テニスメモ479.自己肯定感低めの人は「もらう」が苦手(連載その2)
〜12月21日 11:00
▶もらってばかりだと「悪い」?
前回からの続きです。
自己肯定感は自己肯定イメージ。
「イメージがすべて」といったのはテニス界のレジェンド、アンドレ・アガシでした。
さて自己肯定感が低めの人は、「もらう」のが苦手です。
苦手だから、「もらってばかりだと悪い」とも感じます。
「お返ししなきゃマズい」気がします。
無論「自分なんかに」という感じ方があるからだし、「悪いマズい」という評価が自己否定的です。
もらうとしても、「もらってばかりでは悪いから、お返ししなきゃ」という感じ方になり、素直(素のまま真っ直ぐ)に喜べなかったりします。
あるいは不相応に「過ぎるお返し」をしたりしがちです。
「悪いから」という感じ方は謙遜のようでいて、その本質は「罪悪感」です。
▶自己肯定感が低いと「受取拒否」が発動する
謙遜や遠慮というと、美徳で聞こえはいいかもしれないけれど、それが度を過ぎると罪悪感を覚えて自己肯定感を損ねます。
ややもすれば自己肯定感が低めの人は、「お返しするのがためらわれるから、もらわないでおこう」などと、「受取拒否」しがちです。
「お返ししないと悪い」と感じるのはもちろん罪悪感ですし、あまつさえ「お返ししないと相手は機嫌を損ねる」などと思うならば、相手に対するディスリスペクト。
相手が喜んでプレゼントしてくれるとは、感じることができないのですね。
たとえば親を本当にリスペクトしていれば、贈り物をもらったからといって「見返りを期待されている」という感じ方にはならないでしょう。
「相手はお返しを期待しているに違いない」などという感じ方になるとすれば、心が疲れている証拠。
「他者否定=自己否定」の相関ですから、自己肯定感は失墜します。
▶「嫌われる勇気」を発動してみたけれど……。「順序」が大事
だからといって、プレゼントを遠慮なくもらってばかりいれば自己肯定感が高まるかというと、そういう話ではありません。
それだとやはり「こんなにもらってしまって、お返ししなければ」という罪悪感が、むしろ強まるでしょう。
こちらで紹介した「嫌われる勇気」と同じ話です。
自己肯定感を高めるために、嫌われても構わないからといってわがままに振る舞うと、「どう思われただろうか」などと不安感が増して余計に人目が気になります。
ところが自己肯定感が高まると、遠慮なく受け取れるし、嫌われても構わなくなる(「嫌われないほうがいい」もジャッジメント)。
この「順序」が大事です。
▶「嫌なことはやらなくていい」けれど……
「好きなことをやればいい」「言いたいことを言おう」「嫌なことはやらなくていい」「勇気を出して断りなさい」など、自己啓発ではよく言われます。
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11月21日 11:00 〜 12月21日 11:00
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