【繊細なHSPはロングスリーパー?疲れが取れる睡眠方法を解説】
HSPには、よく寝る人(ロングスリーパー)が多い印象ですが、中には睡眠不足に悩むショートスリーパーもいます。
HSPによく寝る人が多い理由や睡眠との関係、疲労回復に効果的な快眠方法について紹介します。
HSPの特徴
HSPとは生まれつき感情がとても機微で繊細な人のことをいいます。
現代社会では、全人口の約2割、5人に1人がHSPであると推測されています。HSPの特徴には以下のようなものがあげられます。
●物事を深く考える習性がある
●人が気にも留めないような些細なことが気になってしまう
●感受性が強く、想像力が豊かである
●共感力が高く、他人に感情移入しやすい
●感覚が鋭く、音や光、においなどに敏感である
上述以外でも、HSPにはよく寝る人(ロングスリーパー)が多いという特徴もあります。
次に、なぜHSPによく寝る人が多いのか、その理由について見ていきましょう。
HSPによく寝る人(ロングスリーパー)が多い理由
HSPによく寝る人(ロングスリーパー)が多い理由は、疲れをためやすい気質だからです。
HSPの人は繊細であるがゆえ、ストレスや刺激に対して過剰に影響を受けてしまって、疲れやすいです。
また、その繊細な気質から他人に相談できずに疲れやストレスを発散できずに溜め込みやすいです。
このせいで、HSPは慢性的に疲れた状態が続き、睡眠を多くとることで心身の安定を図ろうとしているのです。
よく寝るという行動は、疲れた体を癒すための当然の生理現象です。
ではなぜ、たくさん寝ないと回復できないほど、HSPの人は疲れてしまうのでしょうか。HSPが疲れやすい原因には次のようなことが考えられます。
仕事や職場の人間関係に疲れてしまう
繊細であるHSPにとって、仕事や職場の人間関係が疲労の大きな原因となっている可能性が高いでしょう。
周囲の人間にとても気をつかうため、職場では楽しそうにしていても、家に帰ってぐったり疲れているというのは珍しくありません。
また、仕事でノルマや目標を課せられたりすると、過度なプレッシャーを感じてしまい、ストレスや心労につながることもあります。
敏感過ぎて疲れてしまう
HSPは音や光、においなどに敏感です。
騒音や強い日差しが苦手で不快感を感じる人もいます。また、近くで誰かが悲しんでいると、強く感情移入してしまい自分も悲しい気持ちになってしまう人もいます。
このように敏感すぎることで感情が大きく揺さぶられるため、日常的に気疲れしやすいです。
深く考えすぎて疲れてしまう
HSPには、物事を深く考える特性があります。
頭の中で複雑に思考を巡らせるため、脳が疲労してしまい疲れやすくなってしまうのです。
また、他の人が気にも留めない些細なことでも、HSPの人は気になってしまい深く考えてしまいます。
HSPの人は他の人と比べて、このようなことが日常的に多くあるため、疲れをためてしまいやすいのです。
HSPと睡眠の関係
HSPは疲れをとるために睡眠過多になる傾向がありますが、中には睡眠不足のHSPも存在します。
HSPと睡眠にはどのような関係があるのでしょうか。睡眠過多と睡眠不足、2つのケースでHSPとの関係を詳しく見ていきましょう。
睡眠過多(ロングスリーパー)
HSPの人は元々疲れやすい気質であるため、脳や体が休息を必要として自然と睡眠過多となってしまう傾向にあります。
疲れ以外でも、ストレスも睡眠過多の原因となることがあります。
ストレスによって睡眠中に交感神経優位の状態が続くと、眠りが浅くなってしまうため、多く寝て睡眠の質をカバーしようとするのです。
「睡眠過多=怠け者」といった世間的なイメージから、HSPの人の中には「自分は怠け者なのでは」と感じる方もいるようです。
しかし、身体や心を健やかに保つためにも、睡眠をしっかりとることは必要であるため、気にすることは全くありません。
仕事中に意識が飛んでしまうレベルであれば、HSPではなく病気を疑ったり、病院で受診する事をお勧めします。
また、人よりも睡眠時間が多いことで不安になる方もいますが、翌朝起きた時にしっかり疲れがとれているようであれば、特に大きな心配はないでしょう。
逆に、睡眠過多にもかかわらず、心身の疲れが取れていないようであれば、睡眠の質を向上させる必要があります。
睡眠不足(ショートスリーパー)と過覚醒の関係
HSPの特性の現れ方は人によって違いがあるため、一概に「HSP=睡眠過多」であると言えません。
HSPの人の中には、睡眠不足で悩んでいる人もいるのです。
HSPが睡眠不足になる原因のひとつとして、感覚が過度に敏感あることがあげられるでしょう。
HSPの人は、日常の些細な音や光、においなどに対して敏感に反応してしまうところもあります。
寝ている間に同様なことが起きると、気になりすぎて眠れなくなってしまうのです。
他にも、日中起きた出来事を気にしすぎて眠れないと言うHSPの人もいます。
人は、「緊張した状態では交感神経が優位な”活動状態”」、「リラックスした状態では副交感神経が優位な”休息状態”」です。この2つを無意識に切り替えて効率よく対応しています。
しかし、HSPのように常に緊張状態が続くと副交感神経が正常に機能せず、常に交感神経が優位で「過覚醒」状態です。
この過覚醒状態では、寝る準備をして布団に入っても体が活動状態のため、寝つきが悪いです。また、睡眠の質も低下し、些細な物音や光などの刺激で目が覚めてしまいます。
HSPはその気質から、過覚醒状態になりやすいです。そのため睡眠不足に繋がるという関係性です。
過覚醒状態が続くと、寝つきが悪いことに加え、動悸、口の乾き、肩こり、頭痛を引き起こします。
さらに悪化すると内蔵機能の低下や抵抗力の低下に繋がり、病気がちになったり、自律神経のバランスが乱れて喘息・発作・脱毛・うつ・月経不順につながります。
元々、HSPの人は疲れやストレスをため込みやすい気質であるため、睡眠不足は望ましいことではありません。
心身の健康を維持するためにも、しっかり睡眠を取ることが必要です。
快眠の定義
快眠とは、心地よく眠れている又はぐっすり眠れている状態をいいます。
快眠で得られる効果は、翌朝目覚めた時に気持ちがリフレッシュできている、心身の疲れがしっかり取れているなどが挙げられます。
これらの効果が得られていない場合は、快眠ができていないと言えるでしょう。
快眠できていない状態が続くと、次のようなリスクが生じる可能性があります。
●注意力が低下し仕事でのミスが増える
●疲労が取れないため体の不調が起きる
●うつ病といった心の病気につながってしまう
このように、快眠できていないと仕事や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。しっかり快眠を得ることは非常に重要なことであると言えるでしょう。
HSPの人で「よく寝ているのになかな疲れがとれない」と感じている場合は、快眠が得られていない可能性があります。
次に、快眠を得るための改善方法について紹介しますので、心当たりのある方は是非参考にして下さい。
改善への手順
ここでは、睡眠の質を上げるおすすめの快眠方法について紹介します。
快眠方法を紹介する前に、HSPの人は環境変化にも敏感ということを理解しておきましょう。
快眠の為に行ったものでも、逆に寝つきが悪くなる可能性もあります。
以下のような逆効果に注意しましょう。
耳栓によって雑音は遮断されたものの、耳栓そのものの違和感が気になって寝れない。
➡部屋の壁や窓に防音効果のあるシートを貼るなどの対策に切り替えましょう。
アイマスクによって光は遮断されたものの、アイマスクそのものの存在が気になって寝れない。
➡社交率の高いカーテンや、寝る前には電子機器の電源を切って部屋の明かりを極力無くすなどの対策をしましょう。
寝具の生地を変えてみたものの、肌ざわりが変わってしまって気になって寝れない。
