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『マッド・マックス フィリオサ【字幕版】Dolby Atmos4K)』(グランドシネマ・サンシャイン シアター6)

※多少ネタバレ(?)します。

【内容】
核戦争後の荒廃した世界で、母親を殺された少女フィリオサが、殺した男に復讐する。
『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』のフィリオサの前日譚。


【感想】
ストーリーはある種神話的なわかりやすい構造や語り口でした。
が、そのオーソドックスな構造を使って、マッドマックスならではの荒廃し暴力に満ちた世界をフルマックスで作り切った作品でした。

とにかく、目紛しく展開する車やバイク場でのアクションや、冷酷な殺し合い…
広大な砂漠の中で展開されるのは、メカと筋肉マッチな男やスタイリッシュな女性たちが繰り広げるフェティズムの世界。

基本的にはアクション映画として、独特な切り口ながらも完全にジャンル映画なので、嫌う人は嫌う作品だとは思いますが…

そして何よりも、白塗りスキンヘッドのウォーボーイズの中にあって、埋もれない目力の強さ…
というか、面構え…
というか顔面力の強さ(そんな言葉ないですけど)で、目が離せなくなりました。
まあ、役者陣のキャラが濃いこと濃いこと…
神話的でもありつつも、それはアクションだけでなく演技でも、半ば怪獣映画的キャラ同士のぶつかり合いのつるべ撃ちの映画でした。
特に今回主演のフィリオサ役を演じたアニャ・テイラー=ジョイからは、目が離せないと感じました。あの猫のように大きくそして様々な感情がダイレクトに伝わる大きな目と、子役から引き継いでハイテーン(?)の頃を演じた時の自然な演技…
他の役者もそうでしたが、特にアニャのあの目力は何かに似ていると感じていたのですが…
隈取した歌舞伎役者が見栄を切っているみたいなのだと、今、思い当たりました。

とはいえ、前作『怒りのデスロード』の前日譚なので、一番悪い奴はこれからなんとかすると言った感じで終わっているので、これ単体で観るにはキツい映画だとも感じました。
個人的にはあまりこうした映画を普段から観る方ではないのですが、映像の作りや音響は、大きな劇場向けに作られている体験型の映画なので、この映画は特に劇場で観ないと、作品の魅力がかなり削がれる作品だったので、劇場で観れて良かったとも感じました。

色々と考えがまとまり切っていないので、『怒りのデスロード』の方も観直してから、もうちょっと自分なりに考えをまとめてみたいと思える作品ではありました。

https://wwws.warnerbros.co.jp/madmaxfuriosa/index.html

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