさぶることも効果的だ。
「~さんの考えをもう一度言える?」「~さんの考えの続きを言える?」「~さんの考えってどういうこと?」などの再生・継続・解釈の発問も有効である。
このように子どもの実態に応じて、適切な発問を考えることが大切だ。
ここまで発問を考える時の3つの類別について述べてきた。
3つを意識しながら、発問を組織していきたい。
では。