トイレに諭されて
先日見つけたTheTokyoToilet、実はシリーズらしい。今回ご紹介するのはなんと、私達に行動を諭してくる、何だかちょっと上から目線なトイレのサイン。あまりに上手く諭してくるものだから、ちょっと悔しかったりもするんだよなぁ。
まるで商業施設のトイレみたい。彩度の高いグリーンカラーは私たちに『活動的』な印象を与え、夜の暗闇の中でも安心感を醸し出してくれている。
そんな色でベタ塗りされた扉には、はっきりと大きく描かれたトイレのサインが。おしゃれなサインって何かと小さくしてくる傾向があるけれど、この大きさでも全然ダサくないじゃん。とても見やすいこのサインも、ユーザーが『安心』して使えることのきっと1大要因だろう。(頭の大きさを基準にしたが故に車椅子マークが小さく見えるのはまぁご愛嬌としよう)
次は私の好きなポイント。『入口に作られた小道』です。この長さ約1m・横幅約1.5mの小さな道、侮るなかれ。これを設置することで、設計者が考慮すべき『ユーザーのマイノリティな導線』を取っ払っているんです。小道の存在は「ここを通るのが正解である」とユーザーに諭し、トイレまでの導線を1つに絞ることで、「変な方向から来たユーザーに案内板が見せられず迷わせた」を防ぎます。サイン設計の不備になりうるポイントを予め減らしている。サイン設計における得策です。グッとくる。
では今回も、迷いの原因チェックリストを見ていきましょう。
『想定外が発生しそう』という芽は早めに摘む、「イレギュラーはもはや許さない」という声すら聞こえてきそうなこのトイレ。『イレギュラーを作らない設計』と言えば優しく聞こえるが、どうしても私には「我が法に則れ」って聞こえる…でもその諭しは決して無理矢理ではなく全くの自然。これぞ、思わずそうさせている『仕掛けのサインデザイン』と言えます。
こんなに親切丁寧に教えてくれるサインばかりになれば私は幸せだけれども、某マップアプリのように方向指示(サイン)は突如として私を裏切るということを忘れてはいけない。注意深く生きて行こう。注意深く…注意深く…(それでも信じてしまう自分が悔しい)
追録 おやつは世界を救う。
It's a Sweet World. 甘いものがなきゃやってられない。今回のお供は、今川焼(二重焼き・大判焼き・巴焼き・義士焼き・回転焼き・太鼓饅頭・文化焼き・大正焼き・復興焼き・自由焼き・夫婦まんじゅう・ふーまん・御座候・ベイクドもちょちょ)です。ある程度名称の選択肢が絞られていないこのおやつのせいで75文字も余計に執筆する羽目になりました。おいしいから許すんだけど。