『夫の家庭を壊すまで（ドラマシリーズ　6話）』〜あなたは千の仮面を持っている！

※ネタバレします。

「北島マヤか！」と思わず叫びたくなるほど、主演の松本まりかの演技が圧倒的に素晴らしい。物語は、主人公である妻が夫の浮気を知り、さらに自分の財産目当てで結婚されたことを知ってしまう。松本はこの役を全身全霊で演じており、その迫力に圧倒される。
物語は進み、夫だけでなく、絵に描いたような優しさを持つ義母も実は狡猾で、自分の相続を狙っている。そのことを知った主人公が感情を爆発させるシーンは圧巻だ。大量の涙を流しながら、糸を引くような鼻水までも演技の一部に取り込み、そのリアルさに圧倒される。
設定はベタな不倫と復讐のメロドラマだが、これほどやる気と実力のある役者が演じると、見ごたえが全く違う。他の役者たちも松本まりかの演技に引っ張られ、彼らの演技にも力がみなぎってきているのが伝わってくる。

次回予告では、義母との直接対決が予告されており、絶叫と嗚咽が交錯する修羅場が展開されるようだ。悪趣味だと感じつつも、その期待感を隠せない自分がいる。
このドラマを見ていると、子供の頃に読んだ『ガラスの仮面』の北島マヤが憑依したような演技の迫力を思い出す。芝居の面白さというのは、まさにこういうものだと再認識させられる。

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