テニス上達メモ145.打ち方は同じなのに調子が「いい時」と「悪い時」があるのはなぜ?
▶すでに「振り心地抜群」のスイングは持っている
テニスの上達に悩んでいるプレーヤーであっても、日によっては「調子がいい時」というのもあると思います。
さてその時、常識的なテニス指導で多く行われている「フォーム」や「打ち方」について、プレー中に意識しているでしょうか?
恐らく答えは否。
「調子がいい時」というのは、フォームや打ち方について、意識していないはずなのです。
つまりフォームや打ち方について、すでにご自身にとってふさわしいオーダーメイドのスイングを持っている(関連記事「自分のスイングを自己肯定できると、オーダーメイドな『振り心地抜群!』のスイングが現れる」)。
これが「引き出されない時」、悩みを深めます。
▶集中状態に入りさえすれば
多くは、練習ではのびのび打てるのに、試合になると打てなくなるケース。
調子にギャップが生じるのですけれども、別にこの時、意識してフォームを変えているわけではありません。
だけど、調子よく打てる時と打てない時がある。
そして調子よく打てないときに、意識して変えていないはずのフォームや打ち方に原因を探ろうとするから、堂々巡りになりかねません(関連記事「『鶏と卵の関係』が『いたちごっこ』に拍車をかけ、やがて『蟻地獄』に堕ちるまで」)。
もう、オーダーメイドな「振り心地抜群!」のスイングは持っている。
なぜなら、同じフォームや打ち方で調子のいい時があるのも「事実」だからです。
今のまま、言い換えればありのままのご自身の打ち方で、集中状態に入りさえすれば、実力は引き出されます(関連記事「突然、相手の打球が遅く感じられた。これって…?」)。
▶試合になるとのびのびプレーできる場合
練習だとのびのび打てるのに、試合になると打てなくなるケースが多いと先述しました。
ポイントがかかった試合では、結果や人目などが気になり、集中状態に入りにくくなると疑われます。
とはいえ、逆になるプレーヤーもいます。
レッスンだとフォームや打ち方についていろいろ指摘されるから、のびのびプレーできないのだけれど、試合になると外部からのフォームや打ち方に関するアドバイスが(でき)ないから、のびのび打てたりします。
▶持っている実力を「引き出す」ために
プレー中にフォームや打ち方を意識すると、ボールに集中できません。
どうしても合理的ではない体の使い方になっていてフォームを変えたければ、ボールに集中しなくても構わない素振りや、簡単な球出し練習で行なうのがおすすめです(関連記事「フォームをイメージどおりにしたいなら」)
とはいえボールに集中しない練習は、やはり調子を崩すきっかけになりやすい点には要注意。
繰り返しになりますけれども、日によっては「調子がいい時」もあり、そのプレー中にフォームや打ち方について意識していないのであれば、変える必要はほとんどありません。
それよりも持っている実力が引き出される集中状態に入ることがポイント。
▶分かっているのに解けない試験問題
少し話は変わりますが、試験などでも、分かっているはずなのに解けなかった問題というのがありませんか?
もうすでに分かっている。
それが引き出されるか否か。
集中状態に入れば自然と引き出されます。
試験でいえば、問題を解いている最中に残り時間や合否などを気にせず、集中状態に入ったほうが時間内に解けて、結果的に合格する可能性は高まるでしょう。
▶まずは自分のフォームを「自己肯定」
改めまして、「さらに良くしようとして、良いものを駄目にしてしまうことが多い」と伝えたのは、ウィリアム・シェークスピアでした。
大谷翔平が良いスイングを持っているにも関わらず、いくらイチローが偉大な業績を残したからといってそのフォームや打ち方を意識して真似たとしたら、今のような活躍はあったでしょうか?
あるいは「あんなフォームじゃとらへん」とスカウトに酷評された野茂英雄が、だからといってフォームを改造したら、もっと活躍できたでしょうか?(関連記事「野茂英雄とイチローに共通した『自己肯定感』」)
▶上達するには「楽しむ」のがいちばん!
私は詳しくないのですけれども、「陶芸」なども、いじればいじるほど、こねくり回せばこねくり回すほど、「ぐちゃぐちゃ」になりそうです。
フォーム矯正やスイング改造を行いすぎるあまり、そうなってしまいませんように。
それは、ストレスですよ。
テニスが(テニスに限らず)上達するには、楽しむのがいちばん。
そして「楽しい」と「集中」はセットなのでしたね(関連記事「テレビゲームを楽しむ子どもの『指さばき』の正体」)。
※指の形や指の動かし方を意識したら、指さばきは鈍ります。
今のままのフォーム、ありのままのスイングで、のびのびプレーしたほうがよっぽど楽しいと思います!
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
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