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イップス克服に向けて008:トスイップスとサーブのイップスが組み合わさったような感じ

こんにちは。※※です。
あれから、フォアハンドは相変わらずひどく、治る見込みがないので、またイースタングリップでとりあえずしのいでます。
ただ、これも長く続かないと思いますが。

今回はサーブもイップスになってしまいました。トスイップスとサーブのイップスが組み合わさったような感じで、トスもまったく安定感がなく、ものすごくギクシャクしたスイングになってしまいました。手首を以前痛めたので、手首に負担をかけないで打つスイングで打とうとしたのも原因の一つかもしれませんが、以前から兆候はありました。インパクトが全く安定せず、どこへコントロールされるのか分からない状態です。

フォアハンドのみならずサーブもイップスになり、少し絶望的な気持ちになりました。このまま一生治らないのではないかとも思ってしまいます。ゲームどころではないので、とてもゲームしているサークルや大会にでれそうにありません。
こういうとき、どうしたらいいのでしょうか?

どうかよろしくお願い致します。

回答


▶現状把握により「解決の糸口」を見出す


イップスについて私はよく、絡まった糸だと例えます。
 
解決の糸口が、見つからない。
 
かといって、強引に引っ張れば一層強固に絡み合う。
 
こんなときにどうすればいいかというと、どうにかしようとせず、まずは現状をありのままに把握することです。
 
糸の絡まりも、どうにかしてほどこうと、もがけば酷くなるばかり。
 
どこがどう絡まっているのか、現状を正確に把握する観察・客観視により、解決の糸口を見出せます

▶ありのままの現状を無条件に受け入れよう


絶望的になるのも、無理はありません。
 
「こうなったらいい」と楽観視せず、「こうなったらダメだ」と悲観視もせず、現状を正確に把握することが第一歩です。
 
「このまま一生治らないのではないかと思ってしまう」というのも、人として当然の反応です。
 
その上で逆説的に聞こえるかもしれませんけれども、イップスについて「一生イップスのままでもいいや」と、ありのままの現状を無条件に受け入れると、そのうち治ります(もとどおりに治るというより、より優れた柔軟性や対応力すら培われます)。
 
イップスを、受け入れる。

「えっ、それ(イップス)の何が問題なの?」という立場です。


▶「嫌悪する」からひどくなる


今は恐らく、イップスを「嫌悪」していらっしゃるでしょう?
 
それも、人として当然の反応です。
 
しかし実際には嫌悪するせいで、余計に囚われもします。
 
すると正確な現状の把握が叶いません。
 
イライラしながらでは、絡まった糸口が見つからないのです。
 

▶治そうと「意識」しない


いつも申し上げますとおり、イップスの症状には、直接的に手をつけません
 
腕が勝手に暴走する、勝手に固まるからといって、無理に止めようとしたり、動かそうとしたり、しないでください
 
まったく安定感がないトスを、安定させようとしないでください
 
ものすごくギクシャクしたスイングを、滑らかにしようとしないでください
 
どこへコントロールされるのか分からないボールを、コントロールしようとしないでください

治そうと「意識」すると、「努力逆転の法則」で裏目です。

▶「さえ思考」はダミー


イップスさえ治ればそれでいい、などと思い込みがちですが、それは本質的な問題から一時的に目を逸らす対処療法です。
 
そこにこだわっては、やがてぶり返し、囚われが強くなるぶん、より苦しくなりかねません。
 
当初のイップスはフォアだけだったのに、囚われると、トスやサービス、球出しにも転移するようなものです。
 
イップス「さえ」治れば……。
 
こう考えるのは、危険です。
 
ここでは覚えやすいように「さえ思考」と名付けてみます。
 
お金「さえ」あれば……。
恋人「さえ」いれば……。
痩せ「さえ」すれば……。
結婚「さえ」できれば……。
あいつ「さえ」いなければ……。
 
本当の問題を見えにくくする原因である「さえ思考」
 
「さえ思考」だと余計に囚われるから、そのことばかり考えてしまい、ツラくなって人生の質が損なわれるのです(関連記事「その問題は心理学でいうところの『ダミー』」)。
 

▶「イップス、ノープロブレム!」による「フレームワークのリフレーム」


それよりも、「イップス、ノープロブレム!」と、気軽に受け入れられるようになる「フレームワークのリフレーム」が有効です。
 
たとえば乗る予定だった電車に、寸でのところで乗り遅れると、大抵の人が「しまった!」などと、無自覚的に反応するでしょう。
 
これが既存の(嫌悪の)フレームワークということです。
 
この場合、リフレームするにはまず、「しまった!」と反応している現状に気づかなければなりません。

これが最初に述べた、現状を正確に把握する観察・客観視です。
 

▶「気軽さ」、こそ。


「気軽さ」
、こそ。
 
イップスが重症化する場合、物事を、出来事を、結果を、(人の目を気にするせいもあって)「重く」受け止めすぎるきらいがあり、それは一面では、もちろん真面目で強い責任感の表れではあるものの、重すぎる負荷がかかると、物理的にも精神的にも、押しつぶされてしまいます。
 
物事を、出来事を、結果を、必要以上に「重く」受け止める傾向性は、イップスに限らずいろんな局面で苦しみを作り出しはしないでしょうか?
 
もちろん、「重く受け止める自分はダメだ!」などと、ここでも「重く」受け止めないでください(笑)。
 
「今は、重く受け止めちゃっているのかぁ。そうかぁ。仕方ないなぁ」みたいに、軽い気持ちで現状の把握に努めてイップスを受け入れると、先々好転してきます。
 

▶イップスにはなるだけの「価値」がある


イップスは、好転するきっかけの「糧」としてお役立ていただけますと、イップスに「なる」「なった」だけの価値アリです。
 
イップスが、生き方を教えてくれる「先生」とでも言えましょうか(当然すぐに、そのような理解・実践ができるわけではない現状も踏まえます)。
 
上手く付き合っていただければ、生来の真面目、強い責任感を備える一方、より優れた柔軟性や対応力すら培われる相乗効果が生じます。
 
電車に乗り遅れても「しまった!」などと嫌悪せず、動揺せず、落ち着いてすぐさまリルートする智慧が閃きます
 
イップスを経験したお陰で、非常に生きやすくなるのです。
 

▶イップスプレーヤーは「大器晩成型」


別の表現を用いれば、「大器晩成」します。
 
気休めではなく、慰めでもなく、本当にそうなります
 
そのために肝要なのが、イップスの現状についてありのままを受け入れる、これに尽きるのです。
 
「今は(一時的に)仕方がないなぁ」と。
 
そして、これが、「自己肯定感」なのです(関連記事「テニスを通じて自己肯定感を育む」)。

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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero