『機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅵ 前夜 赤い彗星』(オリジナルアニメシリーズ)
視聴環境:Amazon prime video
※多少ネタバレします。
【内容】
安彦良和によるファーストガンダムの番外編的な再映像化作品。
赤い彗星として活躍を始めるシャーを中心として描いたシリーズ6作目。
【感想】
ジオン側のキャラクターが黒い三連星を始めとしてドズルなど、昭和ぽいガサツキャラクターだなあと…
あと、「私に跪け、神よ!」とか、シャーの台詞がいちいち臭い…というか演劇的だなあと…
対するドレンなどのようなサラリーマン的な立ち位置のおっさんがちょいちょい発する台詞のリアリティーのある台詞も良い味を出しているなあと…
今回のエピソードは、特にザビ家内の人間関係を、戦争を交えて描くことで、より立体的に描いていると感じました。
ファーストガンダムの作品世界に、安彦良和が更によりリアリティーを持った物語としているのが、この作品の魅力になっているのだなあと…
基本的には、リアリティーのある設定に、宇宙戦艦ヤマト的な宇宙戦争要素にプラスして、ロボット(モビルスール)による戦闘という要素を導入することで、フレッシュな戦闘シーンを実現したんだなあと…
ただ、やはりファーストガンダムは、モビルスーツ戦も魅力の1つだんだなあと、改めて感じたりもしました。
数年前に、春日太一が指摘していたファーストガンダムは、実は時代劇的な殺陣の延長線上でモビルスーツ戦が作られているとかといった指摘も思い出されたりしました。
現実的今の技術を想定してみると、aiなどを使用した兵器での戦闘となり、こんなに人間が操作するようなアナログな戦闘にはならないのでしょうが…
ウクライナが戦闘用ドローンの開発を行っているなんてニュースを聴いたり…
まあ、このガンダム世界は、スチームパンク的なありえたかもしれない世界といったものとして、消費されていくんだろうなあと思ったりしました。
最近、『スターウォーズ』や『ファイナルファンタジー』、『ナウシカ』など、色んなサブカルチャー作品が歌舞伎化されている中、ファーストガンダムシリーズなども歌舞伎になったりするかもなあと…
ファーストガンダムの頃の声優も、ある程度揃った状態での収録というのが出来る時点で、作品が作れたのも、このシリーズをこの時期にやれて良かったなあと思ったりしました。
少なくともシャアとアムロは、オリジナルの声優さんにやってもらいたいなあと…
6作目で終わりになってしまって、まだまだ観たかったなあと…
ファーストガンダムのエピソードの寸前で終わるっていうのは、それなりに作品の終わりとしては悪くないなあと…
まあ、もしかすると満を持して、新たにファーストガンダム作ったりするかもっていう終わり方にも思える終わり方とも映る終わらせ方と感じました。
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』の成功で、また新しいガンダムの可能性が模索されることとなったりして、その影響で色んなことが動いていったりもするのかなあと…
機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星 公式サイト (gundam-the-origin.net)