➡高いから良いもの、オススメされているから万人受けするとは限りません。いつもの寝具のほうが、寝つきが良いと思えば無理に変える必要はありません。
アロマを利用してみたものの、においが気になって眠れない。
➡その場合には、「安心するいつものにおい」を優先しましょう。
①寝具を見直してみる
HSPの人は、他の人よりも感覚が非常に敏感です。
外部からの音・光・振動、またはによる刺激、布団・毛布・シーツ・枕・衣類などが肌に触れたときに受ける刺激などがすごく気になって、快眠の妨げとなることがあります。
この場合は、寝具や快眠アイテムを見直すことで、睡眠の質が改善されるかもしれません。
枕の高さやマットレスの硬さが、自分の体にあっているかチェックしてみましょう。
また、肌触りのよい掛け布団やパジャマを使用するのも、肌への刺激を和らげる効果があります。
他にも、窓の外の光や音が気になって寝つけないのであれば、就寝用のアイマスクや耳栓を使用するのがおすすめです。
②快眠グッズを使用してみる
寝る前に心を落ち着かせてくれるグッズを使用するのも、快眠を得るために効果的です。
たとえば、抱き枕を使ってみるのも良いかもしれません。
抱き枕は心を落ち着かせるだけでなく、横向き寝の体の負担を軽減してくれる効果もあるのでおすすめです。
また、アロマの香りが落ち着くという方は、アロマキャンドルを取り入れてみても良いでしょう。キャンドルの炎の揺らぎには、心を穏やかにする効果もありますので、リラックスして眠りにつくことができるでしょう。
③夕食は就寝の3時間前までに済ませる
食べた物が胃で消化されるまでに約3時間かかると言われていますので、夕食は就寝の3時間前に済ませるのが望ましいでしょう。
食べすぎは消化に時間をかけてしまいますので、腹八分目にするのが良いです。残業などで就寝3時間前に食事を取るのが難しい場合は、煮込みうどんや雑炊など消化に良い食べ物が取るようにしましょう。
また、アルコールやコーヒーなどのカフェイン飲料を避けましょう。これらは寝つきを悪くしてしまいますので、夜摂取するのはNGです。
飲み物は、体を温めてくれる白湯やホットミルクがおすすめです。
④お風呂入ってしっかり体を温める
夜寝る前にお風呂に入って体を温めるのも、睡眠の改善に効果があります。
寝る2時間前に、ぬるめのお湯(40℃くらい)に浸かると、リラックス効果が得られ寝つきがよくなります。
また、お湯に浸かって体の深部を温めてから、湯上り後徐々に体温を下げていくことで、眠気を誘発してぐっすり眠ることができます。
お風呂に入るときは、軽くストレッチしてみたり、マッサージしてみたりするのもリラックス効果を高めてくれるのでおすすめです。
⑤夜寝る前はパソコンやスマートフォンを使用しない
夜寝る前にスマートフォンやパソコンを使用するのは控えた方が良いでしょう。
理由は、スマートフォンやパソコンの画面から発せられるブルーライトにあります。
夜寝る前にブルーライトを浴びると、脳に刺激を与えてしまいって睡眠を促すメラトニンの分泌を抑えられてしまいます。
結果的に、睡眠の質を下げてしまうのです。
また、繊細なHSPの人にとっては、就寝前のSNSチェックもおすすめできません。
SNSのネガティブな書き込みがストレスとなって、寝つきを悪くする原因にもなります。
就寝前はスマートフォンやパソコンを手放し、リラックスできる本や音楽に触れて過ごすようにしましょう。
⑥夜更かしせずに朝決まった時間に起きる
夜更かしは成長ホルモンの分泌を抑えてしまうので、疲れをしっかりとるためにも早めにベッドに入るようにしましょう。
入眠を促すには、徐々に照明の明るさを落としていくのが効果的です。
また、朝は毎日同じ時間に起きるのが望ましいです。就寝時間と起床時間を一定に保つことで体内時計のリズムが整い、毎日の睡眠の質も向上します。
平日も休日もできるだけ同じように、就寝と起床の時間を合わせられると良いでしょう。
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