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『御上先生(ドラマシリーズ 6話)』〜変わりゆく日本の教育──映像が映し出す先生と生徒の関係

視聴環境:U-NEXT


【内容】
文部科学省の官僚である御上は、私立有名高校の3年生の担任として派遣されるが、そこでは御上自身を含めた様々な問題が持ち上がる。

出演:松坂桃李、吉岡里帆

※多少ネタバレします。


【感想】
今回は、生徒のヤングケアラー問題や、貧困による生理の困難さが題材となっていました。
こうしたテーマはニュースなどで目にすることはありますが、デリケートな問題であるがゆえに、ドラマで取り上げるのは難しい側面もあるように思います。
しかし、本作はそのような課題にも真正面から向き合い、しっかりと描こうとしていると感じました。
また、ゲームセンターで対戦ゲームをしながら生徒と対話するというシーンは、あまり見たことがない演出でしたが、興味深く観ました。
要するに、「キャッチボールをしながら対話する」といった古典的なシーンの現代版とも言える演出で、こうした工夫やアイデアをドラマとして形にしようとしている点が印象的でした。
ただ、今回の展開はやや作り物ぽく、理念的な面も感じたりはしましたが、それ以上に役者や制作者サイドの本気度が伝わってきたため、最後まで興味深く観ることができました。
先日、日本の公立小学校1年生の女の子に密着したドキュメンタリー『Instruments of a Beating Heart』を観たのですが、そのキラキラとした純粋で優しい世界がまぶしく、なんとも言えない気持ちになったことを思い出しながら本作を観ていました。
そのドキュメンタリーに登場したような、誠意とやる気のある先生たちと、日本の教育システムとの緊張関係の中で、現在の教育が成り立っているのだと改めて、そんなことを感じた作品でした。

https://www.tbs.co.jp/mikami_sensei_tbs/

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